1647話、テテ、巫女ってなぁに?
SIDE:テテ
最初こそ遠慮してたんだけど、一つ質問答えて貰ってからは次々に質問してしまった。
相手はお貴族様なのに、遠慮しなかったけど、本当に大丈夫かな?
ロゼッタ様優しいからどんな質問にも真摯に答えてくれる。
おかげで休憩一杯使って質問してしまった。
それゆえに、私が疑問に思っていたこと、遠慮してたことが全て氷解した。
我がままでいいんだ。守りたいモノは守りたいと、私が守るなんておこがましい。なんて思わなくていい。守りたいから守る。それだけでいいんだって。
けど、守る相手に見返りを求めるのはまた別問題。
私が守りたいから守るのに相手から賞賛やお礼など見返りを求めるのは間違っている。
だから、お母さんを守ると決めた私は、お母さんが父と過ごすことを決めた時、絶望してしまったんだ。
お母さんは守りたいよ。でも、相手の思いを無碍にしてまで守るのは束縛だ。
とはいえ、お母さんに裏切られたという思いが強いせいで、今はもう、お母さんも守りたい、とは思えなくなってしまっている自分がいる。
私が守りたいモノ、孤児院、シュクネお姉さん、騎士団の皆。そして……ロゼッタ様。
ロゼッタ様は私なんかより全然強いけど、だからって守りたいと思うくらいは別に問題ない。誰を守りたいかは私の一存だもの。
本日から座学も変化するようで、算数は数学へ。国語は法律へ。歴史は現代史へと変化する。歴史って言ってもベルングシュタット領の今までを勉強してただけだから結構早く終わってしまった。これからは現代の状況、地理、今後起こるべき戦争や天変地異、これの対処法などなどを習うようだ。
覚えることがどんどん難しくなるから皆頭を悩ませているが、ロゼッタ様は皆が分かるまでちゃんと面倒を見てくれているのでわからないまま先に進むことは今のところない。
互いに騎士団員同士でも教え合いが始まって、皆揃って次のステップへと向かっているのだ。
三時間、みっちり座学を終えた後は採寸。
どうやら騎士団用の武装をこれから作るらしい。一人一人に合わせた専用具をオーダーメイドするそうだ。凄く高そう。
ところで、三時間の時間ってどういう意味?
ああうん、分が六十分になったら一時間だっけ? まだよくわかってないけどそういう物らしい。
採寸が終ると訓練も終了時間となっており、本日は解散となった。
皆が帰って行くのを見送り、ロゼッタ様はこれから夜間訓練のメンバーと訓練を行うらしい。
こっちのメンバーも今日が運命の選択日になるそうだ。
邪魔になると悪いので、私も孤児院へと向かう。
「よーっす巫女ちゃん」
「あれ? 下っ端さん待ってたんですか?」
「一度孤児院に戻ったぜ? 終了時間になったから迎えに来たんだ。基本午後五時に終わるしな」
「午後五時? あの、時間について知ってるんですか下っ端さん? 私ロゼッタ様の言ってる時間の感覚がよくわからなくて」
「あー、二時間置きの鐘も結構適当な時間に鳴るもんな」
あれって確か日時計使って鳴らしてるんでしたっけ。
「おぅ、ってか日時計分かってんなら時間の感覚も大体分かんだろ?」
「え、そ、そうですか?」
下っ端さんと帰りながら時間の話を聞かせて貰う。
結構難しいけど、なんとなく、理解は出来た気がする。
ロゼッタ様は時間を正確に測れているようだ。
だから一日を二十四時間として今何時? と告げることができるらしい。
「そういえば、私が巫女ってなんでなんです? ロゼッタ様に聞いてもよくわからないんだよ。と言われまして」
「あー、アレ教祖様が言い出したことだからなぁ。一応理由は聞いてんだ。でも俺も意味が分かってなくてな。また聞きそのままでよけりゃ言うけど?」
「お願いします」
「巫女様は今は未だ巫女と呼べる段階ではありません。しかしすぐに覚醒に至るでしょう。彼女はロゼッタ神様のお言葉を我々信者にもたらしてくださる、まさに巫女。我々が道に迷う時、彼女がきっと導いてくださるでしょう。ロゼッタ神様の巫女のお言葉に耳を傾けなさい。だってよ」
うん、理由とかなんか詳細とか全然言われてないや。
でも、覚醒? 私覚醒するの?
レベリングした今の状態でもまだ巫女じゃないらしい。
「えっと、つまり信者さんへロゼッタ様のお願いとか連絡事項とか伝える役割かな?」
「まぁ今の状況だとそんな感じじゃね? 騎士団でロゼッタ神様の傍にいるし、連絡事項は俺に伝えてくれりゃ信者にも伝えられるし」
でも、それだったら孤児院の少年君でも事足りるのではないだろうか?
他にも何か理由があるのかな?
まぁ、巫女かどうかは別としてロゼッタ様から連絡事項があるなら伝えるくらいはするよ?
それとも孤児院経営が何かしら関係してたりするのかな?




