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1630話、テテ、騎士団訓練なのに座学なの?

SIDE:テテ


「おい、この卑怯者っ」


 午前中の訓練を終えて、シュクネお姉さんと食堂で食事を取っていると、私に絡んできていた三人組の少年が私に人差し指突きつけてきた。

 何の話?


「こら、人を指差さないっ」


「はい、すいませんっ!」


 シュクネお姉さんに怒られ少年たちは気を付け姿勢になる。

 どうやら昨日もいろいろやらかしてたようで、シュクネお姉さんに怒られたようだ。

 彼らの態度がおかしくてちょっと笑ってしまった。

 それを目ざとく見つけた少年が何笑ってんだっ。と怒り出す。


「ご、ごめんね。シュクネお姉さんには素直なのがおかしくて」


「う、うるさいっ。それよりお前、いきなり強く成り過ぎだろ。卑怯な手を使いやがって!」


 卑怯といわれると、確かにレベリングしたのは卑怯な手なのかな?

 レベル差300前後あるし。

 でも確か……


「ロゼッタ様、このまま皆さんが残るならパワレベするんだよ。って言ってたから少ししたらレベル差なくなるよ?」


「へ?」


「今回のって体力のないお爺さんお婆さんと子供に訓練できる体力を付けさせるのが目的らしいし」


「え、じゃあ私たちもそのパワレベ? するの?」


「そう言ってたよ?」


「じゃ、じゃあ俺らもじいちゃんたちみたいに走れるのか!?」


「た、たぶん?」


 さすがに私が訓練官じゃないので訓練内容を確定して、そうだ。なんて断定できないし。


「マジか。うぉぉ、楽しみになってきた! じいちゃん、壁走りのやり方教えてくれよーっ」


 嵐のように去ってった……


「あはは。やんちゃねぇ。テテちゃんに抜かれちゃったかと思ったけど……そっかそっか、私もパワレベできるのか」


「確証はないけど、そういう感じのことを言ってたよ?」


 食事の間、シュクネお姉さんとたわいない雑談をして、午後の訓練へと向かう。

 訓練場に向かうと、なぜか箱型の机と椅子が人数分用意されていた。


「何あれ?」


「そっか、テテちゃんは昨日いなかったんだっけ。午後からは座学の授業なのよ」


「座学?」


「昨日はどういうことをやるかって言う概要をキーリさんが教えてくれてただけだから、本格的な授業は今日からだけどね。騎士としての最低限の教養を身に着けてもらう、らしいわ」


「へー」


 文字の練習とかもするのかな? 私文字読めないから助かるかも。

 席についてしばらく待っていると、騎士団員全員が着席したタイミングでロゼッタ様が現れる。

 どっから来たの今? 突然現れたように見えたけど。


「はい、皆さん午後の部を始めますよー」


 と、何もない空間からホワイトボードと呼ばれるものを取り出すロゼッタ様。

 皆に用紙がと筆記具が配られ、座学の授業が始まった。

 さすがに最初は文字の書き取りや数字の書き取りだったけど、意外と皆苦戦しているようだ。


 ワームがのたくったような文字を書くことしばし、レベル上げたおかげかかなり早めに文字として見栄えが良くなってくる。

 おー、私文字、書けてる。

 えへへ、帰ったらお母さんに自慢しなきゃ。


「ふぅー、この年で書き取りすることになるとは。でもまぁ嬉しい誤算ね」


 シュクネお姉さんは文字が書けるようになるとは思ってなかったらしい。騎士団にそんなもの必要か、とも思っていたようだけど、よく考えると始末書を書いたりするときに文字は必須だから覚えないといけないそうだ。

 なにより、数値を覚えられるのが彼女にとっては嬉しい誤算らしい。

 なんでも騎士団を辞めることになっても他の職業で重宝するから、だそうだ。

 やめちゃうの?


「いや、もしもの話よ。もしも。仕事なんていつ辞めることになるかわからないもの。理由は様々だし、自分に関係ない理由で辞めることだってあるんだから。手に職付けておくのは有利になるの。技術があれば別の仕事についても使えたりするからね」


 私はそこまで大人じゃないからかな。

 イマイチピンとこないや。

 

「はい、書き取りはここまで。次の授業は計算になります」


 けい、さん?


「先ほど覚えた数字を使っていきましょう。まずは足し算から」


 お、おおぅ。なんで1と1がプラスされたら2になるの? なぁにこれぇ?

 一部の人は私同様理解が追い付かないようで困惑しているようだ。


「ふむ。意味が分からないって顔をしてるわね。では実際に道具を使って説明しましょう。ここに小型のゴーレム君が一人、もう一人、ついでにもう一人」


 と、三体の人型ゴーレムを創り出すロゼッタ様。

 一体が前に出ると手をあげる。


「数字で言うと、彼が1、次に2、そして3」


 三体のゴーレムが順に手をあげる。


「さて、では足し算の意味を伝えましょう。まず1のゴーレム君が一人、2のゴーレム君が一人。合わせると、二人です」


 お、おお!?


「これが1+1=2。ついでにさらにプラス1をすると2+1=3。足し算というのは目的の数字と数字を足し合わせることでその合計がいくつになるか、という計算です」


 なるほど、ようやくわかった!

 法則が分かるとちょっと楽しくなってきたかも?

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