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叩けば直る、そんな能力  作者: ちぐい


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7/9

7話 呼ばれて飛び出て

戦闘力云々は、この話だけです。

一般人目線で見た時の目安だと思っていただけたら幸いです。

「じゃーん!デンちゃんです」


「なるほど、たしかにデンちゃんならSNS事件に関するチートだね」


相談を受けた翌日。

部室には気怠そうに座る、デンの姿があった。


「いきなり呼び出して、何の用カブカブ」


「か、カブカブ?」


どうやら美咲は俺に対する呼び方が気になったようだ。いいじゃんカブカブ、誰も呼ばないし。


「うん、鏑だからカブカブ、いいあだ名でしょ?ミサミサ」


「ミサミサ!?私たち初めましてよね?」


「たぶん?波賀野 電、よろしくねミサミサ」


「え、御堂美咲です。よ、よろしくデンデン?」


「デンデンやめて」


どうやら美咲とデンは初対面だったようだ。


「って波賀野 電!?A組のレベル5じゃない!なんでスマクなんかと知り合いなの!」


なんか


「だって波賀野電と言ったら【ハッカー】の能力で電脳世界を自由に行き来できるとんでもない異能力者じゃない!」


「ふふん」


そうなのである。俺たちの前でピースして座っているデンは、能力によって電脳世界に入れる唯一の存在なのである。そして、なんでも部の幽霊部員でもある。


「まあまあ、デンちゃんと鏑くんの出会いは置いといて、早速デンちゃんにやってもらおうか。はいこれ、春香ちゃんから預かったスマホ」


「部長、私に何して欲しいの?」


「このスマホから、ある人物を見つけ出してくれないかね?」


「うん?それを私が?」


なんか噛み合ってないな。

難しそうな顔をしているデンに聞いてみる。


「デン、お前の能力なら簡単に見つけられるだろ?」


「あ、あれ?カブカブもそっち派?言ってなかったかぁ、私私生活で能力使うの異能力法的に禁止されてんだよね」


「「えっ?」」


俺と部長の声が重なる。

まあたしかに普通に考えたら、自由に使いまくってたら国に怒られるか。





よし。


「...すまん、帰ってくれ....!」


「うっそでしょ、勝手に呼んでおいてこの扱いってまじ?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まあ、異能力使わないハッキングならやるよ。普通にこっちも違法だから他言無用で」


「「あざーす!」」


俺と部長がデンにひれ伏す。

おい美咲!お前も頭下げんか馬鹿たれ!


「はい、特定できたよ。あと相手のGPSから今の場所割り出せたけど、行く?」


「早すぎでしょ...」


「たしかにね、デンちゃんうちの部活毎日来てよ」


「あ、いや、それはちょっと....」


俺らが下座ってる間に終わったようだ。あまりの早さに部長も美咲も驚いてるようだ。

俺?昔こいつに住所特定されてるから何も驚かないよ。


「なあデン、この場所なんかやな感じするぞ」


「奇遇だね、私もだよカブカブ」


「どうしたのかね、2人とも」


画面に映し出された場所を確認すると、どうやら犯人は夜武鬼高校にいるようだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

到底機能しているとは思えない風貌の校舎のはずれ、体育倉庫には煙モクモク焚いている輩が十数人所狭しとおり、どうやら連中は最近の小遣い稼ぎで集めた金を数えて喜んでいるようだ。


ゴシャンッ


学校でも上位にいる彼らはその日初めて、自分たちの溜まり場のドアが蹴破られる音を聞いたーーー

ヤンキー高校に特攻するイかれたメンバーを紹介するぜ!

深見詩歌【殺人の犯人がわかる】戦闘力Dの一般人!

波賀野電【ハッカー】戦闘力Eの一般人以下!

鏑須間空【テレビを叩けば直る】戦闘力ーーー


「おいおい、誰かと思えばこの前のダセぇガキじゃねえか。お前ら、ここがどこだかわかってんのか?」


グイッと襟首を引っ張られる


どうやら先日絡まれた不良がこの事件に関わっているようだ。

部長とデンは怯えることなくその光景を眺めている。


「この前も思ったけどさ、なんだこの手は?折って欲しいのか?」


ポキン


「あがっ!?」


ただ襟首を掴むだけで、締め上げもしてなかった手の小指を取り外側に曲げると、小気味のいい音がなる。

予想外の痛みに怯んだのか、相手のヤンキーは手を庇うように前屈みになり、痛みに耐える。


「う!?ぐっ....」


下がった頭部の髪を掴み、こめかみに左膝を叩き込む。すると相手はふらつき下がり、少し俺との距離が空いたのでつま先で水月蹴りを放つ。


「....」


ものの数秒で仲間が動かなくなったのに驚いたのか、ヤンキーたちは動けずにいた。


呆然としているヤンキーの1人にスタスタと歩いて行き、問いかけてみる。


「お前らが持ってる写真はどこだ?」


「...は?え?」


スパンッ


答えなかったので上段蹴り放つと、糸が切れたように倒れてしまう。


「く、クソがああああああ!」


ようやく1人動き出せた奴がいたみたいだ。そいつはバットを掲げて走ってきた。あからさまに上から振り下ろすことがわかったので、振り下ろすタイミングに合わせて、両手を手首の部分で交差させ相手の手首に当てて勢いを殺す。


「よっ」


「へ?」


腰を近づけてそのまま投げ飛ばし、相手のバットを奪い取る。


「お、太刀取り」


「相変わらずカブカブは見かけによらないな」


後ろで観戦していた2人が話し始める。

まあ、この程度のレベルなら何人来ても変わらないな。



鏑須間空ーーーー戦闘力A、軍人にも対抗できる格闘技を習得し、なんでも部の用心棒として活躍中




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