十話 名前を彼と相談しようと決めました
十話 名前を彼と相談しようと決めました。
数ヶ月後、臨月に入ったエスパーダは産休を取った。一人で留守番させるのも心配なため、能と就についてもらう事にした。サイズもついてきて、ちゃんと家族してる。要は映像込みのペットカメラで見守っていた。
「エスパーダ、お腹触って良い?」
サイズはあいさつもそこそこに、エスパーダのお腹を触った。
「名前、決まった?」
「まだ考えてる。小人みたいに武器の名前が良いと思うし、人間の名前も良いなって思うの」
エスパーダは幸せそうだ。
「じゃあ、弓なんてどう? 人間ぽくもあるでしょ?」
サイズの考えた案が意外に良く思えた。
「うーん、要と話し合って決めないと」
エスパーダはやんわりと断っていた。サイズは「絶対良いのに」としょげていた。要も少しガッカリ。子供の一生を左右する名前だから、かなり真面目に相談しなくてはならない。
エクスカリパーと黒星は産まれた男の子に銛と名付けた。後でモメそうな気もするが、二人は選んだのだ。その子を銛として育てていく事を。
「何見てるんですか?」
後輩の園田得が声を掛けてきた。
「サボってるわけじゃないよ」
要は映像を見ていたスマホを隠した。
「小人ですか?」
「彼女だよ」
「へー、先輩彼女いるんだ」
「まあね」
「また押しかけちゃおうかな」
「忘れなわけじゃないよね?」
今、エスパーダに不要な負担はかけたくない。
「ダメですか?」
「ダメダメ」
それ以上は喋らせなかった。
得は遠ざかっていき、近くにいた女性の同僚と話した。勝手に変な噂でも流すんだろう。
「さ、仕事仕事」




