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スキル『ダンジョンシェルター』  作者: わたがし名人


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第32話 片付けをしよう



 とある日。


 疑似ダンジョンに全員集まっていた。


 そして目の前にはアイテムの山。武器防具アイテム類と種類は様々。


 これは一体どうしたのか?


 実はこれら全てノノの所有物。そしてノノの汚部屋の原因でもある。


 このアイテムの山は本来、各ダンジョンに配置されるべきものだが今まで放置されていた。


 一体何故か?



※※※



 話は少し遡る。


 ノノの仕事の1つに管轄内のダンジョンやダンジョンマスターに有用なアイテムなどを渡す役目がある。


 そのアイテム類はダンジョンが消費したエネルギーから生み出されるもので、ノノが配分して各ダンジョンに振り分けていた。


 以前はきちんと仕事をしていたのだが、ノノがシェルターに来てからはその仕事は滞っていた。



 それは何故か。


 簡潔に言うとノノが面倒がって放置していたのだ。


 シェルター内の生活はノノの想像以上に快適だった。


 シェルターという素晴らしい環境もそうだが、ココという天才完璧美少女和風メイドのおかげで何もしなくていいほどの生活を送れていた。


 それもあって、ノノは段々仕事をするのが面倒になっていた。


 といってもダンジョンの監督は最低限行なっていたし、ココとの情報共有もマメにしていた。単純にモノを管理するのが苦手だったのだ。



 その結果、放置されたアイテムはだんだん溜まっていった。


 これらは元々ノノの持つアイテムボックス的な空間に保管されていたのだが、徐々に溢れ部屋に浸食していった。


 これはある意味トオルたちにも原因がある。効率よくダンジョンのエネルギーを集めすぎたのだ。

 そしてアイテムが増えるペースが上がり部屋に溢れて、汚部屋が誕生した。



 ココも最初は目を瞑っていたのだが、部屋を覆い尽くすほどの量になったことでしびれを切らし、こうして全員で整理することになった。



※※※



「さぁ皆さん、始めましょうか」


 ココの号令で作業を開始するトオルたち。



 ちなみに疑似ダンジョンで作業を行なっているのには理由がある。


 広いスペースならシェルターから出たダンジョンでもいいと思われるが、何かと反応して不測の事態が起こる可能性がある。


 でも疑似ダンジョンならばその心配がない。ここではモンスターは出ないし、アイテムの使用も限定できる。


 この疑似ダンジョンはトオルのスキルによって生み出したものなので、ダンジョン産のアイテムも反応しないはず。


 それに万が一何か起こっても最悪疑似ダンジョンを消滅させれば問題ない。


 もう1つの理由は単純にトオルにも手伝って欲しいからだ。

 部屋を埋め尽くすほどの量はココだけでは手に余る。ロロとノノも手伝うとはいえ正直不安だ。


 トオルにもいて欲しい。これがココの本音だった。



 早速、アイテムの山を崩していくトオルたち。


 多くはダンジョンのドロップ用のアイテムで、武器や装備品、回復アイテムなどがほとんどだ。


「うおー、カッコイイー」


 ロロは楽しそうに物色している。手頃な剣を持ち振り回している。


「ココさん、これはどこにまとめますか?」


「こちらのエリアにお願いします」


 トオルとココは黙々と作業を進めている。アイテム類を分類ごとに整理していた。


 そしてノノは、


「えと、これはあのダンジョンに。う~ん、こっちは取っておくやつかな?」


 整理されたアイテム類をどのダンジョンに振り分けるか残すかを選別していた。



「ココさん、そういえばウチのダンジョンの宝箱の設置ってどうなっていましたっけ?」


 確かロロはその辺やってなかった気がするのを思い出す。


「それでしたらワタクシがやっております」


 ココがやってくれているとのこと。


「ちょうどいいですし、この後やってしましましょう」



 一通りの分類分けを終え、宝箱用のアイテムも選定していく。


 大抵のものは問題ないが、あまり効果が大きすぎるもの、今の人類の身の丈に合っていないものは弾いていく。


 程々の効果のものを選ぶ。


 ついでにあることを試してみることにした。


 それはトオルのスキルにあるアイテム一覧で交換したアイテムを混ぜてみること。


 これはトオル以外の人間にも使えるかどうかを試すため。



 そしてダンジョンの各所に宝箱を設置していく。あとは見つけてくれるのを待つだけだ。




 片付けは順調に進み、山のようにあったアイテム類はほとんど無くなっていた。


 しかしよくわからないものが残っていた。


 何かの部品のようなものなど。一見するとダンジョンに不釣り合いなもの、無関係なものとかがある。


 使い道がないならリサイクルボックスに入れてもいいけど勿体ない気もする。



「この機械のパーツみたいなのって何に使うんですか?」


「知らない!」


「ワタクシも分かりかねます」


 ロロはともかくとして、ココも知らないのは意外だ。


「これはね、ネネちゃん用のアイテムなのよ」


 ノノが答える。



 ネネちゃんというのはロロ、ココ以外のダンジョンマスターらしい。


 他にもダンジョンマスターはいるだろうと予想していたが、こうもあっさり見つかるとは思わなかった。


 そういえばノノは日本全てのダンジョンを統括しているんだった。ならダンジョンマスターがどこにいるのかも当然知っている。



「あ、そういえば」


 ノノは何かを思い出す。


「皆にネネちゃんと会ってもらいたいんだった」


 ノノはネネちゃんをトオルたちに紹介したいらしい。


 ネネちゃん。


 ノノがオススメするダンジョンマスターとは一体どんな人物なのだろうか?



 次回更新日は8/29(土)午前7時予定となります。


 よろしくお願いします。

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