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絶対王者の怒り

『おい、これはどういうことだ?』


怒気を孕んだ声の主は、この世界のなかで最も起こらせてはいけないものだった。


この世界の生物ヒエラルキーおいて頂上は尖ってはいない。

微妙に四角形になっているのだ。

それはなぜか

トップが2頭存在するから

なぜ2頭存在するか

それは、絶対にその2頭は戦ってはいけないかららしい。

本気で戦うと世界が崩壊するからだと、

1頭目は

金天帝竜、サン

上空五千メートルに巣を作り魔物に襲わないことを条件に生け贄を捧げさせるという

生け贄を差し出すのが一秒でも遅れるとその魔物の生息地を消し飛ばし次の魔物を探しにいく

そして、また生け贄の契約を結ぶ。

しかし、契約対象に攻撃するものがいるときは守り反撃をする

なので、魔物によってはギブアンドテイクのこの関係に喜ぶ魔物もいるようだ。


そして、2頭目は

目の前に存在している。

黒魔王竜、グラグ

魔物より人と契約を結ぶのを好む。

なぜだかは詳しくは知らないが昔にとある人間と仲良くなったことが原因らしい。

しかし、その仲良くなった人間が虐たげられているのを見たグラグは

竜だったグラグはなぜその人間が虐げられているかがわからなく、問うたそうだ。

そして伝えられたのは到底彼にはわからないものだった。

一人にたいして何人もの人が攻撃するもの。

俗にいう、いじめというものだった。

いじめというものは、周りと合わせることができなくなった、または、なってしまったものに起こるこことが多い。

その実態を知ったグラグにいじめるなどと言った悪事をしているものを抹殺するという歪んだ正義感が芽生えてしまったのだ。

それ以来悪事を働く盗賊などの町の外にすむ者達が頭部だけ残して死んでいるというのがざらになった。

というのが言い伝えられているほど。


そして、その最強の一角を担うグラグの声を向けられていたのはラルート学院の最強三人、ラル、ニル、アリスだった。


なぜそうなっているか。

それは、グラグによって呼び出されたエルムが客ということでつれてきた三人を見るなり発狂。

全てを拒絶するようなその状態はとてもひどく自身の体を壊しかけた。

グラグが強引に気絶させたことにより身体に損傷はなかったが

しかし、これはあまりにも異常だったのだ。

特定の人物を視認しただけで人として壊れるところまでいくという。

グラグには彼女らとエルムはどういう関係だか知らないがグラグにとってひとつははっきりしていた。


それはこの三人が『エルムをここまでさせるなにか』を引き起こしたということを


『お主らはエルムに会いに来たのだったな』


グラグの怒りは少しでもこれの他に要因があれば即座に消し飛ばしてやるという意思がはっきりとわかるぐらいだった。

が、彼女らの反応は彼の怒りを増加させるものだった。


「………な、なんで?なんであんなに拒絶されたの………!?」

「………わかんないよ、ここに来るまでになにかがあったのかもしれない………」


ギリッ!


『無意識のうちだったのか!!

お主らがエルムに非道なことをしたことが!』

「酷いことですって!?」

「そんなことしてないわよ!!」

『じゃあなぜ、エルムはお主らを見た瞬間に発狂したのだ!!

あんなことはよほどのことがない限りは起きることはない!!』

「私らはなにもしてないわよ!」

『やはり無意識のうちだったのか!!

許せねぇ!

こんなに優しそうで真面目なやつにお主らは!!』

「僕たちはただちょっと驚かそうとしただけだよ!!」

『もういい!

お主らは跡形もなく消し飛ばす!

…最後に言い残したいことでもあるか!?』

「………そういうことかもしれない」


エルムが発狂して倒れた時からずっと黙っていたアリスからなにかが分かったかのような声が聞こえた。


『あ?』

「たぶんエルム君は勘違いをしていると思う」

『ふん!今度はどんな言い訳を考えたか』

「一回エルム君を起こしてくれません?これではっきりするので」

『いいだろう、こっちもこれではっきりするからな』


『アイスウォーター』


アイスウォーター

直訳、氷水


グラグは氷水を頭から被せる。

それはいくら初夏の夜でもひどいものだった


「!!?ひゃああああああ!!!」


氷水を直で頭に掛けられたエルムはすごい勢いで飛び上がった。


「うわっ、ひどい起こし方」

「え!?なに!?って、さむ!!」

『ヒート』

「………おお!暖かい!」

『目が覚めたか?エルムよ』

「目は覚めたけど………なんで俺はここにいるんだっけ?」

『落ち着いていうことを聞けよ?』

「?………なに?」

『後ろを向け』


それを聞いたエルムはゆっくりと後ろを向く


「え?……あ、ああ、ああああああ!!!?」


三人と1頭の竜はデジャブった

ついさっきおんなじ光景を見たばっかだったから


『だから落ち着け!』


またもや発狂しているエルムの後頭部に三本の前足を器用に使ってデコピンもどきをする。


ただの人間のデコピンではない、竜のデコピンだ。

さらにいうと半端ない強さの。


ドッ!!!


「あがっ!!」


鈍い音が鳴ったと同時にエルムはおでこから地面に突き刺さる。


もはや何が起こったかわからないぐらいのスピードだ。

まあ何が起こったかわからないのはエルムだけだけど

グラグはやった張本人だから当たり前としてラル、ニル、アリスも色々と超人だから。


「あれ………エルムか私たちじゃなかったら死ぬんじゃないの?」

「………確かに」


何だかんだでエルムも超人と化していたようだ。

耐久面において。


『色々な意味で気は確かか?』

「な、なんとか」

『起きれるか?』

「ちょっときついです」

『分かった』


足をつままれグラグの目線ぐらいまで引き上げられる。

グラグ、全長約八メートル


「………もうちょい下ろしてもらえませんかね?さすがに高すぎるというか……」

『おっと、すまなかった。人族は小さいのだったな』

「そりゃあそうですよ。………で?あんたらはなんでここにいるんだよ」

「え?」


それはラルとニル、どちらかが発したものだろうか。

まあ、アリスではない

アリスはおそらく全てを悟ってるからだろう


「俺が売れなかったからってもう一度売るために連れ戻しに来たのか。どこまで俺を弄んだら気がすむんだよ!!

俺はお前らのものでもねえんだぞ!!」

「へ?………………あ!!」


そこまで言われて双子はやっと気づいたらしい。

エルムの勘違いに。


『おい、いつになったらはっきりさせるんだよ』

「わかりました。…エルム君ひとつ言わせてくれる?」

「なに?まだ俺になにかに利用させる気か?」

「君、勘違いしてるよ?」

「………………………は?」


そこからアリスはサプライズ&ドッキリであるということを全てを話した。

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