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1645/1986

1631話、ロゼッタ、騎士団育成は慎重に

 正直に言えば、訓練をもっとさせてあげたい。

 しかし、正規の兵ならばともかく、彼らは一般人。

 国を守りたいという思いはなく、お金が貰えるから、周囲の人を守りたいから、ちょっと強く成りたいから。と理由も様々で兵士よりも精神的な柱が弱い。


 そのため、いきなりキツい訓練項目をやらせても意味はなく、むしろついて行けるかっと匙を投げることが多い。

 さらに一人が匙を投げると他の奴も、じゃあ俺も、私も、と辞める可能性が高い。

 彼らにとって私設騎士団は普通の仕事よりも割りの良い仕事、くらいの位置なのだ。

 彼らの思考を兵士寄りにすることも出来なくはないけれど、平民として生活しながら仲間を守る、それが私設騎士団、というコンセプトを持って設立したので彼らの思考はできるだけそのままにさせておきたい。


 なのでレベリングも300程度までに留めるつもりだ。

 これ以上のレベルにするならばさらに専用の近衛騎士みたいなエリート騎士を作っていかないといけなくなる。

 まぁ、軍団作るのは簡単なんだけどね。その辺りは後年の自分にお任せしましょう。


 座学ではお爺ちゃんが数人眠っている気がするが、まぁ問題はないでしょう。

 大体のお爺ちゃんが数式を使えるようなので、授業が暇すぎて寝てるようだし。

 引き算や掛け算に入る頃に起こしておくか。


 子供たちも座学はしっかりと学ぶようで、自分のこれからに必要だと分かっているからか大人よりも真剣だったりする。

 大人たちは……ちょっと疲れが見えるなぁ。

 その年で勉強するのは辛いでしょう。私もわかるんだよ。


 それでも日常生活に仕える知識だからってことで必死に覚えようとしているのが素晴らしい。

 算数の授業が終わるとちょっと頭を休めるために姿勢の授業。

 まっすぐな立ち方や歩き方の訓練を始める。

 ん、これ何の意味があるかって?

 立ち姿勢は重要なんだよ。変な立ち方してると肩凝るし、姿勢悪くなるし、首も痛いでしょ。ほらまっすぐ、そう、頭からつま先まで棒が入ってるつもりで立つ、はいおっけー。


 顎引く、首後ろ、前のめりにならない。腰曲がってる。膝も曲がってる。О脚なってるよ。

 意外と皆姿勢悪いなぁ。

 ほら、まっすぐに立ってるとカッコよく見えるよお兄さん。そうそう、お姉さんも綺麗に見えるから頑張って。


 姿勢の授業が終わると、鬼ごっこ。

 なんで? と疑問を浮かべる人々だったけど、一時間後鬼だった人は罰ゲームでーす。と告げると皆必死に逃げ始めた。

 とはいえ、鬼が一人だけだと逃げる方が有利なので鬼は三人で。ハイ頑張って!


 お爺さんとお婆さん、テテちゃんだっけ? この三人を鬼にしたんだけど、一瞬で変わっちゃったな。

 あとはもう乱戦みたいなもんだった。

 楽しみながら走り回る。

 あるいはおじさん同士が連携して一人を追い詰めタッチする、など鬼が次々入れ替わる。


 大人たち空気読んでるみたいで、できるだけ子供は捕まえないようにしているようだ。

 お爺さんお婆さんはかなりゆっくり逃げてるね。

 まぁ捕まって鬼になってもハイスピードで別の誰かに鬼を差し上げてるから問題はなさそうだけど。


 うまくいかないようならキーリの触手を嗾けようかと思ってたけど、これなら必要なさそうだ。

 しばらく走り回る彼らを見ながらゆっくりする。

 やがて時間が来たので鬼ごっこを止めると、皆はっとしたように集まってくる。


「やっべ、普通に楽しかった」


「爺さんたち速ぇよ」


「でもお婆さんたちタッチするまでは普通に逃げてるよ?」


「まぁ全力で逃げられたら俺らじゃ追いつけねぇしな」


「ふぉっふぉ。童心に返ったようじゃわい」


「昔似たようなことしましたねぇお爺さん」


「楽しかったぁー」


「こういう訓練なら大歓迎だよな」


 老若男女共に楽しんでいただけたようで何より。

 セクハラまがいのことする奴いるかなと思ったけど誠実だなぁ皆。

 

「あ、そういや罰ゲームあんだっけ? 俺鬼だわ」


「うわーっ。私も、別の奴タッチしとくんだった」


「疲れて動けなかっただろ。俺も限界だったから罰ゲームだわ」


 お兄さんとお姉さんとおじさんが鬼だったか。


「はい、じゃあ今回の罰ゲームは……腕立て伏せ10回でーす」


「腕立て?」


「なにそれ?」


「え、それだけでいいのか?」


 若い二人は知らないけどオジサンは知ってる? この世界向こうの世界と微妙に同じものがあったり、知ってる人と知らない人の差が激しかったりするんだよね。

 一応やり方教えておくか。


「腕立て伏せっていうのは、うつ伏せに寝た状態から腕だけ使って体を起こし、足を支点にして、こんな感じで始めます。腕を曲げていって地面に付くすれすれくらいで腕を伸ばす、これで1回」


「な、なるほど、これを10回か。意外と簡単そうだな」


「簡単だが腕の筋力使うから大変だぞ? いつもは肘が半分曲がるくらいで止めてんだけど、そこまでやるとなると俺も10回できるかどうか……」


「ま、時間はあるし、やってみよー」


 罰ゲームとはいえできそうにないことやらせる訳にもいかないしね。このくらいが妥当でしょう。

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