65 時には依頼を。
続きっす。
早朝の訓練と朝食の後。
何となくハンター協会の依頼表を眺める。
懸賞が掛かった魔物が居ないかとか色々眺めてみる。
王都の周辺に危険なのが居るか調べておくためだ。
眺めているとポニテ嬢が話しかけてくる。
「あのー。」
と言いながら俺の肩をちょんちょんと叩く。
「はい?」
「ちょっとお願いしたい依頼があるんですが・・・」
言われるがままに受付のカウンターに行く。
「ワンちゃんが優秀と聞いたので人探しをお願いしたのです。」
「だってよ。」
と二匹の方を見ると頷いている。
「手伝ってもいいってらしいですよ。」
「どんな依頼ですか?」
「殺人犯の捜索です。」
「それってハンターの仕事なんですか?」
「手配犯なんです。証拠が少なくて手配書が張り出されたのですが。」
「似顔絵も無くて、証拠は現場に残っていた上着のみです。」
「その上着の匂い嗅ぎ当てて欲しいと?」
「そいつを探し出して尋問をするのか?」
「そうです!なので殺してしまってはいけませんよ!」
「了解した。」
「で?その上着って?」
そうして依頼を受け、捜査を行っている治安部隊?的な事務所へ向かう。
依頼書を見せると部隊の隊員が一人付いてきてくれるそうだ。
「私が同行すれば見つけた時やいざと言うときの対処がスムーズに行えます。」
と隊員のメリーさんが言う。
「了解しました。」
でまずは犯罪現場に馬で向かう。
俺はユキに乗って隊員さんも馬に乗っていく。
現場は大通りよりも外壁側の場所。
路地裏で殺されて広い通りまで引きずられたようだ。
「ここで女性が襲われた。」
「強盗殺人?」
「ええ、しかし強盗はおまけで強姦と見せしめがメインの様です。」
「それに内臓を引きずり出して目を抉って舌を切り取ったり色々されてました。」
「被害者は服装や持ち物からどうにか特定できました。」
「なるほど。」
スイとエンに上着の匂いを嗅がせて捜索開始。
上着にはマーク?かシンボル?の様な物が描かれていた。
「このシンボルは?」
「王都内には違法行為を働く集団が沢山います。」
「おそらくそれの内の一つだと思われますが不明です。」
「不明?」
「ええ、我々も全てを把握しているわけではありませんので。」
「このシンボルを見せつけるように置いてあったので見せしめで確定かと思います。」
なるほど。
かなり危ない案件で、ギャング絡みだ。
スイとエンが匂いを嗅ぎまわり淡々と道を進む。
北の方にかなり進んだ。
すると、随分ガラの悪い地域にたどり着いた。
全員漏れなくじろじろ見てくる。
隊員さんは特に怖がる様子はない。
ようやく臭いの元を見つけた。
場所は狭い道を進み大通りから離れた場所で、ある程度広い空間が広がっている。
そこには隠す気も無いようで上着と同じマークを身に付けている男達が居た。
数は3~40人。
俺は馬から降りて上着を掲げて声をかける。
「おい!この前の殺人事件の犯人はお前らか?」
と声を張り上げる。
すると男たちは自信満々で声を上げる。
「そうだ!!俺達が犯してぶち殺したぜぇ!!」
コイツ等ひゃはー!とか言ってやたらテンションが高めだ。
「自白したな、全員逮捕だ!」
俺がそう言うと全員ニッコニコ、まるで子供の様だ。
「おうおうおう!ブロンズか!舐められたもんだなぁ!」
「やれるもんならやってみろやぁ!!」
これは俺の想像だがコイツ等は新興ギャングか何かで、
どうにか名をあげようとしているのだろう。
被害者女性に俺、ギャングとして名をあげるために俺の様なハンターも殺すつもりだろう。
もちろん全員捕縛する。
俺はユキから降りてマントをユキの背中に乗せる。
「あなたは下がっててください、スイ!エン!その人を守ってやれ。」
俺は袖をまくる。
「さて、お仕置きの時間だ。」
「少し乱暴に行くぞ、簡単に死なないでくれよ。」
男達は皆武器を抜いて俺を殺しにかかる。
魔法で周辺を探索したが伏兵の様な奴は居ない。
ついでにこの男たちの中に魔法を使うやつも居ない。
だから俺はひたすら男たちを殴っては蹴って頭突きをしては肘を入れる。
ガタイのよさそうな男の足を掴みぶん回す。
素人相手に遅れは取らない。
幸い男たちの頭や内臓が破裂する事は無かった。
骨は何本かイったらしいけど。
「縄を持ってきてくれませんか?」
俺がそう言うと突然後ろから隊員さんが斬り掛かってくる。
躱して顔面にパンチを入れる。
ボコンッ!
コイツもしかしてグルか?
「賄賂はいくらもらった?」
「捕まりたくなかったら貰った賄賂を捨ててこいつらを逮捕するのを手伝え。」
砕かれた鼻を抑えて悶える隊員さん。
「くそぉ!」
「なんなんだお前!!」
「ハンターだ」
「畜生!!」
「お前は金に目がくらんだ畜生以下だぞ。」
「もう一発行くか?」
「いや、もう勘弁してくれ、ちょっとした小遣い稼ぎのつもりだったんだ。」
「じゃあ早く追加の人員と人数分のロープを持ってこい。」
「わかった。」
そう言って汚職隊員さんは馬で走って行った。
コイツ等が俺一人だと油断したからこそ自白したんだろうな。
コイツ等がアホで助かった。
「お前たちはコイツ等を食うなよ。」
とスイとエンに忠告しておく。
ユキとスイとエンと俺でこいつらが逃げ出さない様に監視する。
数が多いので扱いは自然と荒っぽくなる。
起き上がって逃げ出そうとする奴は双子に噛みつかれ俺に殴られる。
そんな事をして十数分。
ようやく応援が来た。
「お待たせしました。」
「おう。」
汚職隊員さんは真面目に仕事をしている様だ。
大量の治安部隊隊員が来てでろーんとしている男たちを縛る。
「協力感謝する。」
と偉そうな人が俺に声をかける。
「あの隊員に聞いて貰えば分かりますがコイツ等が自白しました。」
「依頼表にサインをお願いします。」
「ああ事務所で記入するよ。」
「こいつ等全員あなたが?」
「そうです。数が多かったので手加減が大変でした。」
「猟犬も優秀なようだな。」
「ええ、でかいトカゲにもビビりませんよ。」
お縄に着いたギャングもどきの奴らを囲うようにして事務所に戻る。
大通りを通って戻るので、かなり人目に付いたが仕方ない。
「これだけの数の輩をどう処分するか。」
と偉そうな人がボヤく。
「全員牢屋行では?」
俺。
「犯行に関わった者は牢屋行、若しくは刑罰を執行されるが、それ以外は罰金や労役なのだよ。」
「でこいつらがその罰金を払えるとは思えなくてな。」
「では実行犯以外はほぼ全員労役?」
「そうだが労役が無限にあるわけでは無い。」
「それで処分に困っているんですね?」
「その通りだ。」
「えーっと・・・所でおすすめの労役先があるのですが。」
「なんだ?」
「俺の友人がハンターの仲間と言うか手下を募集していて、」
「一から訓練して一人前に鍛えようとしているので、ちょうどいいかなと思ったのですが。」
「ほう?」
「ハンターか・・・荒くれ者にはちょうどいいかもな。」
「はい、俺も訓練には時々協力するので逃げ出したら地の果てまで追いかけますよ。」
「良ければあなたの友人に声をかけてくれないか?」
「良いですよ、事務所に顔を出す様に伝えておきます。」
「お名前は?」
「王都治安部隊の西方部隊隊長ベンジャミンだ。」
「俺はハンターのヒロ、で俺の友人の名はアーロンです。」
「俺と同じくブロンズだがその辺のブロンズよりはるかに強いですよ。」
「会った時にでも実力を試してくれて構いません。」
「あなたが言うのなら信じよう。」
「素人とはいえ武器も使わずに40人を一人で倒すとはな。」
「俺の友人もこの程度容易くこなしますよ。」
そして事務所でサインをもらってからハンター協会に戻る。
ハンター協会にて
受け付けにポニテ嬢が居たので依頼表を渡す。
「解決しましたよ。」
ポニテ嬢は俺をみて目を丸くする。
「え!?!はやぁ!?!?」
「急いで探したせいで40人と殴り合いする羽目になりました。」
「40人?」
「そう、チンピラ集団に行きついて犯人か質問したら、自白と共に斬りかかって来た。」
「えぇー・・・、まじ?」
とポニテ嬢が素で驚いている。
「まじだ、疑うならベンジャミンさんに聞いてくれ。」
「ええ信じるわよ、あんなデカいトカゲを狩ってしまうんだもの人間の10人や100人は楽勝よね?」
「別に殺してないぞ。」
「素手で倒したの?」
「いや?ブーツと人も使ったぞ。」
「人?」
「そう、剣を使うと殺してしまうかも知れないしな。」
「どこにそんな腕力があるの?」
「今ここで持ち上げてやろうか?」
「え?その細腕で出来るの?」
別に細くは無いんだけどなぁ・・・
ポニテ嬢に近寄って腰をガシッと掴んで片腕で肩に担ぎ上げる。
「わっしょい!」
「おわぁぁぁぁぁ!たかーーーい!!」
「てか!こわーーーい!!」
俺の頭にしがみついてギャーギャー騒ぐポニテ嬢をおろす。
「どうだ、参ったか?」
俺。
「疑ってすみませんでした。」
そう疲れた様子で答えるポニテ嬢。
「お詫びにお酒を御馳走します。」
「酒は苦手だ。」
「じゃあおすすめのお店で食事でも?」
「別にいいよ、気にしてないし。」
「絶対気にしてるでしょ?じゃあ今度料理をごちそうするわね!」
「わかったからさっさと報酬を下さいな?」
で料理をごちそうしてもらう約束をして報酬を貰う。
大量の犯罪者をしょっ引いたせいで時間はすでに夕刻前。
「じゃあ、また何かあれば言ってくれ。」
「はーい!」
そしてハンター協会を後にする。
宿にて。
宿に戻り肉を焼く。
丁度アーロン達が戻って来たので皆の分も肉を焼いた。
食事中。
「悪ガキを30人か40人程度しょっ引いた。」
俺。
「悪ガキ?」
アーロン。
「そうだ、悪ガキってか悪党のなりそこない。」
「労役代わりにお前たちが引き取ったらどうだ?」
「根性を叩き直してやってくれないか?」
俺。
「なるほど?」
アーロン。
「むしろ好都合かもな?」
「慈善活動の第一歩としては・・・」
ブレッド。
「まあどっちにしろ西方治安部隊隊長のベンジャミンって男に会ってくれ。」
「もしやるんならクラーレン神父にも伝えておかなきゃな。」
俺。
「その辺りは俺達でやっておきますよ。」
アーロン。
「そうか、頼むぞ。」
「訓練には俺も顔を出す。」
「心配ない。」
俺。
「隊長が怖くて泣いたりしませんか?」
ブレッド。
「飴と鞭だ。」
「バランスよくやれば多少泣かせても問題ない。」
俺。
「うわぁ、こえー。」
カール。
「馬も人も同じ扱いだな。」
ディーン。
「隊長にとっては馬以下だろうな。」
エディ。
なんせ受け入れの体制もまだ出来ていないので、
取り合えず前向きに考えるとの事だ。
「そう言えば例の宿舎は明日から入居可能という事なので明日は引っ越しをします。」
アーロン。
「おお、ようやくか!」
「完全にクラーレン神父の所有物になったそうです。」
「周囲から余計な口出しはされなくて済むって事か。」
教会の所有にしてしまうと他の教会の連中の嫌がらせで所有権を取られたり、
余計に金をせびられるらしい。
嫌な話ですね。
「じゃあお祝いにあのデカ猫やるよ。」
俺。
「え?アレまだ売ってなかったんですか?」
アーロン。
「ああ、あれだけデカいと売るのが大変だし放置してた。」
俺。
「隊長って意外とズボラですよね。」
カール。
「だな、隊長の【収納】の中に何が入っているのが知るのが怖いよ。」
アーロン。
「一度全部出してお片付けした方がいいですよ。」
ブレッド。
「出てきちゃ不味いもんが出て来ても困るしまた今度にするよ。」
俺。
「出てきちゃまずいもんって?」
ディーン。
「人間の頭部とかだろ?」
エディ。
「正解。」
俺。
「ひえー!!こえー!」
カールがふざけて驚いたふりをする。
「1個や2個じゃないんだろうな?」
ブレッド。
「わからん。入れっぱなしか出して捨てたか忘れちった。」
俺。
「ズボラすぎるだろ。」
カール。
「人間の頭を入れたかどうか忘れるって相当重症ですね。」
アーロン。
「中身がリスト化されてたら楽でいいんだけどな?」
俺。
「隊長がそんな感じの魔法を開発してくださいよ。」
カール。
「無茶言うなよ。」
物を一個づつ識別して名前を自動で付けてリスト化するなんてプログラマーでも転生させなきゃ無理。
「まあブレッドがいつか開発してくれるだろ。」
俺。
「えー、人任せですか?」
ブレッド。
「だって俺ぶきっちょだし。」
俺。
「まあ、暇な時間に挑戦してみます。」
ブレッド。
5人共魔法陣を作れるだけの知識は一応ある。
夜な夜な教えた甲斐があった。
特にブレッドは勉強熱心でお小遣いをためてやたら高額な魔法の本を買ってたりする。
ブレッドは教えた知識で魔法陣を読み解きどんな効果があるか分析したりしてる。
この子は天才です。
次の日、引っ越し当日。
実際はそこまで荷物も無いのですぐに終わった。
となりって言うか教会の入口の目の前の通りらしい。
職場まで徒歩数十秒です。
前世の俺なら発狂している。
人数が増えるまでは教会で食事をとるとの事。
人数が増えたら教会の人がアーロンの宿舎に料理をしに来てくれると言う。
シスターと子供たちが料理の練習のついでに料理をするらしい。
アーロン達は料理の練習台って事だ。
今まで通りアーロン達は5人で一部屋に泊まる。
俺は同じ宿屋の2人部屋に移動した。
連絡を取るためにアーロン達に俺の部屋のカギを渡しておいた。
何かあれば俺の部屋のテーブルにメモを置く約束になった。
ついでに俺の部屋にペンとメモ帳を置いておいた。
このためにわざわざ高価なメモ帳とペンを買ったのだ。
王都でも紙はやっぱり高価だった。
そしてインクと羽ペンも買った。
なんかスパイごっこしているみたいで楽しくなってしまったのだ。
この世界にローマ字は無い。
なのでアーロンが書く時はA、ブレッドが書くときはBみたいな感じに文字を残してもらう事にした。
俺達以外は多分理解できないはず。
転生者が居たら別だけど。
で引っ越しが済んだ後。
一旦皆で平原に出て、さもたった今狩ってきましたよって顔で大型トラック猫を引き摺ってくる。
普通なら馬4~6頭以上必要だけどユキは一頭で引き摺る。
涼しい顔で引き摺るので猫が軽そうに見える。
「売ったはいいけど安かったらどうする?」
俺。
「まあ・・・それはそれでありがたく頂きますよ。」
アーロン。
「俺達に文句を言う筋合いは無いだろ?」
カール。
「その通りだ。」
ブレッド。
毒大トカゲの時の様に皆注目する。
今回はさらに大きい。
大型トラックサイズの猫だ足とか尻尾とかが色んな場所にゴンゴン当たってる。
「ごめんなさーい」
一応謝っておく。
傷は俺の放った頭部に刺さった一本の矢のみ。
グロテスクな感じでは無いのが救いだ。
広場を通る時もかなり騒ぎになったがどうにかハンター協会に到着。
協会の前はまたもや大騒ぎ、職員を呼ばなくても出て来てくれた。
「またあなたですか?」
ポニテ嬢。
「おれ、何かしちゃいましたか?」
決まり文句を言ってみる。
「アホな事言ってるとぶっ飛ばすわよ。」
ポニテ嬢はキレ気味に言う。
「はい、すみません。」
「また買い取りをお願いします。」
「素直にそう言いなさい。」
「はい。」
「まずは解体から取り掛かりましょう。」
「了解です。」
という事で俺がデカ猫を解体場に引っ張っていく。
「よいしょ!」
ズリズリ言わせながら引き摺る。
広ーい解体所に尻尾の根元をフック?にひっかけて俺が引き上げる。
重いだろうからそこまでは全部俺がやった。
そして赤毛の査定員ちゃんも大喜びだ。
「うほー!すっげー!でっけー!!」
一撃で仕留めたのでどんな特徴があるのか分からない。
爪の固さも牙の威力も何もかも分からない。
「で?どんな奴なんだ?」
俺。
「なんであなたが知らないんですか?」
「戦ったのでは?」
ポニテ嬢。
「遠くから矢で射抜いたから分からないです。」
俺。
「隊長にとっちゃいつも通りだがな。」
カール。
「どんな奴かも知らないで仕留めるなんてザラにあるよな?」
ブレッド。
「仕留めてから懸賞が掛かってるのを知ってびっくりって流れが一般的だよな?」
アーロン。
「いつもの事なんですね?」
ポニテ嬢。
「そうです。」
アーロン。
「ヴェスバルトの職員さんはさぞ大変だった事でしょうね?」
ポニテ嬢。
「そんな事はなさそうだったぞ?」
俺。
「まあ、しょっちゅう一緒によく分からん肉食ってたし、驚きには慣れてたんだろ?」
カール。
「あー!首長ライオンとかデカい猪とか狂った兎とか色々食ったよな?」
アーロン。
「隊長はゴブリンも食おうとしてたし、おかげで俺達はあんまり驚かなくなったよ。」
ブレッド。
「うえぇ・・・」
ポニテ嬢。
「食えないって知らなかったんだよ。」
俺。
「知らなかったとしてもあんなもの食おうと思わんだろ。」
カール。
「食ってみたら案外美味しいかもしれないだろ?」
俺。
「変なもん食って腹壊しても知りませんよ?」
ブレッド。
「気を付けないとな。」
俺。
「子供みたいに落ちてるものを何でも口に入れたらだめですよ。」
ポニテ嬢。
「はーい。」
俺。
多少時間はかかったが換金できた。
毛皮は伸縮性が有りそれなりに丈夫で温度変化に強い性質らしく高値が付いた。
牙も爪も骨も一般的な物より硬質で毛皮と同様に魔法的な強化がなされている。
俺の毛皮のマントも温度変化に強く頑丈だが似た感じっぽい。
ただし俺のマントはそれに加え魔法自体に耐性がある。
ヴェスバルトで男爵の魔法を防いだ様に魔法を霧散させるのだ。
そう言えばもう一頭同じような熊を狩ったっけ?
あれの事はまた後で考えよう。
袋いっぱいに金貨を入れてくれた。
またもや重い。
「じゃあ、引っ越し祝いって事でこれをプレゼントだ。」
俺は雑にアーロンにプン投げる。
「おもっ!」
アーロンは体勢を崩しつつ受け取る。
「おー!太っ腹!」
ポニテ嬢もびっくり。
「ありがとうございます。」
アーロン。
「黄金の像でも立てたらどうだ?」
俺。
「隊長の像?」
カール。
「お前ら5人のだ。」
俺。
「いやです。」
アーロン。
「恥ずかしい。」
ディーン。
「成金っぽくて嫌です。」
エディ。
「そっか。」
「俺が立ててやろうか?」
俺。
「いやです。」
ブレッド。
「そっか。」
俺。
アーロン達はその金の半分を貯金、もう半分を5人で分けたらしい。
解体や査定に時間を取られて時刻は昼を過ぎた。
アーロン達の家のカギはクラーレン神父とアーロンが持っていて、
料理を作りに来る修道女や修道士や子供たちにクラーレンが一時的に貸す感じらしい。
一応馬房もあるが教会にも大きな厩舎や小さいが放牧地があるので、
馬はまとめて教会の方で世話をする予定だ。
俺の魔物の馬の世話も子供達か未来のアーロンの手下にやってもらおうって魂胆です。
教会にはなぜか運動場もあるので野郎共の訓練も出来るし放牧地で馬の調教も出来る。
至れり尽くせりだ。
教会やクラーレン神父にはしっかり報酬として寄付金や獲物を渡す。
馬の世話代兼運動場を借りる場所代のつもり。
アーロン達もハンター業の報酬の一部を寄付するそうだ。
アーロン達の引っ越し祝いも渡し終わった。
この後は王都の広場をぶらつく事にした。
ぶっちゃけ王都内の治安維持や司法のシステムは私の中でしっかり定まっては居ません。
なので変な部分があるかもしれません。




