表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のスキル【配信】コメント欄が戦国武将だった~秀吉の教えでどん底から成り上がる~  作者: 清松
第三章 夏休み

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/47

海へ④

「これで良いのかい?」

「はい」


 まず用意してもらったのはそこそこ長い材木と網、ボール。

 ぶっちゃけるとビーチバレーだな。


「……海に来てボール遊びなの?」

「まあまあ、とりあえずやってみて」


 ルールを説明して実際にやってもらう。

 プレイヤーは運動神経に長けたリゼとレティスさんだ。

 ちなみにティアは居ない。別のことをしてもらってる。


「よし、それじゃあ始め!!」


 ゲーム開始を告げるとまずはレティスさんがボールを打ち上げた。

 最初は軽いラリーだったが、


「へえ! 中々どうして!!」


 次第に動きが激しくなっていく。

 ……少々目に毒だな。眼福ではあるんだが。


「足場が柔らかい砂であることを利用してるわけだ」


 ビーチで行うスポーツは平地よりも動き難いのがゲーム性に一役買っている。

 だがただ難しくしているだけではない。

 柔らかい砂浜だからこそ普段よりも大胆に動ける。

 普通の地面じゃ勢い良く突っ込んだりは出来ないからな。


「おーい兄さん! こっちも準備終わったよ!!」


 ビーチバレーが行われているところから少し離れたところで声がかかる。

 あちらには十人、男女混交で人を用意してもらった。


「ありがとうございます! じゃあルールを説明しますね!」


 こっちはビーチフットだ。

 厳密にルールを設定しても面倒なので遊びの範囲でのもの。

 だからこそ飲み込みも早く、早速プレイが始まった。


「泳げない人。泳げてもあんまり楽しめなかった人。

そんな人でも体を動かすのは好きという方も居るでしょう。

そういう人向けにこんな遊びを紹介してあげるのも一つの手かと」


 問題は人数。

 一人遊びに来る人はそう多くはないだろうからビーチバレーは問題ない。

 ビーチフットの方は、


「子供のお小遣い稼ぎになりません?」

「……なるほど。人をこっちで用意するわけか」

「はい。ただ一方的に勝つのも負けるのも面白くありません」


 どう人員に幅を持たせるかは課題だろう。


「そこらの調整は私たちの仕事だから心配しないで!」

「あとは仲介なんてのもありかもしれません」


 観光客同士で遊ばせるのだ。

 その際、町の人間が話を持っていく役を担ってくれるのは中々にありがたいだろう。


「おいお前反則だろうが!」

「あぁ!?」

「はい! 良い例です! あそこの揉め事に注目!!」


 遊びで熱くなって衝突するなんてのもあり得る。


「なのでビーチには常に監視員を置いておきましょう。漁師の町だし屈強な方は居ますよね?」

「幾らでも。というかアイツらがそうね」

「ですよね。ああいう方から一人。ただ男性だけだと女性は不安でしょう。気が弱い人も」

「話しかけやすそうな女性も、ね? それはともかくちょっとアイツら叱って来るわ」


 ずんずんと歩み寄るやエマさんは手近な男性に蹴りを入れた。

 ……やっぱりというべきか女傑タイプなんだな。


「真さん。用意が出来ましたけど」

「ああどうもありがとうございます」


 ルミエラ観光協会の職員が声をかけてくれた。

 用意してもらったのはマットのようなものと枕を乗せた小舟。

 それを岩礁に打ち込んだ杭に縄を括って浮かべてもらい人を乗せた。

 乗せる人間にはインドア派で事務仕事をしてるお疲れの方をチョイスさせてもらった。


「あちらの遊びは楽しそうですけどこれは……」

「そこは私も気になるわ。これが売りになるのかしら?」


 戻って来たエマさんも不思議そうにしている。


「海に面した町ですし一人になりたい時とか小舟を出してその上で寝転がったりなんかしませんでした?」

「ええ、そういう経験はあるけれど」

「落ち着いたでしょう? それが良いんです」


 心身のリフレッシュをするため遊びに行く人間だって一定数居る。

 そういう人や体を動かすのはあんまりという方向けのがコレだ。


「心地よい波の音に抱かれ日常の憂さを忘れませんか?

みたいな謳い文句をつけて売り出してみればそこそこウケると思いますよ。

それ専用の改造を施した小舟を作ると尚良し。とりあえず後で職員さんの感想を聞いてみましょう」


 あとはリフレッシュ抜きで単純に体動かすの好きじゃねえって人にもそこそこウケると思う。


「さて。それじゃ俺らはゆっくりしましょうか。次に見せるものまで用意がありますから」

「ええ! ただ」

「ただ?」

「……ああして遊んでるのを眺めてるだけってのはちょっと辛いわね」


 羨ましそうにビーチフットをする人たちを見つめるエマさん。

 活動的な方だからああして楽しそうに体を動かすのが羨ましいのだろう。


「でもそれは困ります。“比較対象”が居なくなりますから」

「比較?」

「ま、それは後々のお楽しみということで」


 最早超人ビーチバレーになってる試合を眺めていると、


>@Six-Tenmaou

随分、活き活きとしておるな。堺の者どもを見ているようだ。


 シックスさん! 改めてあの時の礼をと言えば、


>@Six-Tenmaou

くどい。


 の一言で切り捨てられてしまった。本当に照れ屋だなこの人。

 ただこれ、分からない人からすれば態度悪いよな。

 実生活は大丈夫だろうか? 何か大きな失敗とかしてそうで心配だ。

 まあそんなこと言えば引っ込んでしまうので言わないが。


(ところでモンキーさんに何したんです?)


 あの活力の擬人化みたいな人が寝込んでるって相当だぞ。


>@Six-Tenmaou

フッ……さて、な。


 やだ怖い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ