Ⅱ
『プレゼント作戦』
帰り道、プレゼントを渡すために、念のためと本日まで学校を休ませた彩歌の元へ行く。
「で、プレゼントって何あげるんだ? もしかして、アニキたちの思い入れのあるものとか――」
「ビックリ箱」
「……は?」
「いや、だからビックリ箱」
「……」
ふふ~ん。君たちみたいな凡人には分からないかもしれないけど、女の子はサプライズに弱いんだぞ。ネットで見たけど。
とりあえず脅かしてみれば満足するんじゃないかな。
「いや、ねぇよ」
「新太君って、ホントにバカですよね~」
「ね~。そもそもあたしだって女の子だし」
まぁ見てなって。僕の華麗なテクニック彩歌を満足させてやる。
「そのセリフ、なんかエロ……おっと~、危ないです~」
「ん? 碧人くん、なんか言ったか?」
「何でもないですよ~」
ってか、ホントにそれは僕なのか? エロしかないのか、僕って。
「そんなことどうでもいいので新太君はさっさと玉砕しに行ってくださ~い」
いやいや、そんなことなるわけないだろうが。あ、一応麻衣は碧人に預けておきますね。
よーし、行ってくるぞー。期待して待ってろよー。
「「いってら~」」
「殴られました」
「知ってた」「知ってました~」
なぜだ! サプライズに弱いんじゃなかったのかよ! グーグル先生が言ってたぞ! 嘘つきか!
「そもそもサプライズってそういう意味じゃないんだけどな」
「グーグル先生悪くないですよ~」
くっそう、こうなったらアレの出番か……。ついにアレを出す日来てしまったようだ……
「アレって何だ?」
「期待しちゃだめですよ~どうせろくでもないものです~」
こそこそと二人で話している。
言っておくが、丸聞こえだ。
「まあいいさ。聞いて驚け! 見て笑え! てってれてってってってれってってって~新太くんネタ帳~」
『お笑い作戦』
「こいつぁお笑いだ~」
おいお前絶対バカにしてるだろ。
「いや、だって……アニキ、それって……」
え、何か問題でも?
「あたしが『おもちゃの家』の電気消して、少し経ってからアニキが机に向かって一人で『ぐふふ~』とか言いながら毎晩書いてたあれだろ?」
「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「うわぁ~……そんなものよく出せましたね~……」
妹に知られていたとか……シニタイ……
いや……いやいや! 負けるな僕!
これも彩歌のためになるんなら僕は恥を忍ぶぞ!
「ならないよ」
ふふ~ん(中略)女の子は面白い人にも弱いんだぞ。ネットで見たけど。
僕の最高のネタを披露してやれば満足するんじゃないかな。
「アソコ……蹴られた……」
「知ってた」「知ってました~」
「カンペとして……一応にと……持って行ったノートも……破かれた……」
「ノートはカンペになんないだろ。あれか? もはや朗読でもしたのか」
「なぜ……ばれたし……」
僕の積み上げた……歴史が……。
くそぅ……日を改める……ぞ……。
もう身が持たない……。




