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59 王都で生活しよう!

タイトルが思いつきませんでした。

 店を出て一旦宿屋戻る。

武器を置くふりをする。

もちろんメインの武器は彼ら自身の【収納】にしまう。

因みに、貴族区など一部の場所では武器を持ち運ぶ事は許されていないが、

その他の場所、例えば貴族区の外の城下町などでは武器を持ったまま行動できる。

だから俺もアーロン達も剣や刀を腰に差したまま行動している。

しかし槍や長弓や大斧は明らかに邪魔なので宿に置いてある体で【収納】にしまって行動している。

「うまそうな料理の店があったから腹減ったしちょっと行ってみようぜ?」

とカールがそんな事を言う。

「色々あったけど、どこに行きたいんだ?」

俺。

「パンと肉と野菜を挟んだサンドイッチみたいなやつだ。」

ハンバーガーっぽいやつかな?

「じゃあ皆で行ってみるか。」

とアーロン。

で早速行ってみた。

店に到着し入店してみる。

店の中は明らかに前世見たようなハンバーガーショップの様な形式の内装だ。

カウンターで注文し少し待てばすぐに料理が出来上がる。

出来上がったのを自分で席に持って行き食べる。

そんな明らかに取って付けたようなハンバーガーショップの内装でかなり驚いた。

転生者か何かが広めたんだろうか?

王都は広く様々な店があるので俄然興味が湧いて来た。

と俺達は注文し席について食べてみる。

注文したのは何の肉か分からんがそれを使ったハンバーガーとフライドポテトとドリンク。

ドリンクは果実を絞った飲み物のようだ。

俺は味わって食べた。

すっごく美味しかった。

マジでびっくりするくらいおいしい。

しかし・・・高い。

カウンターから調理場をのぞき見れるようになっていたが、料理場も前世のそれと似た様子だった。

そんなものをこの世界で再現するためには魔法の道具をふんだんに使っているのだろう。

それに食材もかなりいい物を使っている。

だからこそ少々割高になってしまうのだろうが、それでもまた食べたいと思えるほどおいしかった。

「コレ!!美味いな!」

とカールも大絶賛。

他の面子も気に入った様だ。

「シンプルな料理だからそれほど期待してなかったがとんでもなく美味いな。」

とアーロンもそんな事を言っている。

肉も野菜もソースも格別だ。

俺は黙々と食べ進める。

「隊長が無言で食べ続けてるぞ。」

とブレッドが驚いた様子で言う。

「よっぽど口に会ったんだろ。」

カール。

その後、俺は黙々と食事を続けた。

因みにだが、この店当然の様にテイクアウトが出来るらしい。

まあ高いから今回はしないけど。

そして俺達は腹を満たし宿周辺の町を散策。

何処にどんな店があるかとかそんな事を確認しながら徘徊する。

鍛冶屋に雑貨屋、薬店に借馬店果物店八百屋肉店調味料やスパイスを主に扱う店も確認した。

どれもこれも質のいい店の様だった。

さすが王都だね。

服屋も何件かあって、高級志向の店やカジュアル系の店に外出や旅用に服意外にも様々な品を置いている店もあった。

あとは革製品を扱う店、鞄とか鞍とかブーツや靴とか、どれもこれも上質で俺の好みのデザインだった。

「やっぱり高価なものが多いな。」

俺。

「欲しいのを全部買ってたら破産しますよ。」

アーロン。

「金欠ってわけじゃないけど、無駄遣い出来るほど余裕も無しい、明日からは真面目に働くか。」

俺。

「そう言えば明日から仕事も別々ですよね?」

ブレッド。

「そうだな。」

俺。

「それなら我々は獲物を運ぶための馬車が必要かもしれませんね。」

ブレッド。

「馬は高いからしばらくは借馬屋で借りる方が安上がりだろ?」

アーロン。

「野生の馬とっつ構えてもいいんじゃないか?」

「場所と道具さえあれば調教とか色々教えられるぞ?」

俺。

「ほんとに調教とか出来るんですか?」

アーロン。

「ああ、普通の調教と軍馬用の訓練も出来るぞ。」

俺。

「なるほど?」

「教会の場所を使わせて貰えるか確認出来たらお願いしてもいいですか?」

アーロン。

「おう。」

俺。

その話の最中ディーンとエディは若干嬉しそうだった。

その後は、アーロン達5人と別れて町をぶらぶら。

円形の広場に行き露店を眺める。

基本的に中古品や骨董品や店舗を持たない野菜や果物、肉に干し肉などの加工品も販売している。

ちょっとした料理も売っているので暇つぶしにはちょうどいい。

暇つぶしで色々眺めていると、スリにも合う。

そう言った輩の相手は面倒なので手首を強めにひねって折って逃がしてやる。

こういった露店では掘り出し物が時々あるらしいが見て回った感じだと、本当に稀の様だ。

見て回っている最中、目に留まる物があった。

黒光りする大きな石?三つのかすかなしかし禍々しい邪悪な魔力を感じる。

「これは?」

と店員さんに聞いてみる。

「あー・・・、コレは南の国境付近で拾った石で魔石?っぽい石だ!」

「もしかしたら高額で売れるかもよ?」

とそんな事を仰ってますが、高額で売れるんならとっくに金に換えてるだろう。

つまり高く売れなかったからこういう露店で素人に高値で売ろうって魂胆だろう。

そう言えば、そう言う輩に気を付けろってクラーレン神父も言ってたな。

それにしても・・・とってもとっても幽かに三つ魔力を感じる。

多分神の国で鍛えてなかったら感知出来ないであろうほどかすかに感じる。

「まあ重石程度になるか?」

俺がそう言うと店員は明らかに態度を変える。

「やっぱりこれを高値で売るのは無理があるよな?」

と悪びれる様子も無く言う。

「まあ明らかに形とか質感とか違うし、わかる人はすぐわかると思いますよ?」

俺。

「なんか特別な感じがしたのにな・・・南の国境付近の道のど真ん中で拾って遥々持ってきたんだ。」

「にーちゃん!ちょっと色付けて買ってくれよ!」

とすでに騙す事を諦めて懇願してくる。

まあちょっと気になるし買ってみようかな?

「銀貨五枚。」

俺。

「銀貨十五枚。」

店員。

「売る気あるのか?銀貨七枚。」

「コレ結構重かったんだよ?銀貨十三枚」

「8」

「12」

「9」

「11」

「はぁ・・・じゃあ銀貨十枚でどうだ?」

俺はため息交じりに言う。

「よっしゃ!毎度あり!」

と嬉しそうに言う店員。

「まあ、その金で美味い物でも食ってくれ。」

と捨て台詞を吐いてその場を後にする。

よくよく考えてみたら別にいらない物だが。

何かこの三つの魔力に興味が湧いたのだ。

魔石だとしてもひとつの石に三つはおかしい。

石か鉱石関係に詳しい人が居たら聞いてみよう。

石を抱えたまま宿に戻る。

宿で石を【収納】にしまおうとしたらできなかった。

「なぜ?」

スイとエンも不思議そうにクンクンしている。

「ひょっとしてコレ・・・」

と言って二匹と目を合わせる。

「生きてる?」

すると二匹は半信半疑な様子でうなずく。

実は生き物は【収納】に入れられない。

死体は入るが生きているのは入らないらしい。

師匠に聞いた事がある。

確か魂がどうとかって言ってた。

そもそも【収納】は自分だけの異次元を作り出してそこに収納する魔法だ。

なので超絶激ムズ魔法だ。

何でアーロン達が使えているのか本当に不思議なレベルの超絶ド級に難しい魔法なのだ。

でそんな異次元に収納するのに魂がくっついていると魂が拒絶するとかなんとかって、

そう考えられているらしい。

一応エルフの爺さんの理論なので間違えている可能性もあると言っていたし、神は答えを教えてくれなかったのだ。

まあ理論は一旦置いておいて、とにかく生き物は【収納】に入らないという事だ。

でこの石ころは【収納】に入らなかった。

だから多分生物か生物の卵?かサナギだろうって事だ。

しかも中身が三つって事は三つ子ちゃんかな?

あの店員が調べて無いわけもないだろう。

魔石だと思ったと言っていたから、ハンター協会には持って行っただろうと思う。

その結果高く売れない上に石だと言っていたので一般的に知られている生物の物ではないのだろうと思う。

なのでこの辺に居ない珍しい生物の卵かな?と思う。

しかしどうやって孵すんだ?

異世界だし魔力ブチ込んどけばいいか?

寝る時はこれを抱えて魔力をバンバン流して寝ようと思う。

で普段はどうしよう?

さすがに持ち歩けないし宿に置いておく事になる。

保管するための入れ物?台座?的なのを買おうと思い立った。

俺は卵を抱えて店を探す。

朝行ったばかりの鍛冶屋に行く。

「こんにちは!」

「こんにちは!あれれ?何かお忘れですか?」

「魔法の入れ物か台座的なのはありますか?」

細かい事は説明せず本題に入る。

「どんなものですか?」

卵らしいという事を伏せて見せた。

一応保温効果も欲しい旨も伝える。

人の体温くらいの保温効果で。

「特殊な宝石ですか?」

「まあそんなところです。」

「クッションのついた箱型でいいですか?」

「それとも展示用の台座にします?」

「箱型で蓋も付けて持ち運びをする際も中身が傷つかない様な物がいいです。」

「わかりました。」

そう言ってメモを取っている。

あと卵の形やサイズも図ってメモしている。

「簡単な機能なので金額も時間もそこまでかからないと思います。」

どうやら一から作るらしい。

先に金を半分払っておく。

一見さんには本来注文をする際に最初に全額払ってもらうらしいが、

俺はさっき沢山武器や矢を買ったし、通常通りのやり方でいいよとの事。

「材料はあるので三日後には出来上がっていると思います。」

「わかりました。」

卵保管箱は作ってもらえそうだ。

孵らないという事はないだろうがどのくらいの時間が掛かるんだろう?

鶏とかは一月もかからずに孵るんだっけ?

爬虫類はもっと長い?

幸い邪悪だがかすかに魔力は感じるので死んではいないはず。

俺の魔力をしこたま流せば魔力も中立寄りになってくれると信じよう。

鳥?蜥蜴?

何が生まれるかな?

巣から持ち帰ったわけでは無く道のど真ん中で拾ったらしい。

邪悪な気配を感じて捨てられたのか?

日はすでに暮れかけている。

アーロン達も戻ってきて飯を食って部屋に戻る。

謎の石を抱えている俺を見てアーロン達が目を丸くする。

「なんですかそれ?」

「俺の卵だ。」

「え?」

「やっぱり人間じゃなかったんっすね。」

「番が居なくても産めるんですね。」

「冗談だ。卵っぽいのが売られてたから買ってみた。」

「なんの卵ですか?」

「なんか邪悪な生物っぽい。」

「そんなの買ってきてどうするんですか?」

「俺の魔力を流し込み続けたら聖なる何かになると思って。」

「まあ誰かが知らずに買ってしまってうっかり孵ってしまったらまずいですし。」

「隊長が持ってた方が安全ですね。」

「だろ?何が生まれると思う?」

「うーん、大きい卵なのででっかい鳥?」

「大きいトカゲか?」

「隊長の子供?」

「だから、俺が産み落とした卵じゃないって。」

とくだらない話をしながら寝た。



時をさかのぼり南の魔族の国にて。

現在魔族の王には正式な妻は居ない。

しかし同種族の愛人もしくは恋人の様な者は存在する。

その女性のお話。

魔王に与してかなり時間が経った。

当代の魔族の王は強さと恐怖でこの国の者共を従えた。

この私もそのうちの一人ではあるが、

同種族という事と魔王の異性という事で寵愛を受ける事になった。

正直あのような悪魔の化身とも思える奴に体を許すのは不満だが、

強さは本物で地位もこの国の最高位だ。

なのでまあ満足はしなくとも不満は少なめだ。

我が種族は出産時卵を産む事が多い。

遂に今生まれる。

魔王の居城から離れた静かな山の頂にて産卵する。

ポッコン!!

「はぁ、はぁ、生まれたわ!」

多少の倦怠感を感じつつ卵を抱える。

すると卵からは通常ではありえないほど弱弱しい魔力しか感じられない。

しかも魔王に似て私にはまったく似てないとてつもなく禍々しい魔力が三つ。

我が種族はこういった弱弱しい卵は生まれる前か生まれてすぐに死んでしまう可能性が有るので、

通常は捨ててしまうのだ。

因みに魔王は私が卵を産んだ事やそもそもお腹に有精卵があった事も知らない。

そして私は何故か三つ感じる魔力と微弱なのにあまりにも禍々しい魔力に恐怖し、

何処か北西の方面にぶん投げてしまった。

「私からあれが生まれてしまったなんて・・・」

確実に今代の魔王を超える禍々しい存在だ。

世界のためにもあんな物は捨ててしまった方がいい。

と数時間前までは楽しみで仕方なかった瞬間が瞬時に恐怖に染められてしまった。


そして数分後

エステラ王国南部の国境付近にて。

ヒューーと言う音と共に空の斜め上方向から黒い卵が降ってくる。

そして大きなクレーターを数個作ってバウンドして遂に道のど真ん中に転がってきた。

どんな堅さの卵ならこの衝撃に耐えられるのだろうか?

魔力を感じ取れない者はただの石だと思い無視。

魔力を感じ取れる者はその禍々しい魔力に恐怖し近寄らなかった。

数日後、ついに欲にまみれた商人の手に渡った。

「大きな石?宝石か鉱石か?」

「どっかの商人が落としてったのか?」

「ならばきっと王都にて高く売れるぞ!」

と言う単純な考えの元、王都まで持ち込むことになった。

そしてこの後、主人公の手に渡る。

魔族の王になるほど強力な種族で禍々しい魔力を持った者の卵。

こんな卵が悪人の手に渡ってしまったらどうなっていたか。

しかしこの一連の出来事を知る者は誰も居ない。

母親は本来ここまで無責任な性格ではない、

彼女がこういう行動を取ってしまうほどの恐怖をこの卵から感じたという事だ。



時と場所が戻って主人公。

寝る時は俺が眠りにつくまで、俺のくまさんマントにくるんで魔力をバッコバコに流しまくって寝る。


次の日の朝


朝起きて確認する。

感じ取る事が難しいほど微弱だった魔力は若干高まっていた。

まるで死にかけていた命が息を吹き返したかのように少しだけ魔力が強くなった。

良かった!

どうやらこれで問題なさそうだ!

スイとエンもスンスンして、少し嬉しそうにしている。

持ち運びは出来ないので日中はこの宿でマントにくるんで置いておくことになる。

何か心配だからマントに卵と一緒に魔石もくるんでおこう。

魔石って魔力を放っているし気休めにはなるかな?

と思ったので適当に【収納】に入れっぱなしだった魔石を一旦柔らかい布でくるむ。

そして卵と一緒にマントにくるむ。

箱が出来上がるまではこれでどうにか誤魔化す。

まあ、ちゃんと生まれるか分からんけどね?

今日もいつも通りハンター協会の訓練場で訓練して朝食をとる。

いつもと違って新しい武器で素振りしていた。

今日から朝食後はアーロン達と別行動となる。

俺は普通に狩をしようかと思う。

ユキに獲物を乗せる用の荷馬車を引かせてハンター協会へ行く。

軽く情報収集する。

受付のポニテ受付嬢さんに聞いてみた。

すると王都周辺の畑のさらに向こう側にある平原に行くと結構魔物や動物が居ると教えてくれた。

基本的に王都のハンターはその辺りで狩をして王都周辺の安全を確保しているらしい。

だがしかし平原は広いし平原のさらに向こう側は森だ。

油断していると危険な魔物に出くわして痛い目に合うとの事。

俺は一旦西門から出て畑を超えて平原に向かう。

チラホラハンターを見かけるが暫く歩いて人気のない場所で荷馬車を【収納】にしまう。

そして鞍を付けて弓と矢筒を装備し準備完了。

スイとエンとユキに獲物を探してもらう。

「なんか良さそうな獲物いるか?」

と言いつつ平原をユキに乗ってのんびり歩く。

ユキとスイとエンは数日ぶりに町から出れて気持ちよさそうだ。

軽く走ったりしながら周囲を確認する。

まず目に入ったのは鹿や牛の様な獣や魔物。

次に少し小さめの狐とか兎とか。

するとスイとエンが獲物を決めたようだ。

獲物は大きい牛の魔物。

体高150cmくらい?の闘牛の様な牛。

群れでモーモー鳴いて草を食ってる。

遠くから目視で確認する。

ざっと2~30頭くらいか?

牛は頭突きで戦うらしいので頭は相当固いはず。

その牛の魔物ともなればさらに堅いだろう。

ユキの蹄並みの固さかもしれない。

じゃあ心臓を狙う?

至近距離なら頭蓋骨も貫通出来るか?

遠距離なら心臓を狙おうか?

と言う感じで狩猟開始。

まずは遠距離からユキに乗ったまま弓を引き絞る。

大きめの個体の前足の付け根付近の後ろ辺り、心臓を狙い撃つ。

見事命中したが、なんと外皮を貫通してないようだ。

その一頭が逃げ出し周囲の牛さんも驚いて逃げ出す。

そこで出てくるのがうちのワンコ達。

ワンコ達が吠えまくって追いかけて牛の群れの逃げる方向をコントロールする。

俺はそれに合わせてユキを走らせて逃げてる牛たちに並走するように接近する。

接近しつつ心臓を狙って矢尻を魔法で強化した矢でどうにか二頭狩ることが出来た、

接近してからは至近距離で頭部を矢で打ち抜く。

強化魔法なしで頭蓋骨は矢を通さず。

矢尻を魔法で強化して射抜くとどうにか貫通、牛は絶命し二頭狩った。

最初のと合わせて合計4頭仕留めた。

そして牛さんはブチ切れた。

数頭が突撃して来た。

逃げる?

と思ったらなんとユキが牛に張り合っている。

ユキも地面をたたいて吠えて威嚇する。

ついに一頭が突撃してきてユキと激突。

ユキも牛も頭突きを放ち鈍い音を立てて頭を突き合わせる。

俺が乗っていても関係なしと言って一撃で牛を気絶させた。

まあそうなるよね・・・

で当のユキさんは勝利の雄叫びを上げて立ち上がる。

すると牛たちはユキに怯えたのか諦めたのか大人しく去って行った。

気絶した牛さんはついでに絞める。

合計5頭の牛さんをゲット。

俺は降りてユキの頭部を確認する。

出血は無く打撲の痕跡もない。

一応回復魔法をかけてナデナデしておく。

「あんまり無茶するなよ?」

『大丈夫。問題ないわ。』

との事です。

実は脳にダメージがありました。って可能性もあるのでちゃんと回復魔法をかける。

「なんで牛と張り合ってんだよ。」

『ムカつく牛だったから。』

「そうなんだ。」

おそらく、しばらく町中に居たのでストレスとかたまったんだろう。

そしていつの間にか牛を一頭ずつ狩ってきた双子ちゃん達。

「いつの間に!?」

誇らしく尻尾を振ってお座りしている二匹をほめて撫でまくる。

7頭も狩れたしさっさと解体しようか。

誰も見ていない事を確認して魔法で牛を浮かせて一気に血抜きをして解体してしまう。

魔法による7頭同時解体。

別々の文章を七つ同時に書くが如く7頭の牛を同時に魔法で解体する。

魔法で浮かせ【風刃】で喉や腹を裂き血を抜き内臓を取り除く。

外皮がやたら堅いので大変だったがどうにか血抜きと内臓を処理。

内臓はスイとエンがおやつ代わりに食ってた。

スイとエンだけだと思ったらユキも食ってた。

「寄生虫は居なかったと思うけど一応気を付けろよ。」

血抜きと内臓処理お終えて次は皮を剥ぐ。

皮は丁寧にナイフで剥いでいく。

これは時間が掛かったが出来た。

そして肉を布で包み荷馬車に乗せ剥いだ皮も載せてひもで縛る。

皮は7頭分で肉は4頭を荷車に乗せて3頭分の肉は自分たち用に【収納】にしまっておく。

牛の魔物からはごく小さい魔石が取れた。

これは売らずに取って置く。

一旦、肉と皮を積んだ荷馬車を丸ごと【収納】に入れて皆で原っぱをのんびり散歩する。

広大で自由に走れるし吹き抜ける風も気持ちいい。

ユキに乗って全力疾走。

速度は前よりも早くなっている。

スイとエンも早くなっている。

暫く全力で走り続けても一切疲れた様子はない。

どうやらユキは魔法で体温を調節しているらしい。

身体や心肺など内臓系を魔法で【強化】すればさらに早く長く走れるらしい。

すごいね。

それを見てスイとエンも長く早く走る方法を真似して学んでいる。

俺はユキの上で周囲を観察する。

鹿や野生の馬も遠目に発見した。

すでに大人になった馬はなかなか躾とか調教とかは難しく時間が掛かったりする。

と言われている。

魔物の調教とかは一般的にやらないというか出来ないらしいので、

一般的な魔物ではない馬の話だが。

この平原に居るのは魔物が多い。

魔物ではない動物は平原から追いやられ端っこの方で細々と暮らすか、

森の中で隠れて暮らす。

らしい。

だからこの平原には魔物が多い。

そしてチラッと見えた馬も魔物だと思われる。

町や王都に居る一般的な馬よりガタイが良く筋肉もしっかりついてて健康的だ。

特に角とか牙とかは生えていないので健康的で大きい種類の馬と見分けは付かないが、

魔力は通常の馬のそれではないので魔物よりの馬だと思う。

実は見た目が明らかに異形の動物を魔物と言うが、

それ以外も高い魔力を持ち強靭な体を持つだけの生物も魔物と呼んでいるらしい。

なので一応あの馬も魔物と言うくくりになると思う。

馬は栗毛、鹿毛、河原毛、駁毛、芦毛、青毛などなど色々な毛並みの馬が居て見てて楽しい。

元気に走って小動物を蹴り殺し食べたり、襲ってきたオオカミを蹴り殺して食べたり。

草をムシャムシャ食べたり。

捕まえて飼育できそうか調べてみようかな?

ぼーっと馬たちを眺めながらそんな事を考える。

異世界転生物で卵と言えばあれかな?

ネタバレになりますがややしばらくは孵りません。

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