第二十三話 カトリーヌ村を出発
カトリーヌ村を出て、エリザベート村に向かうことにした僕たちだったが、その前に、コニシの村であるキャロライン村に立ち寄ることにした。
カトリーヌ村からエリザベート村に行くには、地理的にキャロライン村の近くを通ることになるからだ。
そしてそれならば、少し寄り道にはなるが、コニシがしばらく家を留守にしていて、ご両親も心配されているだろうから、立ち寄って無事を報告し、安心させようということになったのだ。
「少し寄り道になってしまうが、すまない」
「いいよ。せっかく近くを通るのに、コニシのご両親にコニシの無事を報告しないで素通りするなんて、薄情というか、ちょっと冷たい感じがするもの」
僕のこうした思いは本心であり、僕は望んでキャロライン村に行きたいと思っていた。
しかし、実はこれ以外にも、もう一つ、僕はコニシの村に行きたい理由があった。
それはコニシのご両親───つまりキャロライン村を収めるアズマ男爵とその妻であるコニシの母の聖女に会って、二人は元・勇者パーティーの剣聖と聖女とのことだが、そのパーティーの勇者のこと───つまりカトリーヌ村の宿屋の女将さんが探してくれという勇者オオニシのことを訊きたかったのだ。
今のところ、僕は「異世界で勇者をしていたオオニシ」という人物の手がかりを何も持っていない。
その為、コニシのお父さん(=アズマ男爵)とお母さん(=元・勇者パーティーの聖女)に話を訊きたいと思ったのだ。
「コニシちゃんのお母様に会うのは久しぶりです。とても楽しみです」
スラナは満面の笑顔だった。
「スラナは子どもの頃、よくうちに遊びに来ていたからな。母もスラナのことを我が子のように思っている。会えるのをきっと楽しみにしているはずだ」
「レイも楽しみにしていてくださいね。コニシちゃんのお屋敷は本当に立派なんですよ。田舎の村とは思えない大きなお城で、城壁は厚く、高い尖塔が何本もそびえているんです。そしてコニシちゃんのお母様の作るお料理とお菓子が、それはそれは美味しくて……」
スラナは過去にいただいたそうした「ご馳走」を思い返し、口元によだれが滴っているかのようだった。
「スラナはたくさん食べてくれるからな。母も作り甲斐があると喜んでいた。すでに我々が向かっていることは報せを出している。きっと今頃、母は食べきれないほどのご馳走を用意して待っているはずだ」
コニシにそう言われると、スラナはもろ手をあげて喜んだ。
「さあ、急ぎましょう! いざ! キャロライン村に!」
待ち切れないといった様子でスラナは自然と歩みが早くなる。
その後ろ姿を眺めつつ、僕は「でもそんなにご馳走を食べたら、またお腹周りのゆとりが少なくなってしまうんじゃないかな……?」と思ったが、このことは絶対に言葉に出してはいけないと口を一文字に結んだ。
レイはえらい!
そうですよ。そういうことは絶対に言ってはいけません(真顔
レイは心得ていますね~。これは将来有望です♪(←そうなの?笑
さあさあ、そしてレイはキャロライン村でアズマ男爵とコニシのお母さんの聖女からオオニシの手がかりになる情報を得られるでしょうか?(ドキドキ
実は得られます(←え? おい!? あっさりと!? ネタバレ!?笑
そしてそれはとても有益な情報なのですが、なんとその情報は「レイにしか意味がわからない言葉」でした。
レイにしか意味がわからない言葉とは……?
どうかどうかお楽しみにしていただけますと幸いです(ニヤリ
そしてこの「言葉」自体は、レイの謎や疑問を直接紐解いてくれるものではありませんが、間接的にじわじわとレイの秘密に迫ることになります(ニヤニヤリ
皆さま、どうかどうかお楽しみにしていただけますと幸いです。
ご期待にそえるよう頑張ります~!
୧(˃◡˂)୨




