王との状況確認
もう小説の書き方を忘れてしまった。
王は目が覚ました。今ままで寝たきりだというのに上体を起こし、周りを見渡した。さっきまでが嘘のような顔色である。
それと同時に王に対して跪いた近衛兵達、ここが正念場だ。
「む・・・なにがあったんじゃ。わしが眠っていた間の事を全て話してくれ。」
王は起き掛けにすぐ事の次第を王妃に問うた。
「あなた、無理はよくないわ。」
「いや、心配するでない。不思議と体は元気そのものじゃ・・・まるで子供の時にあった活力がこの身に再び宿ったかのような」
「一時的なものだよそれは、サービスで1ヶ月ぐらいはその状態が続くようにしたからね。」
少し目を細めて明文を見た。得体の知れない者を見ているように少しだけ疑って見ている。
「貴様は?」
「命の恩人かな。」
「本当か?」
「王よ、その者が申していることは事実であります。」
「そうか、無礼な態度であった。許せ。」
「いいよ。王ならそれぐらい威厳なくっちゃね。じゃあまあこれまでのことを全員で全ておさらいしよう。」
「ふむ、まずはわしの身に何があったのじゃ?」
長い話になるかもな、明文はヘッドホンを取り出しいつでもかけれるようにして、話をした。
「王よ、貴方は今からおよそ2週間程前に食事中に倒れました。毒と呪いが体を蝕んでいたようです。」
「食事中にか?しかし呪いとなると、毒を食したようではないな。」
「ええ、おそらく前もって仕込まれたものかと。それから、王が床に伏せられた後にアン様が勇者召喚を致しました。」
「なんだと!?ばかな、あれはしてはならぬよう言いきかせてあったはずじゃ!」
「ええ、しかし確かにアン様が召喚を致しました。大量の魔石を使って、32名の勇者様がこの世界にいらしました。」
「いらしましたのではない。誘拐したのだぞ。今、勇者達はどこにいる。」
「その通りです。今は・・・・そちらにいる者、明文殿が勇者様達を元の世界へ返したようです。」
「!?」
「驚かれるのも無理はありませんがこれは事実です。私達はこの目で確かに見ました。一人ひとり、目の前から消えていく光景を。」
「ばかな、送還魔法などもう過去の遺物で再現不可と聞いていたが。」
ここで飽きてしまいヘッドホンで音楽を聴いていた。今はノリノリというよりリラックスしていた。近衛兵達の状況説明によって王は次第に身の回りの出来事を把握していく。
「そうか、わしが倒れ、勇者たちがアンによって召喚されたが、明文が送還し、わしを治したということだな。・・・ところでこやつは何をしているのだ?」
「それは・・・・申し訳ありません、私にはわかりません。明文殿、今何をなさっているので?」
「ー♪。ん、ああ、話し合いが終わったのか、・・・・ええっとね音楽を聴いていたんだ。」
「なに、その耳当てからは音楽を聴けるのか!?」
「そうだよ。これはね5千年前の技術だけどね、素晴らしいよ。」
「ちょっと待て、・・・・・お主は今、どれほど生きておる?」
「1万年と25だよ」
「本当か?」
周りの近衛兵達に視線を送るが、それは確かめようのないことだ。だからこそ近衛兵達も反応に困る。どう対応すれば自分たちが牢にぶち込まれずに済むのか。
「それは私達も存じ上げていませんでした。しかしながら、我々にはない技術、知識が豊富にあるのを考慮すると、その可能性があります。」
「・・・・そうだな。尋常の者ではここに乗り込んで勇者たちを送還するなどできるはずもない。・・・明文とやら。」
「何だい?」
「勇者たちを送還したのは誠に大義であった。褒美を授けたいが何を求める?」
「それは歴史だね。この国が出来る以前の話を聞きたいんだけどいいよね?」
「む、それは・・・・・そうだな、うむ、ここではなんだから少し事が落ち着いてから離す場を設けたいのだが構わぬか?」
「ああそれでいいよ。あ、そうだな、おーいクヨちゃんきてくれ。」
明文がそういうと、明文の掌の上にまた新しい埴輪が登場した。ピンク色の外見と掌サイズのかわいらしい埴輪だ。
「この子は94号、通称クヨ。世界の垣根を超えて念話が出来る凄腕ちゃんだ。もし落ち着いて話が出来るようになったらこの子に話しかけてくれ、そしたら俺と繋がるから。」
「む、そ、そうか、わかった。」
「じゃあクヨちゃん頼むよ。」
クヨは明文から離れて王の寝床に乗り、王へ向かって走って手に乗っかった。そこから腕から肩まで頑張って木登りをする少年のように肩に乗った。その様子を見ていた王は少し笑い声をあげ、侍女は警戒の色をにじませた。
「王よ、得体のしれぬものを近づけてはなりません。」
「なにをゆうか、幼子のようではないか。それにこの男がそれほど危険な人物とは見えん。」
「しかし・・・・」
「わしがこの男を信用したのだ。だというのに不満か?」
「・・・出過ぎた発言でした。」
「よいよい、お主には日ごろから世話になっておる。それくらい警戒してもらったほうが頼もしいものじゃ。」
王は割と気さくだがすこし警戒心が抜けているようだなーまあここいらで帰るか。
「じゃあ、ここいらで俺は去るよ、あ!あとこの近衛兵達の罪は軽くしてもらえないかな、確かに危険人物を招き入れたけどその結果がこれだからね。」
「そもそもそのつもりだ。今回のことで命を得たのであったからな。」
やった、俺たちは生き残った!内心、手を挙げて今すぐにでも喜びの抱擁したいのを我慢し、頭を下げる。
「お!ありがと!そんじゃまたね。帰るよイシくん。」
そう言うと明文はどこからとも現れたぺらぺらのイシと黒い靄のようなゆがみの中に消えていった。あっという間の出来事で周りも固まりきっている。そんな中、王だけは笑み浮かべていた。
「かっかっかっかっか!愉快愉快よのう。あれは確かに只者ではないな。」
「ええ、あなた、少しお話したかったのですけれど。」
「まあそういうな。また後日にある会談の場を設けた時、一緒に話を聞こうではないか。」
「あら、いいの?」
「ああ」
わいわいする王と王妃。まだ固まり切っている侍女。どうすればいいのかわからずおろおろするがその表情はどこか軽い近衛兵達だった
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リアル繁忙期ですね。死にそうです。先週軽くなると聞いていたのですが、ふたを開けてみればびっくり、アルバイトなのに帰れないってどういうこっちゃ。やめましょう今すぐに。




