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スキル『ダンジョンシェルター』  作者: わたがし名人


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第22話 ゲーム機導入



 とある日。


 現在はリビングとなっているメインの部屋。


 テレビの前でロロとココが何やら言い争いをしていた。


 その内容は、



「ココ。やっぱりボクが先に遊びたい!」


「ロロ様。順番はきちんと守ってくださいまし!」


「だってココが先にやると長いんだもん!」


「ワタクシはきちんと時間の範囲で遊んでおりますわ」



 テレビの前には1台のゲーム機が設置されている。どうやらどちらが先にゲームをするかで揉めているようだ。


 そんな子供のようなゲームの取り合いをトオルは呆れた様子で眺めていた。




※※※



 ココがやってきてからしばらく。


 きっかけはリビングでトオルがスマホを触っている時だった。


 電波が入らず本来の機能が使用できないトオルのスマホだが、時計や電卓など使える機能は他にもある。

 それにいくつかのゲームが入っていて、トオルは時々自室でゲームを楽しんでいた。


 スマホを見てロロが尋ねる。


「なぁトオル、それってゲームができるのか?」


 ロロはマンガやアニメで登場しているゲーム機に興味を持っていた。トオルの持つスマホでもゲームができるのか気になっていたらしい。


 そしてココも、


「あっ、ワタクシもそれ気になっていましたの」


 ココは人間の娯楽というものに興味があった。トオルの話を色々聞いており、自身も体験してみたいと思っていたのだ。




 その結果。


 話し合いによりシェルター内にゲーム機が導入されることになった。


 外見は国民的大人気のゲーム機の姿をしているが、内蔵されているゲームの種類はハードを問わず、あらゆるジャンルのものが網羅されていた。


 【ポイント交換】で入手したアイテムなだけあって、本家以上の性能を持つチート機種となっている。



 実はかなり前からアイテム一覧にあり、ゲーム機の存在には気付いていたのだが、トオルは導入は見送っていた。


 その理由は交換ポイントの高さもあるが、別の懸念があったからだ。


 その懸念は今目の前で起こっている状況だ。


 強者であるダンジョンマスターが目の前で子供のようにゲームの順番で揉めている。


 ロロはともかくとして、普段大人びているココでさえもゲームのことになると精神年齢が子供に戻っていた。



 最初は1人1台支給する案もあったが、それはトオルにより却下された。


 今の惨状からわかるとおり、これは危険すぎる。


 人間の娯楽というのは暇を持て余したダンジョンマスターたちにとって、刺激が強い麻薬のようなもの。

 中毒性があり、耐性のない2人はきっと部屋にこもり、ゲームをやりすぎるに違いない。


 そのせいでダンジョン管理がおろそかになり、ダンジョンが消滅するなんて事態になったら目も当てられない。


 なのでトオルはルールを決め、順番を決めて交代制でリビングでやることに決まった。


 これだけは譲ることなく死守した。



 ゲームは大抵、各々が好きなゲームで遊ぶことが多いが、時には皆で遊べるパーティーゲームもやったりしている。


 ちなみにそれぞれの好きなジャンルは、


トオル:落ちゲー


ロロ:死にゲー、アクションRPG


ココ:サンドボックス系


となっている。



 基本的には順番を守って仲良く遊んでいるが、まれにこうした取り合いが発生する。

 主な原因はロロのわがままによるものだが。


 シェルター内は非戦闘エリアなので大きなケンカにはなっていないので、今のところは問題はない。それにこうした争いになった場合のルールも決めてある。




※※※



 結局、話はまとまらず。


 こういう場合は勝負で決めることになっている。


 もちろんガチの戦闘ではない。


 ゲームで決めるのだ。


 それは対戦ゲームだったり、パーティーゲームだったり色々。


 その勝者がゲームを先に遊ぶ権利を得るのだ。



「今日はパーティーゲームで決着をつけるぞ!」


「望むところでございますわ」


「トオルも参加だぞ」


「わかりました」


 今日はパーティーゲームのようだ。トオルも参加することになった。


 ちなみにトオルはスマホのゲームで十分なので、基本的にはリビングのゲーム機は2人に譲っている。なのでトオルが勝った場合はどちらが先に遊ぶか順番を決めることになっていた。


 これはこれで大変だが、2人との距離が縮まるきっかけにもなったので悪くないとも思っている。



 遊ぶ準備をしていると、


「ん?」


 ロロが何かに反応する。


「ロロ様、どうかしましたか?」


 トオルが尋ねるとココが代わりに答える。


「トオル様、どうやら人間たちが第15階層を突破したみたいでございますわ」



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