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弱き者と強き者達の対立

スイマセン!

今回は短くなってしまいました!


「おーい、おきろー」


風呂場で寝てしまったセリィを起こすべく俺は軽く肩を揺らす。


「う、うーん」

「そろそろのぼせるぞ~」

「ふぇ?」


セリィがゆっくりと開けた目はどことなく覚束無い目をしている。

もう遅かったようだ。


「エルムしゃまぁだぁ~」

「おい!抱きつこうとするな!俺はもう上がるぞ?」

「つれてってくらしゃい~」

「いやだわ!………って言いたいところだけど、もう一人じゃ無理そうだな」

「エルムしゃまぁ~早く~」

「だー!わかったよ!」




そう反応してしまった結果、脱衣所であーだこーだがあったのは言うまでもないだろう。


………っていうか、誘惑が強すぎだろ!




「うへぇ!つっかれたぁ!!」


のぼせて全く立てなくなってしまったセリィを気合いと根性、そして強固な意思を持って着替えさせたあとそのままおんぶして最初に転移してきた寝室に運んだのだ


まあ、ほんとはセリィが軽かったからさほど疲れはしなかったんだけどこれまでのせいで疲労感はそろそろマックス、限界だ。


俺はもはや完全に熟睡しているセリィをベッドに降ろそうとした。

しかし、降りない。

っていうか離れてくれない。


「………どうしたもんか」


そんなことを考えていたときだった。


『エルムよ、起きてるか?』


そんな声が突如頭のなかに響いた。


「えっ!?グラグさん!?」


咄嗟に周りを見渡す。

が、いない。

さっきの経験があったので近くの家具とかの裏を探してみた。

いるわけがないけど。


「どこにいるんです?」

『いや、俺はこの国の警護をしているから最初にあった場所にいるぞ。まあそんなことよりだな、お前さんにお客さんだ。今からそっちに送るか?それとも、お主が来るか?』

「うーん、俺がいくよ、でも俺に客って……」


心当たりが………ない。

親か?

あれが来るわけない。

他には………

まて、他に思い付かないのは俺に友達と言うものがいなかったせいじゃないよな!?


『そうか、わかった、今こっちに召喚するから………召喚!』


グラグさんがそういった瞬間に回りの景色が変わった。

そして、おぶっていたはずのセリィもいなかった。


「あれ?セリィは?」

『ちゃんとベッドに寝かせてあるぞ。』

「あ、グラグさん 」

『悪いな、人族はこの時間はもう寝ている頃なのだろう?』

「まあそうですが、気になさらないでください。あと、セリィ、寝かしてくれてありがとうございます。」

『どうしてお主がお礼をするのだ?』

「いやーおぶってたら離れてくれなくて…」

『そうか、大変だったな』

「思ってもいなさそうな労いをありがとうございます」

『ハハ!やはりお主らの血族は面白い』

「そうですか?俺なんてただのいじめられっこですよ?」

『お主はいじめられていたのか。それは本当に大変だったな。』


今度こそ本当に労ってくれているようだ。

声色がちょっと優しげになった気がする。


「まあ、ずっとやられてきましたから………もう、慣れました」


初等、中等、そして、ラルート学院。

それらの全てで俺はいじめの対象だった。

ただ小さく弱い、それだけで……


思い出すだけで怒りが溢れてくる。


これまでに辛いことの方が圧倒的に多かった!

蔑まれ、罵られ、殴り、蹴られ、

助けてくれる人もいない。

強くもなれない。

逃げたら捕まり、奴隷に落とされる。

この血のせいで


ふざけるな!!


つい高ぶってしまったこの怒りを収めるべく深呼吸をする。

手を握り締めすぎて爪が食い込んでいた。


痛い


「ライトキュアー」


そして、何事もなかったかのように無くなる傷

何度自分自身に掛けたことか


『なるほど、お主のこれまでの人生は相当ひどかったのか』

「………」

『すまないな、思い出したくもないことを思い出させてしまって』

「……まあ、もう大丈夫、です。」

『なあ、すまないがもうひとつ聞いてもいいか?』

「……何でしょう?」

『お主をいじめていた者は………例えば、あいつらとかか?』


あいつら?


グラグさんの眼がとある方向を向いており、その方向に目を向けた。




そこに立っていたのは学院で仲良くなった。


そして、俺を売った。



ラル、ニル、そして、アリスだった。




なぜ!?どうして!?

なんで!?


「あ、あ、ああ、アアアアアア!!」


まだ…まだ!俺を陥れたいのか!!


『おい!どうした!』


俺はなにも聞きたくないかのように頭を抱えた。

そして、声帯の限界を無視するかのように声をあげ続けた。


「アアアァァアアアアアア!!」



自分に無理矢理言い聞かせ……いや命令するように拒絶する。


なにも見たくない!なにも聞きたくない!


「アアァアアアアアア!!」

『抑えるのだ!これ以上はお主の体が回復不可能なほどに使い物になら無くなるぞ!』


知らない!

もう、辛い思い何てしたくないんだ!!


「ウアアアアァァァアアアア」


『くっそ!我慢しやがれ!

闇の光(ダークブレイク)


グラグによって作り出された光の珠がエルムの頭に吸い込まれていった。


「アアアアァァアー!!、ッ!?………」


そしてエルムは電池が切れたかのように動かなくなり

地面に倒れこんだ……

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