74 一方そのころは。的なアレ。
主人公から一旦離れます。
主人公がハンターの頭部にナイフをぶっ刺した日に遡る。
当の本人はすでに白蛇と森に出かけた。
「はぁ・・・彼はあまり人間と上手く付き合えない見たいですね。」
クラーレン。
「ええ、仲間や一般人にはめっぽう優しいですが、それ以外は雑です。」
アーロン。
「相手が敵対した瞬間アレですからね。」
ディーン。
「さすがにびっくりしました。」
「まさか容赦なく人の眉間にナイフを刺すとは・・・」
クラーレン。
「何と言うか、彼は人間と他の動物を同列に考えている見たいですよね。」
アーロン。
「人間も動物も仲間や友人になる奴にはとてもやさしく、敵になるなら容赦なく殺す。」
「そんな感じですよね。」
ディーン。
「ふふっ、彼ってまさに神や天使の様な考え方なんですよね。」
クラーレン。
「そうなんですか?」
ディーン。
「ええ、神や天使は人間だからと言う理由で人を優遇したりしませんから。」
クラーレン。
「へー。そうなんですね。」
アーロン。
「まぁ、だからこそ彼は人々の中で生活し難いのでしょうね。」
「所であなた方はいつもの様に仲間を増やしていただけますか?」
クラーレン。
「わかりました。」
アーロン。
「私は教会の方をこっそり調査します。」
クラーレン。
「了解です。お気を付けて。」
アーロン。
という事でアーロン達はハンター仲間を作り。
クラーレンは教会内部の仲間を探す。
アーロンは眉間にナイフが生えた男の手下を引っ張って来る。
「おい。起きろ。」
そう言って水をぶっかける。
三人はどうにか目を覚ました。
「ヒッ!!」
と言って三人共縮こまる。
「お前たちの根性を鍛え直す。」
「俺達の手下になれ。」
「さもなくば奴と同じ道をたどる事になるぞ。」
アーロン。
アーロンは普段優しいお兄さんって感じだ。
しかし大柄の彼が本気で凄むととんでもなく怖い。
それにヒロから相手を脅す時のコツも教わっているので余計に怖い。
魔力を放出し怒りや殺意を込めると言っていたが、めちゃくちゃ効果がある。
相手の魂に直接恐怖を植え付ける感じになるのだとか。
お陰で三人は一瞬で従順になる。
今はこれでいいが何れ優秀なリーダーになってもらう。
場所は訓練場。
「お前からブロッキー、オクト、ラバーだな?」
アーロン。
「そうです。」
ブロッキー。
「では根性を叩き直す訓練を始める。」
アーロン。
まぁ、別にいつもやっている訓練と同じだ。
キッチリビシバシ棒でブッ叩いて根性を叩き直す。
素振りや魔力操作の訓練もさせる。
で訓練の後は町中で簡単な依頼をこなす。
荷物運びなど余っていて困っているものに手を付ける。
本来はアイアン用に受けないでって言われるけど、
アーロンが『再教育だ!』と言ったらあっさり受けさせてもらえた。
荷物運びなど元気に挨拶と返事をさせてキビキビ働かせる。
サボってたらケツを蹴とばす。
しっかりこなしたら褒める。
アーロンは完璧に彼の手法を真似ていた。
それに加えてアーロンはくどくどと説教をする。
今までの行いの何が悪いかとかをひたすら説教する。
そんな生活を数日続ければかなり従順になる。
最初は不思議だったのだがヒロ曰く魂とか魔力の属性とかが関係しているらしい。
良い事を続けていれば魂は綺麗になって行く。
そして魂が綺麗になれば性格が善性に寄るらしい。
彼を見ていて善性とは何か?と言う疑問が浮かんでくるが、まあそう言う事らしい。
彼も人や動物が喜ぶ姿を見るのが好きな様だし多分そう言う事なのだろう。
逆に悪とはすなわち人が悲しんだり苦しんだりする事を積極的に行うのだろうか?
その辺りの事はまだよく分からない。
などとアーロンは考える。
数日後
ブロッキー達はすでに逃げたり反発しなくなった。
今までの行為に対して反省すらしている。
それに元々実力があったらしくそこそこ強い。
「はぁ・・・過去の自分が何であんな事をしてたのか不思議だ。」
ブロッキー。
「人間はちょっとした行動の積み重ねで徐々に染まってしまうらしい。」
アーロン。
「善にも悪にも流されやすいんだとよ。」
ディーン。
「言われてみれば枢機卿やレイジに流されてやってしまった事が多い。」
ブロッキー。
「お前たちがそうだったように他の連中も流されてしまっているかもしれない。」
「だから他の連中も助けてやらないか?」
アーロン。
「我々に出来るでしょうか?」
プロッキー。
「ああ、俺達にも出来たんだ。」
「お前らにも出来るさ。」
アーロン。
「え?もしかしてアーロンさんも?」
オクト。
「そうだ。俺の場合はもっと強烈な人だったけどな?」
アーロンがそう言うとディーンが笑い出す。
「はっはっは!本人にそのセリフを聞かれたらシバかれるぞ?」
ディーン。
「ああ、確実にシバかれるな!」
アーロン。
「へー、強いんですか?」
ラバー。
「ああ、俺の体感だが王国最強に匹敵すると思う。」
アーロン。
「ははは、随分可愛い表現だな?」
「一人でオーガ数十匹の首を容易く刎ねるって言えば分かりやすいだろ?」
ディーン。
「そうだけど、死神って呼ばれるの嫌がるだろ?」
アーロン。
「死神?」
ブロッキー。
「ああ、人も魔物も手っ取り早く殺す方法が首を刎ねる事らしい。」
「でそんな戦法を続けて、漆黒のマントを眼深にかぶって巨大な斧を担いで戦場を刎ね回るんだ。」
アーロン。
「西の町じゃ白馬に乗った漆黒の死神っておちょくられてたよな?」
ディーン。
「ああぁ!聞いた事ある!まさに死神って感じの人だったんですね!」
オクト。
「はっはっは!まあ仲間や友人に対しては陽気で愉快な人だよ。」
アーロン。
「敵に対しては容赦ないけどな。」
ディーン。
「あー・・・」
「まさかレイジに絡まれてた人ですか?」
ラバー。
「そうだ、彼が死神だ。」
「ははは。」
アーロン。
彼ら三人は思い出したように身震いをする。
「俺達そこそこ強い自信があったけど・・・」
ブロッキー。
「一瞬でとっ捕まったよな?」
オクト。
「俺は死を覚悟した。」
ラバー。
「まぁ、心を入れ替えた姿を見せれば彼の対応も変わるさ。」
アーロン。
そして彼らは町に居る浮浪者やチンピラを連れて来て住む場所と食い物を与える。
でハンターとして体と根性を鍛える。
幸いブロッキー達が優秀だったので訓練はすこぶる順調に進んだ。
人数もあっという間に4~50人に増えた。
しかしキッチリ統率が取れていて軍隊さながらの規律を見せている。
そう言った彼らの行動は町の人々の注目を集めていた。
その間ジョン・スミスことクラーレンは教会巡りをしている。
町は広くて教会は何個もある。
その教会をめぐってまともな神父を探す。
ミカと言うでっかい黒馬に乗って回る。
こんな作業はすぐに終わる。
面会して気配を探ればある程度良い奴か悪い奴か分かる。
教会を数件めぐるとすぐに見つかった。
とても分かりやすかった。
何故ならその教会だけボロいのだ。
まるで少し前までの自分を見ている様だ。
まともな奴は冷遇される。
この地域の教会はそう言うもんだ。
という事で教会に入る。
その教会のラドクリフ神父に話を聞く。
概ね予想通りで悪い事をしまくっている枢機卿や他の神父らを拒絶していたら、
ハブられ、嫌がらせを受け、冷遇されているとの事だ。
彼は他の教会よりも積極的にホームレスの子供などを引き取っているが、
幸い子供を他の教会の連中に連れていかれるという事は無かったらしい。
「この教会に司祭が一人助司祭が一人と修道士が一人、修道女が二人います。」
「どなたも誠実に働いていただいてますが、とても生活が厳しくて・・・」
ラドクリフ神父。
司祭とは神父の事。
助司祭とは副社長みたいなもんです。
つまり彼以外に四人の職員的な人が居て、2人が男2人が女性らしい。
「なるほど・・・」
クラーレンは彼が知っている教会全体の現状を伝えた。
そしてクラーレン自信がどうしたいかと、この教会を援助したい意思を伝えた。
「それは大変ありがたいのですがどうすれば?」
ラドクリフ。
「まず格安で治療をしてしまうと他の教会から目を付けられるという事ですね?」
クラーレン。
格安と言ってもこの町の教会全体の通常の料金が高すぎるのだ。
「はい。過去それでありもしない噂を流されてしまい評判は地に落ちました。」
ラドクリフ。
「ではこういうのはいかがでしょうか?」
クラーレンは作戦を伝えた。
まず、子供たちに何かを作らせて売る。
ちょっとしたお菓子でも手作りの食器とかでも何でもいい。
とにかく売る。
「と言う事で簡単なお菓子を売りましょう。」
クラーレン。
初期投資はクラーレンが行い材料を買ってきて早速作る。
教会のシスターさんの一人がお菓子を作れるらしいので皆で習いながら作る。
「では作っている間に私は知り合いに知らせてきますね。」
と言ってクラーレンはアーロン達にこの件を話に行く。
でお菓子が完成していざ販売。
って時に次の作戦を発動。
商品の一部に『子供たちの特別なおまじない付き』と言って金額を上げてぼったくる。
「え!?」
「そっ、そんな・・・・」
ラドクリフ神父。
「まあまあ、話を聞いてください。」
クラーレン。
傍から見れば子供を使ったぼったくりだ。
しかしその実は『子供たちの』と言いつつ隠れて神官たちの回復魔法をかける。
金額は回復魔法にしては格安だが、普通の商品にしては高すぎる金額だ。
なので信頼できる相手から徐々に広めていく。
「なっ、なるほど。」
「しかしそもそも誰も高いだけのお菓子なんて買わないのでは?」
ラドクリフ。
「そこは知り合いの伝手を頼ります。」
「それに傍から見てただのぼったくりって事が重要なのです。」
クラーレン。
傍から見ればぼったくりでその実は格安の回復魔法って事だ。
ぼったくりと言っても他の教会と同じ事をしているだけで変に目立つことは無い。
普通の金額のお菓子も販売している分まだマシだ。
「で重要なのは他の教会にバレればこの格安回復魔法は出来なくなります。」
「この事を市民にしっかり理解してもらう事です。」
クラーレン。
「そうですね。」
ラドクリフ。
だから慎重に広める必要がある。
そこでアーロン達を使う。
彼らは町での依頼を沢山こなしているので顔が広い。
彼らに信用出来る人を紹介してもらい治療しに来てもらう。
そうやって徐々に広めていく。
「そうすれば一応ラドクリフ神父の理想通りの金額で回復魔法を行使できるのです。」
クラーレン。
「おお!そして他の教会に対しては『ぼったくりしてます』って言るのですね?」
ラドクリフ。
「そう言う事です。」
「もうじき、到着すると思うのですが。」
クラーレン。
で早速アーロン達が知り合いを引き連れて教会に来た。
その中には予定通り治療が必要な人も居た。
「この教会は随分ぼろいな?」
知人1
「余りいい噂を聞かない所だろ?」
知人2
「まあまあ、騙されたと思って試してみてください。」
アーロン。
で治療が必要な人にはぼったくり商品を売りつける。
「こちらが『子供たちの特別なおまじない付き』クッキーです。」
とクラーレンがわざと怪しい感じで売る。
「え・・・?」
知人1。
どうやらクラーレンの演技が上手すぎて回復してくれるのか心配になった様だ。
そして半信半疑のままぼったくり商品を買う。
で知人1は別室に子供とシスターさんと一緒に連れていかれて『おまじない』をかけてもらう。
当然回復をしてもらい怪我が治って戻って来る。
「子供のおまじない効くぞ!」
とわざとらしく言う知人1
「おお!そう言う感じか!」
と安心したのか他の知人もぼったくりクッキーを買う。
一旦初動はいい感じに回っている。
「随分回りくどいんですね?」
アーロン。
「ええ、ちょっとここの神父さんが面倒な立場の様で・・・」
クラーレン。
「なるほど?」
「ではたまーに支援でもしましょうか?」
アーロン。
「はい、可能な限りでいいのでお願いします。」
クラーレン。
という事で稼働し始めたぼったくりお菓子屋さん。
数日が経過し少しづつシステムが浸透してきた所で問題が発生した。
問題と言うにはあまりに微笑ましいのだが・・・
「商品のクッキー自体が美味しすぎてバカ売れしてる?」
クラーレン。
「はい、うちのシスターが彼女の家のレシピで作ったのですが、
そのクッキーがとんでもなく美味しかったらしいです。」
ラドクリフ。
「ま、まあもっと量を増やして売ることにしましょうか。」
クラーレン。
とこんな珍事件もありつつ稼働している。
クッキー自体の売り上げも多く。
今までできなかった回復魔法の治療も行えるようになった。
そしてアーロン達の支援もあり財政面はかなり向上したそうだ。
因みにクッキーの販売をするにあたって、
普通は王都の広場の様な場所でもなければ色々と許可がいるのだ。
しかし今回は教会に寄付してもらい、その返礼としてクッキーを渡している。
なので厳密に言えば販売ではないのだが、
一応その手の食品系や販売系の組織に許可を取っているらしい。
許可なしの状態でこれ以上クッキーの売り上げが増えていたら、
この組織にも嫌な顔をされていたらしい。
「順調の様ですね?」
クラーレン。
「ええ、市民の皆様の協力も得られて現在は完全に暗黙の了解となっています。」
ラドクリフ。
「教会の修理も出来そうですね。」
クラーレン。
「・・・。」
「実はその辺りも少し慎重にやって行こうと思いまして。」
ラドクリフ。
「と言うと?」
クラーレン。
「他の教会に目を付けられない様に、目立たない所から地味に直して行こうと思います。」
ラドクリフ。
つまり隣の貧乏な家の人が突然純金製のスーパーカーを乗り始めたら絶対怪しむだろうって事だ。
まずは子供達や職員の部屋の中を直していくとの事だ。
そんなある日。
アーロン達が大きめの獲物を持ってきた。
大きな鹿だ。
「大物が狩れたので一緒に食べましょう!」
とアーロンは嬉しそうに言う。
教会の子供たちは飛んだり跳ねたり大喜びしている。
「さあ解体するから手伝ってくれ。」
アーロン。
という事で教会で鹿を解体して料理する。
シスターさんがめっちゃ料理上手で、
チーズや乳やバターを使った煮込み料理を作ってくれた。
王都ではまだ味わった事が無い味でとてもクリーミーで美味しかった。
子供たちもこんな立派な肉を食べた事が無かったらしく、
夢中でかじりついていた。
アーロンの手下たちは子供達の喜ぶ顔と、
料理の味に感動して涙を流している。
一方その頃のジュリエット。
ジュリエットはひたすら情報を集めていた。
基本的に貴族周辺の情報を集めた。
この町周辺の貴族の一部はしぶしぶ教会に従っているらしい。
嫌々従っている貴族の筆頭がなんとこの町の領主らしい。
この町の領主はビクター・フォン・バドゥレロシエ侯爵だ。
ビクター侯爵はまだ若く10代後半くらいらしい。
数年前に両親が若くして死に代替わりして周囲の悪い貴族や教会の連中に唆され続けた。
若くて財力も権力も教会の連中に吸い取られてしまった彼に逆らう力は無かった。
それ以来ビクター侯爵は枢機卿の傀儡となってしまったのだ。
そこでジュリエットはこっそり接触して彼を味方に付けようと画策するのであった。
「でこっそり接触するにあたって何か方法はありませんか?」
ジュリエット。
「彼の家に下働きとして潜り込みますか?」
アーサー。
「侵入して窓から入るのはどうですか?」
ジュリエット。
「それだとただの暗殺者では?」
アーサー。
「でもこの方が手っ取り早いですよね?」
ジュリエット。
「身分を明かしてしまうと大騒ぎになり兼ねないのでそれは無しですよね?」
アーサー。
「そうですね。」
「彼の様に体を隠せる魔法を使えれば潜入も簡単なのですけど。」
ジュリエット。
「彼はそんな魔法も使うのですね・・・」
「一旦アーロン殿かクラーレン殿に相談してみれば?」
アーサー。
「そうですね。」
ジュリエット。
そして二人はアーロンとクラーレンに相談する事にした。
一方王都、王城にて。
国王トーマス・アレックス・エステラ
王女が北方に出発した直後。
彼はクリストファー・ステラ・フォン・アーランド公爵など一部の貴族ら数人と話し合いを行っていた。
「陛下!王女殺害未遂の犯人を突き止めましたぞ。」
公爵。
「なに!?どこの組織の者だ。」
国王。
「それは、エルフの国の者でございます。」
公爵。
「賊は人間だったのだろう?」
「なのに犯人がエルフだと?」
国王。
「この王国で多発している人さらいの事件と関係があります。」
と公爵は淡々と嘘っぱちを並べる。
要するにエルフが人間を攫い洗脳してやらせたと言いたいらしい。
そもそも犯人の死体などヒロが焼いて埋めたのだから証拠なんて無いはず。
そんな事は王女の報告で誰もが解っている。
国王でさえもおかしな論理だと解っている。
がしかし今の国王に彼らの主張を退ける事など出来ない。
当代国王であるトーマスは幼い頃に父を亡くし王に即位した。
当然幼かったので職務のほとんどを周囲の貴族らに任せていた。
成長して国王として反発してもトーマスに味方は居なかった。
クリストファーが『味方だ。』とすり寄ってきたが明らかに権力目当てだった。
その後娘が生まれると妻はあっさり死んでしまった。
理由は不明で食事中突然倒れて死んだ。
父を早くに失い、妻もすぐに旅立ってしまった。
そして此度の娘の暗殺未遂事件。
さすがにトーマスも馬鹿ではない。
自信の周りで何が行われているかおおよそ検討はつく。
しかし自身や娘の身の安全を考えれば彼らに従順にしたがっておくべきだ。
幾ら凡夫だの玉無しだの向上心が著しく欠如してるだの言われても、
家族の命には代えられない。
彼はすでに八方ふさがりだった。
なるべく娘を関わらせない様にしたいが彼女は王族だ。
どの道確実に巻き込まれる。
だからアーサーや彼に任せて王都から引き離した。
一時しのぎでしかないがそれでも関わって欲しくない。
彼女がこんな犯罪の片棒を担ぐようになってほしくないのだ。
自分はすでに手遅れだった。
周囲に味方は居なく自分の意見も彼らの意向に沿って発言するだけ。
どうにか中立を保っているつもりだが、いつまで持つか分からない。
娘が何やら企んでいる様だが、そんな事をせず国外にでも逃亡して欲しい物だ。
よって今回の公爵の意見にも大きく反発は出来ない。
中立を保ちながら過激になり過ぎない様にしたかった。
そして長い会議の結果。
「では私が自ら私兵を率いてエルフの国に向かい調査したいと思います。」
クリストファー公爵はそう宣言する。
そう言う感じに方針は固まった。
公爵が兵隊を率いてエルフの国に調査に赴く。
国王は彼らのやっていることを隅から隅まで知っているわけでは無い。
しかしこの動きがどういった結果をもたらすか大体予想は出来ている。
「ふむ、くれぐれも穏便にな。」
国王はどうせ二秒後には忘れるであろうと思いつつ公爵に言葉を投げかける。
「招致いたしました。」
と公爵は頭を下げる。
そして公爵は南方の公爵領に戻った。
公爵は予め集めていた兵隊を率いてエルフの国に向かった。
当然、穏便に済む事は無かった。
国王様も領主様も大変そうですね。
公爵の名前にステラが入っているのは国王の家臣と分かりやすく示すために入れて見ました。




