五話 妊活を始めます
五話 妊活を始めます
黒磯の案内で、かつて応該の部屋だった場所に案内された。ほぼあの時と雰囲気が変わらず、要は居心地が悪かった。
「ようこそ、研究所へ。気持ちは変わりませんか?」
事前に伝えておいたので、確認から入る。
「ええ。覚悟は決まってます」
エスパーダも頷いた。
「そうですか。うちでやれる事は人工授精か、体外受精です。前の所長は体外受精しかしてなかったので、こちらのほうが慣れていますが、卵子を採取する必要があります」
「やる」
「人間の技術を信頼してくれてありがとう。ただ、タダでやるわけにはいかないし、医療法人ではないので高くつくと思ってください」
こうして要とエスパーダの妊活が始まった。
送迎は黒磯(男)が担当した。就への負担は下がったが、サイズ達と会う機会は減った。
エスパーダがサイズを子供扱いしてちょっと嫌われ始めていたので、結果オーライだ。
要は定期的に精子を提供しなければならず、個室に隔離されて自家発電にいそしまなければならなかった。
その事をうっかりエスパーダに言ってしまい、憤慨された。
「私以外で興奮するなんて許されないわ。逆バニーのやつあるでしょ?」
「いや、でも……」
さすがにそれは気が引ける。
「分かった。一枚じゃ足りないって事ね。やってやろうじゃない」
それ以来、定期的にエスパーダの自撮りが届くようになった。結構セクシーで、自家発電が捗った事は言うまでもなかった。




