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64 共闘?

そう言えば書いてある馬術云々の情報はネットで調べただけの知ったか知識です。

実際とは当然異なると思うのでご理解ください。

 馬たちを綺麗にして餌を与えた。

次は訓練と調教だ。

当然二人にはある程度調教済みの個体をやってもらう。

一旦俺のやり方を教えた。

アーサー団長はすでに何度かやっていたらしく、すぐに理解してくれた。

「じゃあそんな感じで二人で一頭をやってもらおうか。」

「はーい!」

「わかりました。」

「とりあえずコイツを」

で連れてきたのが例の痩せこけたハブられ組の内の一頭。

コイツ等は比較的穏やかなので調教を頼むことにした。

葦毛の雄。

俺は最近群れに合流した新馬をやる。

青毛の巨体。

ユキにも匹敵する馬体だ。

ユキがどれほどデカいかと言うと王都に居る一般的な馬と比べて、

平均的な前世の日本人から見たボブ・サップさんくらいデカい。

でそんなユキに匹敵するほどデカい青毛君。

「お前デカいな!」

と言いながら首をなでなで。

巨体のわりに人懐っこいようで頭を寄せてくる。

オデコには三日月の様な流星。

「お前はツッキーかミカと呼ぼうか?」

俺。

コイツはどうやらミカが良いらしい。

「じゃあ三日月のミカって事で。」

で早速調教開始。

ミカは当然の如く調教を爆速でこなす。

ユキと同等の知能かも。

当のユキお姉さまはまたもや馬たちに何かを教えている。

何かって言うか魔法なんだけどね。

イチロウなどはすでに身体強化を使ってたりするし、

今はイチロウだけだが回復魔法も使っていた。

どないなっとんねん。

この世界の常識では魔法の習得はかなり時間が掛かるはず・・・

ひょっとしてこの前提が間違ってる?

いや、だとしたらもっと多くの一般人が偶然魔法を使えるようになっていてもおかしくはない。

でもそんな事は無い。

だからやっぱりこいつ等がおかしいのだ。

そう言えばこいつ等魔物だし魔法関係は得意なのかもしれない。

ミカの調教を一通り終える頃にはジュリエットたちはすでに何頭かこなしていた。

「どうだ?そいつ等利口だろ?」

ミカに乗りながら言う俺。

「そうなの?」

ジュリエット。

「ええ、とても利口ですね。」

「我々の言葉を明らかに理解している様子です。」

「馬も相当賢い生物ですが、これらはさらに賢いです。」

「あんまり褒めると調子に乗るからほどほどにな。」

頭がいいからそう言うのもちゃんと理解しているのだ。

あと何やら最初の葦毛君がジュリエットになついている様だ。

「気に入ったのか?」

葦毛君は頷く。

「ははは、玉の輿だな。」

俺。

因みに痩せこけていたのは以前の話でこいつ等は僅か数日で健康体です。

「ジュリエットの事が気に入ったみたいだし、調教が終わったら、連れて行ってくれないか?」

俺。

「良いの?」

ジュリエット。

「良いぞ。」

頷く俺と葦毛君。

「ただしうっかり石畳を砕いてしまっても文句は受け付けないぞ?」

「石畳を砕く?」

団長さんが口を挟む。

「ああ、魔物だから蹄は鉄釘が刺さらないくらい堅い。」

「ちょっと力強く地面をたたくと石畳は削れたり砕けたりする。」

魔物だから脚力もかなり強い。

コイツ等にとっちゃ石畳なんぞ、薄氷どころかせんべいほどの固さも無い。

そんな会話の最中、ジュリエットは葦毛君を見て考え事をしている。

「うーん。」

「クイン!」

「あなたはクインよ!」

悩んだ末にクインと言う名前にしたようだ。

意味は女王?それはクイーンか?

そもそもコイツ雄だし。

よく解らんけどなんか意味があるんだろう。

「よろしくね!」

と葦毛君ご本人も嬉しそうだ。

「団長殿も気が合いそうな奴を探してみたらどうだ?」

俺。

「ではお言葉に甘えて少し見させてもらうよ。」

と言って団長さんは馬の群れに近づいていく。

「じゃあ少し走りましょ!」

「そうしよう。」

クインに鞍を付ける。

クインはジュリエットが乗りやすいように器用に前足を折り曲げて足場にしてくれている。

「賢いな。」

「ええ、そうよ!」

で早速走ってみる。

クインは軽快に走り、ミカは力強く走る。

スイとエンもついて来る。

ユキは馬たちに魔法の授業をしている。

盗み聞きしたところ身体強化や体温調節のコツを教えていた。

後は回復魔法も。

「ユキさんは何をしているんですか?」

「人間のどの個所を蹴ったら確実に殺せるかとか。」

「早く長く走るためのコツとかを教えている。」

「へ、へー・・・本当に?」

「ああ、戦闘もこなす予定だからな。」

「因みに蹴るのは頭部と胸部がおすすめらしいぞ。」

「参考にするわね。」

と微妙な顔で言う。

ジュリエットと走る。

「弓持ってるか?」

「ええ、あるわよ?」

「じゃあ狩でもするか?」

「良いわよ!」

ジュリエットは【収納】から短弓と矢筒を出して装備する。

俺も同様に和弓と矢筒を出す。

「スイ!エン!小型の獲物を追い立ててくれ。」

俺が言うとスイとエンが一斉に走り出す。

「いつ見ても優秀ね!」

「ああうちの子は天才だ。」

ジュリエットと雑談をしている内に双子が吠えながら走ってくる。

「来たみたいだ。」

「あれは・・・兎?」

「にしてはデカいぞ。」

スイとエンが追い立ててきたのは大型犬サイズの兎。

「よし行くぞ。」

「はい!」

兎は茶色で地面と同化するような体毛だ。

「ジュリエット。まずはお前が仕留めてみろ。」

「わかりました!」

俺とジュリエットは以前共に訓練をしていた時の口調に戻る。

ジュリエットとクインは巨大兎に接近する。

ジュリエットが弓を構え矢をつがえる。

「コツは下半身と上半身を分ける事だ。」

「はい!」

今までの訓練のおかげでバランス感覚はかなりいい。

何発か矢を放ったらコツをつかんだようだ。

下半身で馬から伝わる振動を吸収し上半身はブレない。

そして矢を放つ。

パシュ!!

見事頭部に命中。

兎はバランスを崩し何メートルか転がってから停止する。

「おお!上出来だ!」

「できました!」

と笑顔で喜ぶジュリエット。

「姿勢はかなり良かったぞ。」

「ほんとですか!」

「この調子で練習すれば全方位どこにでも撃てるようになるぞ。」

パルテアンショットだっけ?

俺はアホみたいに過酷な訓練のおかげで和弓で全方位撃てるようにならざるを得なかった。

型とかあるのか?と聞いたら。

弓の師匠曰く矢が当たりゃ何だっていいらしい。

基本動作や姿勢は教えてもらったがそれ以降は結構自己流だったりする。

「じゃあそれをもって団長殿を驚かせてやろう。」

クインの尻に巨大兎を乗せて戻る。

「アーサー団長!」

と言いながらジュリエットは手を振る。

団長さんはどうやら気が合うお友達を見つけたようだ。

クリームっぽい色の若い雄。

アーサー団長は金髪で少し色が似ている。

「おお!双子かと思ったよ。」

「ん?何のことだ?」

「何でもない。」

「そいつがいいのか?」

「勇敢な馬だ。こいつがいい。」

団長と馬はすでに仲良しのようだ。

確かアイツ気性が荒かった気がするけど。

かなりなついているらしく、団長の前では大人しい。

「モルグだ。」

「かっこいい名前だな。」

「朝の陽ざしの様な初めて見る体毛だ。」

確かに輝いている。

「所でこれを見てくれ。」

俺がそう言うとジュリエットが巨大兎を見せる。

「殿下が狩ったのですか?」

「そうよ!」

「スイとエンも手伝ってくれたけど!」

「随分と巨大な兎ですね。」

「見た所、牙が生えてるので魔物の兎だろう。」

兎の口を開けて見せる。

「馬上から弓を射るなどいつの間にそのような芸当を?」

「弓は前から練習していたわ。」

「馬上でやるのは今日が初めてだけど、」

「何回か練習したら出来るようになったわ!」

アーサー団長が俺を見る。

「今度我が隊でご教授願いたい。」

「え・・・まあ、気が向いたらな。」

そう言えば騎兵隊を率いているんだっけ。

「まあ、とりあえずそれを【収納】に入れて走りましょうか?」

幸いモルグは調教を一通り終えた個体だったので乗馬は可能だ。

三人で乗馬をしながら調教をする。

少し遠くへ北西の森との境目くらいまで足を延ばす。

駆歩で野を駆ける。

ジュリエットは風を感じながら周辺の動物を観察する。

「今ならよく分かるわ、この平原って相当危険ね。」

「知らなかったのか?」

「ええ、前までかわいい動物が沢山いるって思ってたわ。」

ジュリエットはそんな事を言い出す。

「平原で人間の目に入る生物のほとんどが魔物か肉食動物です。」

団長さん。

「最近魔物が増えてきたとかそう言う情報はありますか?」

俺。

「ああ、大型の魔物の被害や発見報告が増えてきている。」

「この前もデカい猫を見かけたんだ。」

「デカい猫?」

「小屋くらいの大きさの猫だ。」

「猫?」

「そうだ、ニャーとは鳴いていなかったけどな。」

「それはピューマかトラでは?」

「どっちも猫みたいなものだろ?」

「全然違うぞ?」

「そうか?」

そんな話をしていると森の方から大きな物音が聞こえてくる。

「ん?」

俺。

「何か来るぞ。」

団長。

「アーサー!」

と言いながらいつの日か購入してあった槍を渡す。

「一応持っておいてくれ。」

「オウ!」

「ジュリエットは接近するな。」

「いざとなれば俺とアーサーで接近して逃げる時間を稼ぐ。」

「了解!」

「ミカ!準備はいいか?」

ミカは嘶く。

「スイとエンも時間を稼いでくれ。」

「「ワン!」」

そして森から出てきたのは巨大なトカゲ。

「おお!ドラゴンか?」

俺。

「違う!ただのデカいトカゲだ!」

団長さん。

「なんだ・・違うのか。」

「そんなにドラゴンが見たかったの?」

「まあそんな所だ。」

「スイ!エン!行け!」

スイとエンが弾丸の様にすっ飛んでいく。

「俺とアーサーで接近する!」

「ジュリエットは接近しすぎない様に遠くから眼球を狙え!」

「了解!」

「おう!」

そして俺とアーサー団長は巨大トカゲに接近する。

巨大トカゲの大きさは体高が2m~2.5mほど、全長が目算でおよそ10メートル以上。

ノコギリ状の歯で手足の爪は良く研がれたナイフの様だ。

体色は森の様なグリーンで目は血の様に赤い、

尻尾は長く先端は槍か矢尻の様に鋭い。

「あんなのが町に近づいてみろ、何百人か死ぬぞ!」

と団長が叫ぶ。

「尻尾と爪に気を付けろ。」

「蜥蜴と言えば毒にも注意だな。」

「了解した!」

スイとエンは一足先に接近しトカゲの足止めをしている。

団長は近づいて擦れ違いざまに槍で手足をぶっ叩きバランスを崩そうとしている。

俺は接近しすぎない距離で矢を放つが矢が通らない。

「やっぱり外皮が固いな。」

トカゲは尻尾で薙ぎ払ったり突き刺したり。

手足の爪で攻撃してくる。

スイとエンそれにミカとモルグは軽快に避ける。

「ああ!やはり眼か!?」

「目だな!」

ジュリエットもトカゲの頭部に矢を放っているが動き回るトカゲの目になかなか当たらない。

「ジュリエット!棒立ちするな!」

「何が飛んでくるか分からんぞ!」

「了解!」

ジュリエットはクインを走らせる。

次の瞬間、ジュリエットのいた場所にトカゲが液体を噴射する。

プシャー!!

「あぶね!!」

俺はつい叫ぶ。

おそらく溶解液ではなく毒の類だと思われる。

「ミカ!!行くぞ!」

俺がそう言うと巨大トカゲの頭部に接近し和弓を構える。

俺は急接近し頭部まで十数センチの所で矢を放つ。

矢は外皮を貫通し頭部に突き刺さるが、

トカゲは直前で身をよじり矢を数センチずらした。

当たり所が悪くたいして効果は無かった様だ。

そしてトカゲの反撃、魔法で強化された尻尾を槍の様に突き刺してくるが俺はどうにか躱す。

あぶね!!

そしてトカゲが追撃をしようと少し停止した所で眼球にジュリエットの矢が刺さる。

トカゲは悶えて暴れるがそこにアーサー団長が高速でトカゲの頭部に肉薄する。

「ウオオオォォォ!!食らえ!!」

ザクッ!!!

アーサー団長の雄叫びと共に槍がトカゲの頭部に深く突き刺さる。

おそらく致命傷だ。

「スイ!エン!アーサー!一旦引くぞ!」

号令と共にトカゲから逃げる。

「スイとエンも助かったぞ。」

「「ワン!」」

ジュリエットの元に集まり、遠目からトカゲが苦しみ暴れる様子を見る。

「随分元気だな?あれは致命傷だろ?」

俺。

「大型の魔物は生命力が強いのです。」

「致命傷を与えても暫くは元気ですよ。」

とアーサー団長が言う。

「団長も良い一撃でしたよ。」

俺。

「ありがとう。皆が隙を作ってくれたお陰だ。」

「ヒロ殿の突撃には痺れましたよ!」

団長さんはそんな事を言う。

「ジュリエットも助かったよ。」

俺。

「ありがと!」

「隊長も間一髪だったわね!」

ジュリエット。

「ははは、いざとなればあれを殴り殺すつもりだったよ。」

そんな話をしている内にトカゲはだんだん動かなくなってきた。

「ていうか、馬たちも随分勇敢だったな。」

そう言ってミカを撫でる。

「ああ、普通なら怯えて逃げるはずだが勇敢に戦ってくれた。」

団長。

モルグは当然だ!と言わんばかりにフンス!と鼻を鳴らす。

「槍が折れてるな。」

俺。

「すまん新しいのを買って返すよ。」

団長。

「良いよ、どうせ消耗品だし。」

「所であんなにデカい獲物の解体ってどうすれば?」

俺。

「馬でハンター協会に引きずっていくしか・・・」

「毒もあるようだし解体のプロに任せた方がいいだろうな。」

団長。

「なるほど・・・」

「ユキなら余裕で引きずっていけるな。」

俺。

「ユキさんならいけますね!」

ジュリエット。

「まあ、少し早いけど今日はここまでだな。」

俺。

その後片付けをして、荷車に馬具を乗せ、上手くユキに縛り付ける。

「馬はもう少し人に慣れてから連れて行くと良い。」

「わかった。」

そうして馬たちと別れて王都に帰る。

巨大兎の毛皮はジュリエットの知っている店で鞣してもらうらしい。

マントかポンチョにするそうだ。

俺はユキの前を歩きユキは荷車とでっかいトカゲを引きずる。

団長さんとジュリエットは一応お忍びらしく、

一足先に王城に帰って行った。

俺はトカゲを引っ張るユキと歩き、

スイとエンはトカゲの上に乗っかって遊んでいる。

ミカがやたら俺に付いて来ようとしてたけど今は我慢してもらった。

門を通る時に門番が驚きまくって少し騒ぎになったが、どうにか通してもらえた。

「なんじゃこれ!!」と白目をむいて気絶しそうになっていた。

どうにか門を通ってからは住民達がじろじろ見てくる。

「気を付けて!毒があるかもしれません!」

と一応警告をしておく。

広場を通る時もかなーリ目立ったがどうにかハンター協会に到着した。

荷車を協会前に置いて中に入る。

「ちょっとご相談が。」

受付のポニテ嬢に言う。

「なんでしょうか?」

「でっかいトカゲの解体を手伝ってもらいたい。」

「扉の外にある。」

「でっかいトカゲ?」

「毒も吐きます。」

って事でポニテ嬢と解体の赤毛ちゃんを連れて外へ行く。

「こいつです。」

「うわぁ・・・」

ポニテ嬢は若干引いている。

「うわぁ!!すごい!!」

赤毛ちゃんは大喜び。

「毒の様な液体を吐くので解体は控えた。」

俺。

「頭部を矢と槍で集中狙いですか。」

ポニテ嬢

「目は柔らかいがそこ以外は相当堅い。」

俺。

「ポイズンラージと言うトカゲでトカゲの中でも外皮は柔らかい方との事でしたが・・・」

ポニテ嬢。

「これで柔らかい方なのか・・・」

「そうです!もっと外皮が堅い種もいるんですよ!」

「鱗や外皮が大きな外殻の様になっていてまるで鎧を着ている様なトカゲです。」

「物理的な攻撃は一切通さないほど堅いとか!」

「じゃあ倒せないな。」

「いいえ?、まずは打撃で頭を強く殴って大人しくさせるんです。」

「その隙に、外殻の隙間に槍か剣を突っ込んで突き刺すのがおすすめですよ。」

「なるほど。参考にするよ。」

「じゃあ解体しましょう!」

「中に運び込もうか。」

俺と数人で解体場に引きずっていく。

尻尾の根元をフックにひっかけてつるし上げる。

そして血や内臓を慎重に取り出す。

内臓に毒液が入った袋があった。

これは研究所的な所に売って毒の研究をするらしい。

そして外皮、爪、尻尾、骨、ノコギリ状の歯を解体していく。

因みに肉は毒液の入った袋や一部の内臓さえ取り出せば食べられるらしい。

脂ののった鶏肉って感じらしい。

解体場はなかなか見る事のない大物に皆大興奮でお祭り騒ぎだ。

スイとエンは一足先にポイズンラージの肉を味見している。

「美味いか?」

双子は頷く。

コイツ等は毒味だと言い張るが腹が減ってただけだろう。

大きめの魔石は売らずに俺がもらう。

爪や尾の先端の槍は形を整え槍かナイフにするらしいが、

鉄よりも硬質で整形するのは一部の熟練したプロにしか難しいそうだ。

骨や腱も加工して何かにするそうだ。

デカいから色々な物に使えるらしい。

魔石を貰って他の素材を換金する。

肉はある程度貰い後で食べる事にした。

代金は三つに分けてもらう。

俺とジュリエットとアーサー団長で分ける。

金は後日二人に会った時に直接渡す事になってる。

しかし量が多すぎて困る。

代金はテーブルの上で山みたいになってる。

どうすんのこれ?

そう思っていたらポニテ嬢がでっかい袋を持ってきてくれた。

「これをお使いください。」

「ありがとう。」

三つに分けた金貨の袋をまとめてデカい袋に入れる。

その後どこに出現したとか報告して一旦終わり。

デカ袋を背負って布に包んだ魔石を鞄に入れる。

クッソ重い。

宿に戻るまでの短い距離でも緊張感がある。

金貨の山を部屋に運んでさっさと【収納】にしまう。

でユキを綺麗にして、スイとエンも綺麗にして夕食を食べる。

アーロン達が帰ってきて今日あった事を話した。

「デカいトカゲですか?」

「毒液を吐き出すトカゲだ。」

「爪はナイフ、尾の先端は槍、歯はノコギリ皮膚はかなり頑丈。」

「サイズは馬よりデカい。」

「ポイズンラージって名前らしい。」

「魔法で尾の槍を強化する。」

「一般人じゃ太刀打ちできませんね。」

「ああアーサー団長が言うには数百人かは死ぬって言ってた。」

「全身戦闘兵器みたいな奴だしお前らも知っておけ。」

俺はそう言って汚い絵をかく。

「こんな感じだ。」

「外皮は緑で目は赤、尾は鞭の様にしなるが槍の様な武器にもなる。」

「槍で思いっきり突けば外皮は突破できる。」

「今回は頭部に槍を突き刺した事でしばらく悶えた後に絶命した。」

俺は絵を指し示しながら説明する。

「どうにか理解出来ました・・・」

アーロン。

「誰か代わりに書いてやったらどうだ?」

カール。

「誰も実物を見てないだろ。」

ディーン。

「お姫様ならもう少し上手に書けるんじゃないか?」

エディ。

「わざわざ絵をかいてもらうために城に押しかけるのか?」

ブレッド。

「俺の絵ってそんなにひどいか?」

俺がそう言うと全員もれなく頷く。

何ならスイとエンも頷いている。

その後皆でお絵描きをしてから寝た。

一番絵が上手だったのはブレッドだった。

寝る時は卵を抱えるけど日中は卵を魔石と一緒にしておく。

ポイズンラージの魔石も同じように使う。

お陰で卵はだんだん元気になっていく。

しかし生まれる気配は全くない。

未知の生物だし、もしかしたら年単位で時間が掛かるのかも。

王女殿下の葦毛の馬はクインで賢いみたいな意味です。

アーサー団長の馬はモルグで朝と言う意味です。朝の陽ざしみたいな毛色って事です。

それぞれ何語だったか忘れました。

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