四話 研究所に行きました
四話 研究所に行きました
休みの日に、就に車を出してもらい、研究所に行く。大幅なリストラをしたようだが、施設は維持された。小人の研究というより、超能力の研究なので、黄可以がいれば研究も続けられるのだ。
「久しぶり、要、エスパーダ」
サイズもついてきた。黄可以に定期的に会っているのだそうだ。
「エスパーダ、さん、だから」
サイズにさん呼びを強要してびっくりされていた。
「サイズも大人になるためには礼儀を覚えないと。これからやっていけないわよ。黒星に好かれたいでしょ」
「うん、頑張る」
「はい、頑張ります」
「はい、頑張ります」
「よろしい」
エスパーダは偉そうだ。急にマウントを取られてサイズは不満顔になる。
「エスパーダ、変わった」
「そうよ、私は母親になるんだから」
「サイズを練習台にするのはやめてください」
「そのつもりはないわ。サイズは妹みたいなもんよ」
エスパーダは否定した。
「これから研究所に妊活を頼みに行くんだ。ごめんね、送迎頼んで」
「いえ、サイズの問題も解決してもらったし、構いません。でも、子供欲しいんですね」
就のトーンが低くなる。
「二人で決めた。シールドやサイズと違って、代理母はなしだ」
「大丈夫なんですか?」
「不安だから、兎さんを頼るんだ」
「俺も協力しますよ」
「お互い頑張ろう」
「はい、お義兄さん」
言われて戸惑った。だが要がコロンビアで中華鍋を振っていた間に彼も成長し、能との仲も良くなっているそうだ。黒服達に攫われたあの頃とは違うのだ。
駐車場で車を下り、要はエスパーダを、就はサイズを手に乗っけて入り口に向かう。
入り口では黒崎が出迎えてくれた。黒スーツではなく、白衣を着ていた。
「いらっしゃい」
「いやぁ、黒磯さんこんにちは、サイズもご挨拶しなさい」
「こんにちは、黒磯さん」
「あ、さん付けしてくれたのね。子供の成長って早いわ」
要は戸惑っていた。
「黒磯? 黒崎じゃ……」
「ああ、そうか。知らなかったんですね」
就は彼女を要に紹介した。
「黒磯と結婚したので、私も黒磯です」
「おめでとう」
エスパーダは祝福したが、要は浦島太郎状態でただ見ている事しか出来なかった。




