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母は呪文を唱えている
朝、台所を覗くとぶつぶつと怪しげに何かを唱える母がいる。
「今日はスーパーでお肉のタイムセールがあるから16時前には家を出なきゃ。それからプラゴミを出す日でもあるしお父さんに持って行ってもらって。あとは10時からお料理教室があるから準備して。そういえば明日はPTAの会議もあったわね。会議の資料もまとめなきゃだし、やることいっぱいあるわね…」
母は毎朝、その日や喫緊の予定を呪文のように唱えながら味噌汁のお鍋をかき混ぜている。
見慣れた光景であるが、遠目から見るとちょっと異様だ。
私は、母の眉間のシワがこれ以上深くならないように朝の挨拶をした。




