第12話 古いドレスのひみつ
シャルンは実家に帰ると少しの間ゆっくりしていた。
久々の休息だった。
母親とも修道院の事やお直しの仕事の話など色々話したが、まだまだ話し足りないのだった。
昼間、母親が手芸店を営んでいるので、シャルンはその間猫達と遊んでいた。
ふと、猫達が歩き出しシャルンの方を振り向き、二匹で呼ぶ。
シャルン「何?」
シャルンは立ち上がり、猫達の後に付いていく。
二匹の猫は階段を登り、二階へと向かう。
そして、物置として使われている部屋の前に向かい、猫達はシャルンを見つめる。
シャルン「此処に入りたいの?」
シャルンはドアノブを回し、開ける。
猫達は部屋の中へと入って行く。
シャルンは猫達の後に続く。
猫達は部屋の中のクローゼットの前でシャルンを待つ。
シャルンはクローゼットを開ける。
その中には昔の服が沢山掛けてあった。
大部分はドレスが多かった。
シャルン「これ、おばあちゃんのかな?これ着るの?」
シャルンが猫達に聞くと、二匹はシャルンを見ている。
シャルンは言うことを聞いて着替えてみる。
サイズは大体合っていた。
シャルンはハッとして斜め上を見上げた。
そこには見慣れない場所で見覚えのない人の光景が映し出されていた。
そこには直してもらった服を試着して、昔の思い出を見ている人の光景だった。
シャルン「これ…」
母親「それが誰の記憶かは、もう分からないのよ。流石に古すぎてね」
シャルンは驚きながら言う。
シャルン「おばあちゃんとかじゃないの?」
母親「もっと昔の人よ。ほら、そこに映ってる物も皆んな今時じゃないでしょ?もっとずっと古い物よ」
その光景は消えた。
シャルン「え、じゃあこの力ってもっと前からあったの?」
母親「私も詳しくは分からないけどね、先祖代々なんだって。ま、着替えて早くおいで、お昼にしましょう」
シャルン「あ、うん」




