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68 お仕事は多岐に渡る。

続き。

ハンターなんて雑用係みたいなもんです。

 早朝にガキと訓練を行い、飯を食べる。

そして馬たちの様子を時々見に行ったり行かなかったりした後、

西方の平原にて狩りを行う。

ギデオンさんが普段仕事をしている所にもしっかり足を延ばす。

特注の荷馬車が出来上がってからは運搬の効率は倍以上になった。

そんな感じでユキとミカのダブル運搬を初めて数日後。


ある日の朝ハンター協会にて。


「ヒロさん!」

ポニテ嬢が何か依頼表の様な物を持ってきた。

「なんでしょうか?」

「指名で依頼が来ています。」

「指名?」

「はい、西側の門近くの畑の持ち主の方々からです。」

「畑の手伝い?」

「畑と言うより運搬の手伝いです。」

「運搬って事はギデオンさんと同じ感じですか?」

「そうです!そろそろ収穫の時期なので、二頭の巨大なお馬さんのお力を借りたいという事です。」

「なるほど了解。場所を教えてくださいな。」

「二頭に荷車を引かせていけば良いんだな?」

「そうです!お願いします。」

という事で場所を聞いてユキとミカに荷車を引かせて門の外の指定された場所に行く。

ユキの方の御者台に俺が乗って、ミカの方の御者台にはスイとエンが乗る。

普段からこの方式で門や町中を移動しているので周囲の人はこの光景にあまり驚かない。


門を抜けて目的地に到着する。

すると農家さんと思われる麦わら帽子の人がいた。

「おはようございます!」

俺は元気に挨拶をする。

「おお!おはようさん!」

「来てくれてありがとなぁ!」

農家さん。

「いえいえ。」

「荷駄馬が怪我でもしたんですか?」

俺。

「いや?そうでなくてな?」

「普段の収穫だと、何度も何度も王都と畑を往復しなきゃならねぇんだ。」

「そこで丁度、大きい馬が居たのでこの辺りの農家達で相談して試しに依頼してみようってなったんだよ。」

「依頼料と仕事量が割に会えばまたお願いしてぇって事だ。」

「なるほど。」

何度も言っているがこの王国で一般的に飼われている馬は比較的小柄な馬だ。

クォーターホースとか蒙古馬とかその辺りの小柄なサイズ感である。

だから荷物を運ぶのも人間よりは使えるけど、やっぱり重種の馬ほど沢山運搬できない。

そんな時に、ユキとミカと二頭が引く大きな荷車を見たので試しに依頼を出してみたとの事だ。

「では早速作業に取り掛かりましょうか。」

「おう!頼むぞ!」

って事でどうやるかと言うと。

荷車を一旦外して畑の脇に置いておく。

そしてユキとミカには馬の背中に掛けられるようにした二つの籠を繋いだ物を背負えるだけ背負ってもらう。

左右に三個づつだ。

その状態で畑に入って、野菜を籠に入れていく。

二頭が背負っている籠がいっぱいになったら収穫物を荷馬車に積む。

これを繰り返す。

そして片方の荷馬車がいっぱいになったら王都に運搬する。

まずはユキが荷馬車を引いてミカと双子が残る。

ミカはしっかり麦わらの農家さんの言う事を聞いているので問題なさそうだ。

麦わらの農家さん曰く、運搬の量もスピードも桁違いらしい。

そりゃそうだ、だって片方は魔物で片方は神の国で生まれた馬っぽい何かだもの。

「あんたも見かけによらず力持ちだよなぁ!」

麦わらの農家さんがそんな事を言う。

「ええ、これでも一応ハンターですから。」

「はっはっは!そりゃ失礼した!」

王都の外の広大な畑の作物を数日かけて収穫する。

もちろんすべて同一の収穫物では無いが、

収穫時期が近いのであっちが終わればこっちって具合でどんどん収穫をしていく。

広大過ぎる畑の収穫も大詰めだ。

平原に近い畑は少々野生の動物や魔物に荒らされていたが、

スイとエンが居る間は彼らが追っ払ってくれている。

「さすが猟犬だなぁ!魔物でも関係なく追っ払ってくれるのか!」

「そうです。うちの子は勇敢でしょう?」

「はっはっは!どこで見つけて来たんだか。」

「勇敢なワンコに立派なお馬さんだ。」

と麦わらの農家さんはすこぶる上機嫌だ。

そんな感じで収穫は終わり。

最終日の夜、俺がこっそり狩っておいた魔物の牛を焼いて皆でバーベキューをする。

農家さんが沢山集まっていたので二頭狩っておいた。

今回手伝ってみてわかった事だが、

どうやら自分の畑を自分だけでやるわけでは無く、皆で全部一度に収穫してしまうらしい。

なので全ての収穫が終わればちょっとした休憩と言うか、

祭りっぽいささやかなパーティーをするらしい。

そこに今回、俺の狩った牛が追加され盛大なパーティーに変貌した。

肉の味付けは農家さんの奥さんたちだ。

ハーブやニンニクにオイルやビネガーなどを使ったソースで味付けしてくれた。

さっぱりしていて脂っこい肉に合いそうな味だった。

当然作り方を教えてもらった。

ハーブソースって呼ばれている。

大人も子供も皆腹いっぱい食っていた。

そうして依頼は無事終了した。

ハンター協会で報告して終了。

依頼料はまあブロンズ向けの依頼料に毛が生えたくらいだ。

その代わりにと言って馬や俺や犬のエサとして不出来な野菜を沢山貰った。


次の日、

朝の訓練と朝食を終えてハンター協会で依頼表の確認。

そうしていると、アーサー団長がやって来た。

「おお!やっぱりいたか。」

「おはよう。」

と元気に挨拶をかましてくる。

「おはようございます。」

俺もご挨拶。

「教会に大量の馬が現れたと報告を受けたのでな。」

と小声で言う団長さん。

「そうなんですよ。アイツらも寂しがってますので連れて行きますか?」

「是非頼む。」

って事で今日はアーサー団長と教会に行く。


教会にて。


クラーレン神父とアーロンを交えてご挨拶。

「えーこちらが私のお友達の近衛兵団団長のアーサー卿です。」

「よろしくお願いします。」

「で、こちらが私のお友達の太陽教王都第五教会所属のクラーレン神父です。」

「よろしくお願いします。」

「最後にこれがダチのアーロンです。」

「よろしくお願いします。」

「って、なんか俺だけ雑じゃありません?」

「そりゃこの面子の中じゃ雑にもなるだろ?」

「うーん・・・確かに?」

といつもの様に早速くだらない会話を始める俺とアーロン。

「彼もただ者じゃあなさそうだな?」

とアーサー団長が言う。

「まだ、そこそこって感じですよ。」

俺。

「そうです、隊長には一撃もまともに入れられておりません。」

アーロン。

「所で何故そう思ったんですか?」

俺。

「あなたと同じ雰囲気を感じたからですよ。」

団長さん。

「どういう事?」

俺。

「まぁ、つまり何となくって事です。」

団長さん。

「あー!なるほど。」

俺。

「まさか近衛兵団の団長さんとお友達とは・・・」

クラーレン神父。

「成り行きで仲良くなりました。」

俺。

「成り行きで仲良くなる人多すぎません?」

アーロン。

「知り合いや友人なんて基本的に皆成り行きだろ。」

「それより、今度4人でお茶でもしましょうよ。」

俺。

「ええ!ぜひ!」

クラーレン神父。

「お茶には疎いのですがそれでも良ければ、ぜひ。」

団長さん。

「酒でも可。」

「じゃあ、日程の調節はクラーレン神父頼んだ!」

俺。

「お任せください。」

そんな話をして馬の引き渡しをする。

今は丁度、放牧地に居た。

「おーい、クイン!モルグ!」

でっかい声で呼ぶと二頭が走ってくる。

二頭は俺の前で止まるようにスライディングで突っ込んでくる。

誰だ?こんな芸を仕込んだ奴は。

「元気そうだな。」

団長さんは嬉しそうにモルグを撫でている。

「お前も随分元気になったな。」

俺はクインを撫でる。

あのやせ細った負け馬が今ではムッキムキのイケ馬です。

「お姫様の所に連れて行くってよ。」

俺がそう言うとクインは嬉しそうに嘶く。

「良かったな。」

クインとモルグに無口を付けてロープを結んで団長さんに持たせる。

「餌は肉と野菜と果物と草と木の枝などなどだ。」

俺は改めて説明する。

「蹄に鉄の釘は刺さらないので蹄鉄は不要だ。」

「街中では地面を強く蹴らない様にしつけてあるが、緊急時はその限りではない。」

「あとそいつらの好物は人間ではないが腹が減ったら食うかもしれん。」

「そんな感じかな?」

俺は他に忘れている事が無いか考える。

「わかった。」

団長さん。

「あっ!あと人間の言葉がわかるので悪口とかはちゃんと聞こえているから注意しろ。」

おまけに馬なので耳がいい。

「悪口?」

「そう、性格が悪いとか食いしん坊とか言ったら機嫌が悪くなるぞ。」

「なるほど。」

クインはその間俺の後ろでまとめている髪をハムハムしている。

馬の中にはなぜか俺の髪をハムハムする奴が数頭いて、

美味いとか意味のわからん事を言っている。

なので髪の毛がベタベタになるのは慣れっこだ。

「あとで困ったことがあればここに来るか、俺に聞きに来るかしてくれ。」

「わかった。本当に有難う。」

団長さんはそう言って教会の敷地の入口まで歩いていく。

「殿下が渡したいものがあるとおっしゃっているのですが。」

「今度お時間を頂いてもよろしいですか?」

「いいよ。」

「いつですか?」

「日程は彼にお伝えしてもよろしいですか?」

「了解した。メモを渡してもいいよ。」

そして二頭は団長に連れられて行った。

この日からちょいちょいアーサー団長とクラーレン神父は情報のやり取りをするようになったらしい。

そして数日後、日程を調節してお姫様と教会で会う事になった。

教会の礼拝堂で俺とスイとエンでクッキーを食べながら待っていると来た。

後ろからカツカツ音を鳴らしてやって来た。

「お待たせ!待った?」

フードを深くかぶった王女殿下がそんなセリフを吐く。

「そこそこ待ったぞ。」

俺。

「そういう時は今丁度着いた所!とか言ってよ。」

ジュリエット。

「嘘ついたらいけないんだぞ。」

俺。

「もう!」

お姫様はプンスカ怒り出す。

「クインの調子はどうだ?」

俺は話題をそらす。

「ええ、すごく元気よ!」

「前会った時より筋肉が付いててびっくりしたわ!」

と嬉しそうに言う。

「あいつら結構いいもん食ってるからね。」

「牛の魔物に鹿やオオカミの魔物の肉に野菜に果物。」

「人間並みに良いもん食ってるぞ。」

「へー、少しうらやましいわ・・・」

「料理の仕方は知ってるだろ?」

「料理をする暇なんてほとんどないわよ。」

「そうか、忙しそうだな。」

「信用出来る人のリストを作ろうと思っているんだけど・・・」

「なかなか進まないのよ。」

「そっか、俺は特に何もしてないぞ。」

「え?そうなの?」

「まだ王都に来たばかりだしな。」

「生活基盤を整えるってやつですか?」

「そうだガキの面倒を見たり、チンピラをシバいたり、馬の世話をしたりしてた。」

「なんだかんだ忙しいのね。」

「まあな。」

「でも、あの馬達が居ればアーロン達の行動範囲が格段に増えるので俺もクラーレン神父も助かるんだよ。」

「なるほど!」

「前に団長さんが機動力の重要性のお話をしていました!」

「そう、強靭な馬と沢山の荷物を一人で運べる【収納】魔法はどこでも重要視されるんだ。」

「フムフム。」

と納得した様子。

「で?今日は遊びに来たのか?」

「そうよ!一応アンナとしてきたわ。」

「あっ、そうなんだ。」

「あと、ようやく王都までの護衛のお礼を持ってきたわ。」

「おお?」

「お洋服を各種用意したわ!」

「各種?」

「そう、正装として綺麗な服を二着と、普段用に外出用に狩用戦闘用などなど、」

「何着用意したんだ?」

「たーっくさん!!」

「へー。」

「でも、お高いんでしょ?」

「何と今回はお礼という事ですべて無料!とさせていただきますわ!」

「えー!!なんですとぉおお!!」

とわざとらしく驚く。

「良いんですか!?」

「ええ!いいわよ!!」

「まあ、冗談はさておき本当に有難う。」

「服なんてズタボロでもいいとか思ってたけど、うれしいよ。」

「一言余計じゃない?」

「すまん。」

「トランクに詰めて持ってきたからトランクと一緒に使ってね。」

「おっ!あのおしゃれなトランク?」

「そう!アレと似たデザインのやつよ。」

「おお!!ありがとう!!!」

「なんで服よりトランクの方がうれしそうなのよ・・・」

「じゃあ早速着て見ましょう!」

「えー。」

「えーじゃありません。」

「着方が難しいのがあるのでそれの着方をお教えします。」

って事で教会の一室を借りてジュリエットに難しい服の着方を教わった。

団長さんはアーロン達となんかしてるらしい。

一つは一般的な正装で王城に呼ばれた時などに着ていく服。

もう一つは最新式と言われているなんだかスーツっぽい服でこれも正装として使えるそうだ。

古臭い人間からは最新の服が若干嫌われていたりするので無難に一般的な正装も用意したとの事。

スーツっぽいのを着て見たがサイズはピッタリ合う。

我ながら手足がスラっとしているので似合っている気がする。

ブーツや靴も各種貰ったので上から下までビシっとキマっている。

「これかっこいいな!」

俺。

「想像以上に似合っていますね!」

ジュリエットも大絶賛。

「お店を教えるので興味があればもう何着か購入してみてくださいな。」

ジュリエットがこのスーツを発注したのはどうやら貴族区の店ではなく城下町の店だったらしい。

店は王都の北側で少々遠いが貴族じゃない俺でも相手にしてくれるらしい。

「へー!今度行ってみよ。」

アーロン達も一着くらいあった方がいいよな?

その後は外出用のとか狩用とかのを着せてもらった。

狩用戦闘用は分厚い革製の上着や革製のチャップス?みたいなのを用意してくれていた。

あと靴底がボコボコしてるブーツやいつも俺が使っている物に似ている小物入れやナイフ入れなどが付いているベルト。

ベルトには追加で小物入れや剣の鞘などをぶら下げる事が出来るらしい。

刀を腰に差すために俺は帯の様な物を使っているがそれも新しく何本か用意してくれた。

なんか俺の名前の刺繡が付いている頑丈な布だった。

普段ズボンの上からナイフやポーチの付いたベルトを巻いてその若干上に刀用の帯を巻いている。

なので俺の腰回りはナイフとかのベルトと刀用の帯でごちゃごちゃしている。

なんでベルトに固定しないのかって言うと固定してしまうと、

鞘を引っ張って鯉口を引き寄せたりできなくなるのだ。

つまり抜刀と納刀に影響が出まくるのだ。

この感覚は使う武器が違うのでアーロン達でさえ理解できない。

にも拘らず、その事に気を使ってナイフやポーチ用のベルトと帯を別々で用意してくれたらしい。

狩用の服一式は、ズボンにブーツとチャップス、前で閉じるYシャツっぽいのと頑丈な革のベスト。

その上から着るさらに頑丈な革の上着、

そしてズボンを抑えるベルトとナイフとポーチの付いたベルトに刀用の帯。

あったかい革手袋と温かくない革手袋。

それに加えて俺の持っているくまさんマント。

全部着るとすっごい厳つい恰好になった。

自分でも迫力ある姿になったと思う。

しかも色は黒がメイン。

余計に迫力がある。

俺は試しに大斧を担いでみる。

「どうだ?」

俺。

「うん!まさに死神って感じです!」

ジュリエット。

「はっはっは!王都じゃその呼び方はされてないよ。」

「そうなんですか?」

「まだ誰の首も刎ねてないからな。」

「でも、噂はいづれ広まると思いますよ。」

「そうか?」

「はい!オーガの一団の首を刎ねたなんて、衝撃的なエピソードですからね。」

「そっか・・・死神から卒業は出来なさそうだな・・・」

「もう、開き直るしかないですよ!」

と言いながら俺の肩をポンポンと叩くジュリエット。

外出用の服は狩用と似ているがもっと軽い感じに仕上がっている。

全部見せてもらったが服もズボンも靴も相当な数があった。

かなりラフな物も何着かあった。

一通り着終わって元来ていた服を着てトランクに詰め込む。

「本当にこんなに沢山もらっていいのか?」

俺。

「ええ、私と父からのお礼ですのでもらって下さい。」

「ありがたく頂きます。」

という事で随分豪華な服を沢山いただいた。

それとかっこいいトランク!

各種どこの店で直したり洗ったりすればいいかとかも教えてもらった。

沢山あるので紙にメモしてもらった。

その後はジュリエットが子供たちと畑作業をしたり、馬の世話をしたり、

最後には俺がストックしておいた牛を焼いて豪快にバーベキューをした。

教会の職員や子供達に加えて矯正中のチンピラやアーロン達も混ざって牛を食べた。

ジュリエットも団長さんも楽しそうだった。

俺に続きジュリエットも女の子たちに髪の毛をおもちゃにされていた。

そして食後片付けを終えた後。


クラーレン神父の執務室にて。


「さて、本題に入りましょうか?」

とわざわざ仰々しく演出する俺。

「もっとラフな感じで行きませんか?」

クラーレン神父。

「そうね。軽い感じにしようか。」

俺。

現状クラーレンが考えている事をお茶を飲みながらのんびり話す。

アーサー団長は少々驚いていたが概ね同意してくれた。

「ある程度理解しては居たが相当ひどい状況の様だな。」

「それで貴族側の事を調べて欲しいと?」

団長さん。

「あわよくばそうですが、いかんせん危険なので今は行動を起こさずにいて、

 我々が大きな行動を起こした後に味方になって欲しいのです。」

クラーレン神父。

「まずは教会、ゆくゆくは貴族連中の粛清か・・・」

「仕事柄どこまで協力出来るか分からないがその時が来たら協力しよう。」

団長さん。

「ありがとうございます!」

クラーレン神父は団長さんの手を握ってブンブン振る。

これで正式にクラーレン神父、ジュリエット王女殿下、アーサー団長、

アーロン、俺が手を組むことになった。

「まぁでも、しばらくは俺とクラーレン神父でこそこそやるだけだよな?」

俺。

「そうですねぇ・・・後はアーロンさんに市民の頼れるヒーローの様になってもらう事ですかね?」

クラーレン神父。

「期待に押しつぶされそうです。」

アーロン。

「まあ団長さんを見習うと良いんじゃない?」

俺。

「見習うんなら隊長でも良いんじゃない?」

ジュリエット。

「俺を見習うと変な仇名を付けられるぞ。」

俺。

「それは敵の倒し方を気を付ければいいのでは?」

ジュリエット。

「でも首刎ねないと死んだか分らんくない?」

俺。

「確かに、人間も魔物も意外としぶといからなぁ」

団長さん。

「この前ポイズンラージの下半身を吹き飛ばしても上半身だけで生きてたぞ。」

俺。

「うわぁ・・・」

ジュリエット。

「だから結局首を刎ねた。」

俺。

「あぁ・・・なるほど。」

アーロン。

「首を刎ねても生きているのはおとぎ話の三つ首ドラゴンくらいですよ。」

クラーレン神父。

「ドラゴン!?」

俺。

「おとぎ話ですよ?」

「私の昔の友人は『悪さをすると三つ首ドラゴンに食べられるぞ』ってのが口癖でしたよ。」

クラーレン神父。

「何処に居るの?」

俺。

「おとぎ話なのでさすがに三つ首ドラゴンは存在しないと思いますよ?」

クラーレン神父。

「三つ首ドラゴンは。って事は?」

俺。

「ドラゴンは西の方に居ますよ。」

クラーレン。

「西に居るのは、ただのデカいトカゲなのでは?」

アーロン。

「ただのデカいトカゲのさらにさらに北西辺りに居るはずですよ。」

クラーレン神父。

「おお!まじか!!」

「アーロン!!今度見に行くぞ!!」

なんかテンション上がって来た!!

「テンション上がり過ぎでしょ。」

と笑いながら言うジュリエット。

「ドラゴンだぞ!!乗ってみたいだろ!?食べてみたいだろ!?」

俺。

「彼は乗ってから食べるんですかね?」

団長さん。

「多分そうなのかな?」

アーロン。

「隊長なら乗る用と食べる用で種類ごとに分け始める気がしますよ。」

ジュリエット。

「ドラゴンはとても頭が良く世界最強の種族とされているので、

 飼いならすのは難しいと思いますよ。」

そう笑ながら言うクラーレン神父。

「そっか、なら最強を超えないとな。」

俺。

「まだ諦めてないんですね?」

とアーロンが言うと皆笑い出す。

為せば成るって事よ。

その後は世間話をしたり馬鹿話をしたりして解散した。

皆、仲間っぽい関係になって来ましたかね?

ここからどうなっていくのか?

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