第二十二話 聖女の謎
「ど、どうして死んでしまうの?」
僕は驚いた。
そして勇者の召喚に失敗すると死んでしまうなんて、どうしてそんなことになってしまうのかとても気になった。
「聖女は勇者様に【加護】を差し上げないと死んでしまうんだ」
「な、なんでそんなことに……?」
「【加護】はとても強い力です。私は、今回、自分が勇者様の召喚に成功して、レイに【加護】を差し上げたことで初めて実感できました。強い力の【加護】を自分の中に留め続けることは、自分の身体にとってとても負担が大きいことなのだと」
「つまり【加護】を勇者様に差し上げられず、聖女が自分の中にずっと【加護】持ったままだと【加護】が聖女の身体を蝕み、やがて聖女は死んでしまうということだ。
私もその負担を感じている。私も先月、勇者様の召喚に失敗し、【加護】を抱えたままだからな……」
コニシの表情も暗くなった。
「勇者なしで【加護】を出すことはできないの? もしくは勇者以外に【加護】を与えることはできないの?」
僕はなんとか死んでしまうことを回避できないかと別の方法を尋ねたが、スラナとコニシは残念そうに首を振った。
「だめだ。【加護】自体は勇者様以外でも行うことはできる。だか根本的に、聖女が勇者様に差し上げる【加護】と、それ以外の人に授ける【加護】は全くの別物なのだ。
例えるなら、お腹をすかせた人に食べ物を与えるとしよう。その人が他人なら、それは「親切」だ。しかし、そのお腹をすかせた人が子どもで、食べ物を与える人がその子どもの母親だった場合、母親が与えるのは「親切」でも「食べ物」でもない。それは「愛情」を与えているのだ。私たち聖女が勇者様に差し上げるのも正確には「【加護】」ではない。「愛情」とも言うべき「大切なもの」なのだ」
「その「大切なもの」を長い間、差し上げられずに自分の内に秘め続けるなんて……」
そう説明されて、僕はようやく「【加護】」の本質を理解したような気がした。
確かにそれを、自分の中に抱え続けるのは辛いかもしれない。
「「だから聖女は自分だけの勇者様を召喚したいんです」」
事情はわかったが、僕は残酷な現実に悲しみを覚えた。
「それにしても、まさかマリア姉さんの勇者様召喚が、ここまで上手くいかないなんて……」
スラナはそのことが本当に悔やまれるといった様子だった。
「マリアは群を抜いて優秀な聖女だった。誰しもマリアは一年目で勇者様召喚の儀式を成功させると信じて疑っていなかった。それがこんなことになるなんて……」
コニシも信じられないといった様子だった。
聖女の【加護】とは、そういったものだったようです。
聖女とは、とても重い「宿命」のようなものを背負っているのです。
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(,,•﹏•,,)ドキドキ
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( ᵕᴗᵕ )




