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43 遠征依頼

増えた仲間たちと依頼をこなします。

 数日後

新たに二人の先生が加わってからそこそこ日数が経った。

この日最後の仕事を終えて達成報告をした際の事。

ハンター協会にてとある依頼を進められた。

とある村周辺での魔物退治だ。

俺達で村に行き数日の間魔物を狩ってほしいとの事で、

そのとある村とは北にある村だ。

「北にある村の周辺で小さい魔物を狩っていた鼠人が消滅したそうです。」

そんな風にポリンちゃんが説明をしてくれる。

アレ?ひょっとして俺はやらかしたのでは?

そんな考えが頭をよぎる。

「その鼠人が狩っていた様な小さい魔物が村の畑で悪さをするようになったのです。」

話を聞くには、鼠人が増えすぎていてどうにかして欲しいと依頼を出したそうだ。

そもそもその村を拠点にしているハンターが居ないので依頼は町に出していた。

がしかし鼠人は人知を超えた臭さなので依頼を受けるハンターが現れず困り果てていたそうだ。

最近になって理由は分からないが鼠人が消滅して村人は大喜びした。

だが暫く経ち鼠人が消滅した事で森全体の縄張りに影響が出始めたのだ。

鼠人が狩れる程度の弱めな魔物なのでたかが知れているが数が多く好き放題暴れていて困っている。

普段は多少弓や剣を扱える村人で事足りるらしいが今回はどうしても手を余してしまう規模だった。

そう言う事情で数日かけて村を荒らす魔物を間引いて欲しいという依頼だ。

因みに例の白い饅頭鳥的には弱い魔物なんて眼中にないし、

村周辺は縄張りの外らしくそれらを放置しているらしい。

「という事なので、そこそこ大きい村で魔物退治をするのにヒロさん達が適任かと思ったのでお話を持ち掛けました。」

「報酬はそこそこですが狩った魔物の素材を売れば収入も増えますし、いかがでしょうか?」

魔物の肉を食えば食費も節約できるし、近くに川が流れているらしいので飲み水も確保できる。

野草も果物も森で取れるし、村の畑の野菜を獲物の素材と物々交換出来れば食費も少なくて済む。

「ただし、現状確認されているのは弱い魔物ばかりですが油断はできません。」

「なのでヒロさんやアーロンさん達の様な実力者もいてくれれば安心できます。」

ふむ、縄張りが変わったことで暴れだした小物が虎の尾を踏んでしまった結果、

北の村に被害が出る可能性も考えているらしい。

「なるほど、わかった。」

「一旦持ち帰って前向きに検討してみる事にするよ。」

俺はポリンちゃんにそう伝えて宿に戻る。

宿屋の食堂にて、

俺とアンナ、アーロン、ブレッド、グレゴリーと他数人で話し合いをする。

「って事で受付のポリンちゃんから勧められたんだがどうだ?」

経緯をしっかり説明する。

「つまり、いつも俺たちが数日に一度森の中でやっている狩を村周辺でやって欲しいと言う事ですね。」

アーロンがそうまとめる。

「まあそれに近いが、今回はしっかり『村と畑を守る』ために魔物を間引かなきゃいけない。」

俺。

「普段通り適当に狩るだけでなく村と畑を守るように狩をしなければいけないと?」

ブレッド。

「そう言う事だ。」

俺。

「2チームを分けて、狩りをするチームと村と畑を巡回するチームに分けてはいかがですか?」

アンナがそう提案する。

「確かにそれは良い考えかもしれませんね。」

グレゴリーが同意する。

「確かにその2チームを交互に入れ替えれば均等に狩が出来るし良いかもしれないな。」

俺。

「まあ村の規模によっては巡回の人数の調節も必要でしょうから細かい事は現地で決めましょう。」

ブレッド。

皆依頼を受ける気満々の様だ。

「よし、依頼を受けよう。」

「ハイ!」

俺がそう言うと皆が返事をする。

「俺は明日朝一で依頼を受ける事を伝えてくる。」

「しばらくキャンプ生活になるだろうから明日の午前中に必要な物をそろえよう。」

俺。

「出発は早ければ明日の昼頃ですか?」

アーロン。

「ああ、急げば半日ほどで村に到着できると言っていたから昼頃に町を出発できればその日のうちに着くはずだ。」

俺。

その後、何を買うか何が必要かを相談してから寝た。


次の日の昼前。

朝一に依頼を受ける事を伝えて午前中に買い物を済ませる。

人数が多いので荷物を運ぶのに馬と荷馬車を借りようと思う。

二頭立ての大きい荷馬車を2台と馬4頭借りる。

ユキなら一頭で十分な大きさだけど、この町にユキみたいに体の大きい馬はいない。

いたとしても、そう言った馬は高価らしい。

馬や馬車の貸し出しをしている店で借る事が出来た。

馬と馬車には貸し出し店のマークが入っていて貸し出し証も貰った。

事故や事件に巻き込まれて馬と馬車を失った場合は、

これを見せて賠償しなければ罪に問われてしまうらしい。

テントやら保存の効く食べ物、水用に木樽とスライムを全員を賄える数。

矢を多めに予備の槍や剣、解体に使う道具などなど。

荷物を借りた馬車に積んだあと宿屋で集合して出発する。

ユキにも馬車を引かせて荷物を積んだ。

「さて準備完了だ、出発しようか。」

俺。

すると50人全員が返事をする。

「オー!」とか「オウ!」とかそんな返事が聞こえてくる。

50人も居れば返事一つで大騒ぎだ。

ユキが引く馬車の荷台にはアンナと俺。

その後ろに2台の馬車とチームメンバーがぞろぞろと並ぶ。

危険な場所なら遥か前方にスイとエンを行かせて何かあれば知らせてもらう。

ただそこまで危険な道のりでもないので今はユキの隣をトコトコ歩いてる。

日が暮れる前に到着したいのでスピードは徒歩でもついてこれるぎりぎりのスピードだ。

「まあこれも訓練の内だな。」

最後尾はグレゴリー達4人が居てくれるので安心です。

2台の荷馬車はディーンとエディが手綱を握っている。

「50人もいると移動だけでも大変ですね。」

アンナがそう言う。

「アンナはこういうの経験済みじゃないのか?」

「貴族の娘だから常にこれくらいの護衛はいたんじゃ?」

「そうですが、わたくしは実質馬車に乗っているだけでしたので、」

「今回みたいに必要な物を一からそろえたりしたのは初めてなんです。」

アンナはこれから遠足に行く子供みたいにそう言う。

「貴族って楽そうで良いな。」

俺は何にも考えずそう言うとアンナが反論する。

「そんな事ないんですよ!」

「貴族は貴族らしくしなきゃいけませんし、意外と大変なお仕事も多いんです!」

と必死に俺に訴えかける。

「うーん、いまいちピンと来ないけど、アンナがそう言うならそうなんだろうな。」

「そうです!」

その後はアンナの愚痴も交じりつつ色々と教えてくれた。

社交の場でやたら絡んでくる輩がうざったいとか、臭いおっさんが多いとか、

仕事が多すぎてのんびりする暇がないとかそんな事を沢山愚痴ってた。

「もう!あの貴族の息子はしつこすぎます!」

アンナはそんな事を言いながらプンプンしている。

「はっきり断ったらどうなんだ?」

俺はぶっきらぼうにそう言った。

「貴族同士の会話と言うものは多少回りくどい言い方をしなければなりません。」

「しかしあんまり直接的な言い方をしてしまうと、親同士の関係にも亀裂が入ってしまうのです。」

「ですので、ものすごく鈍い方のお誘いを断るのは大変なのです。」

アンナはそう力説する。

「へー、人気者はつらいね~。」

どうも話を聞く限りアンナは貴族の間ではかなりの人気者らしい。

もしかしたら暗殺されそうになった理由も『人気ものだから』だったりして。

「そう言うヒロさんも町じゃかなりの人気じゃないですか?」

アンナは仕返しとばかりにそう指摘する。

「まあ、俺が人気ってよりは実績につられた人達がほとんどだろうけどな。」

結局どの実績もハリボテ見たいなものだ。

本来の俺は家で引きこもり続けてそのまま死ぬような人間だしね。

「本当にそうですか?」

「ん?どういうことだ?」

「さー?どういう事でしょうね?」

アンナはいたずらっぽく俺に言う。

町では良く視線を感じる事が多い。

それはこの町に来たばかりの時と何ら変わらない。

この国の人にとって俺は外国人だしそここそデカいので注目を浴びている。

ただのよそ者だから目立っているだけだ。

アンナはそれを人気と勘違いしているようだ。

そんなくだらない会話をしつつ北の村に向かう。

俺やアンナは馬車に乗っているので余裕だが、

徒歩組も日々の訓練のおかげか余裕そうについてきている。

「結構なスピードで進んでいるんだけどな?」

俺は徒歩組を見つつ言う。

「日々の訓練のおかげですね。」

アーロンが馬車の横から声をかけけてくる。

「おっ!いたのか。」

俺。

「はい、一応全員問題なくついてきています。」

「このまま村まで休憩なしで問題なさそうです。」

丁度半分ほど進んだので、アーロンが報告してくれる。

「そうか、解った。このまま村まで直行する事にするよ。」

俺。

「了解しました。」

アーロン。

折り返し地点を過ぎたらしい。

スイとエンが暇そうだったので前方の偵察に行かせることにした。

元気に走って行った。よっぽど退屈だったようだ。

「やっぱり、50人も居たら管理が大変ですね。」

アンナ。

「そうだな、アーロンやグレゴリーが居てくれてよかったよ。」

「俺には集団の統率なんて出来ないからな。」

俺。

「いつもそう言っている割には卒無くこなしていますよね?」

アンナ。

「集団戦とかはまだやったこと無いし今は出来ているように見えるだけだよ。」

そう言えばアンナに聞いたがこの国では、

軍隊を班、小隊、中隊、大隊などの様に分ける事はしないらしい。

兵科ごとに分けて固まって戦う形式だ。

そもそもこの国で戦闘はほとんど起こらないし、

起こっても数万規模の戦闘は片手で数えられるほどしか起きてない。

この国の建国前に2~3回、そして数百年前に一度。

「普段はデカい盗賊団とかの同規模の敵集団と戦う事が無いからな。」

俺。

「確かに、多くて20体程度の規模ですもんね。」

アンナ。

「根本的にハンターがこの規模で結託する意味があまりないしな。」

まず普通だったら管理しきれないので自然に解散してしまう。

そしてどうにか集まった所でこの規模で戦うよりも、

4~5人のチームが2~3チーム集まれば十分対処可能な場面ばかりだ。

「そう言えば私たちのチーム名とか特にないですよね?」

「そうだな。」

「そこで!町の人や他のハンター達が私達の事をなんて呼んでると思います?」

アンナ。

そう言えばチームを組んだハンターたちは独自にチーム名を付けていたりするが。

俺たちのチーム名は『ヒロのチーム』と言う適当な名前になっている。

「うーん、、チンピラ集団?」

俺。

元々そう言うやつらの集まりだしそう呼ばれても仕方ないよな。

「ぶぶー!違いますー!」

アンナは楽しそうにそう言う。

「なら、黒マントチーム?」

「違います!!」

もう分からん。

「正解は?」

俺は痺れを切らして、アンナに聞く。

「正解は何と、死神部隊です!」

俺はついポカーンとする。

「子供が考えた名前だろうな・・・」

何と言うか、中2病臭くて恥ずかしい呼び方だな。

「まあ我らが隊長様の通り名が白馬の黒い死神ですからね!」

やっぱり中二臭い、そう考え始めたら恥ずかしくなってきた。

「その呼び方って、どうにかならないのか?」

陰でそう呼ばれているうちはいいけど、面と向かって呼ばれたら恥ずかくて死ぬ。

「もう手遅れです!」

アンナはにっこりとそして残酷にそう告げる。

「もっと普通に黒髪の剣士とかでいいのに・・・」

普通が一番だよ。

「でも、ヒロさんってあんまり剣使わないですよね?」

アンナ。

そう言えば普段は弓と大斧を使っているので刀をあまり抜かないんだった。

「確かに・・・」

「あの大きな斧を使っているせいで、死神のイメージが付いたのでは?」

アンナ。

「そうか、アレのせいだったのか。」

なんか妙に納得。

アンナも初見で俺の事を死神呼ばわりしたし、

俺はこの世界の死神のイメージ通りの姿なのかもしれない。

「あとは、よく顔を隠すためにマントのフードをかぶっているからですね!」

「それもあるのか・・・。」

ただ周りの視線が気になるからかぶっているだけなんだけど。

「まあ、何度も言っていますがすでに手遅れですよ!」

アンナはもう一度元気に残酷にそう告げる。

くだらない会話を続けていると、前方を走っていたエンが戻ってきた。

「どうした?」

俺がそう聞く。

『村が見えた!』

エンはどこか楽しそういそう伝えてくる。

「わかった。」

俺はそう言った後に口笛を吹く。

ピィー!

するとスイも戻ってきた。

「偵察ご苦労さん!」

俺がそう言うと、二匹ともワン!と一吠えする。

そして俺の乗っている馬車のすぐ隣を歩く。

「ほんとにお利口さんですね。」

アンナ。

「まあうちの子は天才だからな。」

俺。

そうしてすぐに村に到着する。

村の手前辺りで待っててもらい、俺、アンナ、アーロンで村長に挨拶しに行く。

村までの道中は人が3から4人ほど通れるくらいの道幅で両側に木々や草が生い茂っていた。

村の周辺はほとんど畑と森だが町の方面から村に入る入口周辺だけは平地になっている。

村を囲む様に広がっている畑を抜けて建物が複数ある中心部に行く。

ちなみにだが、この村にも領主はいる。

俺たちの居た町の領主であるダニエル・フォン・ヴェスバルト子爵、

その部下の男爵が村を管理している。

男爵はヴェスバルト子爵の領地であるこの村を任せられているという形らしい。

だから正確にはヴェスバルト子爵の領地となる。

つまり王の部下がヴェスバルト子爵でこの村の領主の男爵は王の部下の部下って事になる。

なのでヴェスバルト子爵は子爵とはいえかなり強い権力を持っている。

そしてこの村に問題が起きると領主である男爵さんに頼んで解決してもらう。

それで無理ならその上司であるヴェスバルト子爵が解決するという流れだ。

村の管理は領主の代理として村長が行う。

領主は村長に指示を出したり相談に乗ったり、問題を解決する手伝いをする。

時々領主と村長を兼任している人もいるらしいがそんな人は、

真面目な良い領主、もしくはカスみたいな悪い領主で二分されるらしい。

この村は領主と村長は別の人物で、領主はヴェスバルトの町で口と金を出すだけ。

一般的に普段村にいない分危機が訪れても村と領主とで危機に対する温度差が生まれやすい。

そう言った感覚の差は村長と領主間の信頼関係の有無で決まる。

因みにこの村の村長と領主の関係はそこそこ良いそうだ。

なので今回は村に危険が及ぶという村の意見を聞いた領主が放置せずにハンター協会に依頼をしたらしい。

今回の依頼達成の有無は領主ではなく村長が行うとなっている辺り、

この村と領主の信頼関係はとても良いと言える。

と、この辺りの事は朝のうちにポリンちゃんから聞いた話だ。

現在の時刻はおよそ日が暮れ始める1~2時間前くらい。

思ったより早く着いた。

村の中心部で俺を見た村人が村長を呼びに行ってくれた。

「やっぱり見た目だけでハンターって分かるんだな。」

俺。

「そのでっかい斧を担いでいれば誰でも一目でわかるでしょう。」

アーロン。

俺は一応ハンターらしさを出すために大斧を担いできたのだ。

その後すぐにおっちゃんがやってきた。

「ようこそ!村長のトムです。」

見た目40代くらいでパーマのかかったロン毛の男性。

そしてマッチョ。

「こんにちは依頼を受けたハンターチームの代表のヒロです。」

俺はお辞儀をしながら自己紹介する。

それに続く様にアンナとアーロンが挨拶をする。

「副代表の一人アーロンです。」

アーロン。

「アンナです。代表の補佐をしています。」

アンナ。

俺たちは俺を代表として副代表をアーロンとグレゴリー、

俺の補佐としてアンナって事になっている。

「ん?三人のチームではないんですか?」

村長はそんな疑問を口にする。

「違います、他に50人ほどチームメンバーが居ます。」

俺。

村長は少し驚いた様子だ。

まあ依頼内容を考えると人数が多いよな。

普通なら5人くらいのチームが村で長期間狩をするか、

2~3チームほどでもう少し短い期間で狩をする。

こんな大人数で押しかけてくるとは思っていなかったのだろう。

そもそもこんな大所帯のハンターは普通じゃないし。

「そ、そんなに来てくれたのか?」

村長はようやくしゃべり始めた。

「はい、今はとりあえず村の入口付近で待機しています。」

「その辺りにキャンプ張ってもいいですか?」

俺。

「お、おう。いいぞ、、、」

「そうか、そんなに沢山来てくれたのなら安心だな。」

村長は気を取り直しつつ言う。

「はい、お行儀よくさせますのでご心配なく。」

「それと依頼内容は『しばらくこの村周辺で狩をして魔物を間引く』でいいですか?」

俺。

「ああ、東側が特に多いからそっち優先で頼む。」

村長は真面目な顔をして言う。

「了解しました。」

「早速明日から狩を始めます。」

「狩った魔物の肉は一部分けましょうか?」

ここで少し交渉。

「ああよければ余った分をわけて欲しい、その代わり野菜と交換でどうだ?」

「はい、それでお願いします。」

話が早くて助かる。

我々は人数が多いので色々大変なのだ。

「それと、薪は大丈夫そうか?」

「薪も足りなくなったら何かと物々交換をお願いしていいですか?」

「おう、問題ない。いつでも言ってくれ。」

って事で話をまとめて、今日は村の入り口から少し離れた平地でキャンプを設営する。

多少騒いでも村に迷惑が掛からないくらいの距離だ。

「おし、この辺りでキャンプを立てていいぞ!」

俺がそう言うと、約50人の元気な返事と共に設営を始める。

まず全員分のテントを立てさせる。

そして50人分のスープを作るために鍋をいくつか用意する。

次に50人分の食事を用意するために購入したでっかい鉄板を2個準備して肉と野菜を焼く。

味付けはエリーさん仕込みの味付けを俺が全員に伝授している最中だ。

俺は肉と野菜を焼きアンナとアーロンはスープを担当している。

「隊長の味付けは絶品ですよね!」

お手伝いのグレゴリーがそんなうれしい事を言ってくれる。

「旅先であろうとまずい飯は食いたくないだろ。」

「味付けなしで焼いただけの肉とかで我慢できるか?」

俺はこの世界に来たばかりの頃を思い出しながら言う。

「確かにまずい飯では、やる気は出ませんよね。」

グレゴリー。

「お前たちもしっかり覚えておけよー。」

料理のお手伝いは他にも数人いるのでそいつら全員に味付けを教える。

そして何人かで村近くの川の場所を確認しておく。

これで最低限の生活には困らないだろう。

気温も寒すぎず暑すぎないくらいだ。

飯を食った後は班のリーダ達を集めて明日の狩の予定を組む。

「明日はチーム全体を半分に分けて行動する。」

「半分はこの村の東側の森で狩を行ってもらう。」

「そしてもう半分は狩った獲物の解体と村の外周の偵察と警戒だ。」

「質問は?」

俺は確認するように皆に聞く。

「狩りをするのは東側の森だけですか?」

グレゴリーが質問する。

「そうだ、村長からの情報によると現在までの被害は東側の畑や民家だけらしい。」

「ただ大掛かりな狩をする事になるので森で混乱が起きるだろう。」

「だから村全体を回って他方面にも異変が無いか定期的に偵察してほしい。」

そんな感じで説明する。

「はい!」

次は包帯三人衆の一人ヘンリーが手を上げる。

「なんだ?」

「狩り組は各班バラバラに行動ですか?」

真面目な顔で質問してくる。

「そうだ、この森の魔物の強さは確認済みだ。」

「1班で十分対処可能な強さの魔物なので各班バラバラに行動して問題ない。」

「もしも想定以上の魔物が出てくれば迷わず逃げろ。」

俺も真面目に答える。

「わかりました!」

ヘンリーが元気に返事をする。

次はアンナが質問する。

「解体場所はどこにしますか?」

「このキャンプの近くだと血生臭くなるか?」

俺はそう言って少し考える。

「村の解体場を借りるか、東の森で魔法を使いながらやるかのどっちかですね。」

アーロンが意見を出す。

「そうだな、明日朝一で村長に聞いてみるよ。」

って事になった。

その後も細かい確認と調整を行い日が暮れたころに就寝する。

因みに俺は知らない場所だし護衛役としてアンナと同じテントで寝る事になった。

あとスイとエンもいる。

今更だがスイとエンは町に来た時よりまたさらに大きくなった。

今はシェパートとかドーベルマンくらいの大きさだと思う。

母犬はもっと大きかったのでまだまだ成長すると思われる。

俺は大きくなったスイとエンに囲まれて寝た。

町から半日の距離なのに遠征とは呼べないかもしれませんね。

小難しい事をつらつら書いたので理解しにくい点があればご指摘ください。

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