天上にて
周囲は雲に覆われており、どこまでも青空が広がっている。
雲の塊の中にポツンと玉座がある。
そこに座しているのは、薄いクリーム色の衣を纏った黒髪短髪で中年の男である。
男は隣にいる者に話しかける。
「そろそろ次の選定あたりからは、コア能力を強くしてくれ。
途中参加でも戦いに付いていけるくらいのものは必要だろう」
「かしこまりましたァ!
神さまのお慈悲ってやつですな!」
はつらつと答えたのは男の横にいるガイドである。
「そうしないとゲームが加速しないだろう?」
ガイドは男の意見には同感のようだ。
「叶野はバックアップしておきますかィ?」
「いや、あれくらいなら稀に出てくるだろう。
僕が見たいのは、終わりまで行った者なんだ。まだ早い」
(天才くらいじゃ興味沸かないってかァ!
さすがだなァ)
ガイドはこの担当になって心底よかったと思った。
「しかし感慨深いものだな。
ここまで発展し、精鋭化したものを終わらせるというのは」
「それがモデル地球の汎用性ってやつですかねェ」
男は満足そうに唸った。
そうと決まれば、善は急げだ。
今にも次の選定が始まりそうなのだ。
「じゃァ、今後は次世代型とでも名付けて奴らにも教えときますわァ!
忙しくなってきそうなのであっしはこれで!!」
ガイドはその場から消えた。
ただ一人残された男は、無言で下界の様子を眺める状態に戻った。
こうして、後に次世代型と呼ばれる、
旧世代のそれよりも強力なコア能力を持つ選抜者たちが、
続々とこの戦いに放たれていくこととなった。




