コーラ その4
だいぶ感覚が開きましたが続きです。
「さて、あと1時間ほどかい?そこまででやれるだけやろうじゃないか?」
残り13体。これらを残り時間で倒せるだろうか?
コーラの分身は、リクが悩んでいる暇など与えてくれない。
立て続けに、分身が五体襲い掛かる。内訳としては、2体が近距離、三体が遠距離のようだ。
攻撃方法はまるでバラバラ、とても防げるものではない。先ほどのような生ぬるい攻撃ではない。
「ぐっ……」
思わず苦しみの声が漏れるが、しかし、相手は待ってくれない。隙を見せればしっかり攻撃を加えてくる。威力もある。
一度、下がって体制を立て直そうと考えるが、それを読まれていたのか、その逃げた先に魔法を叩き込まれてダメージをおう。
分身を操りながら、ここまでの操作をするのは基本的にはできないのだが、そこはコーラ。熟練の技でこれをやってのけているのだ。
そしてその瞬間リクは悟った。
(今の俺ではこの分身五体の攻撃をいなすことは技量、経験共に不足している。ダメージは覚悟しなくてはならない。魔法で肌が焦がされるかもしれないし、打撃で肺にある酸素を吐き出させられるかもしれない。だが、問題ない。この程度、ここまでに出会った敵の攻撃に比べれば大したことはない。故に突っ走る!)
走り出した瞬間攻撃を仕掛けられるが、最低限の回避しかしなかった。
しかし、そのおかげで目の前の分身の拳については、ほぼフルパワーで弾きながらさらに攻撃をし、消滅させることができた。
だが、同時には配分がそちらに回ってしまったせいで三体の分身の魔法をモロに受ける。しかし、それは覚悟の上だ。
リクは無意識ながら自己再生魔法に特化している。
死ぬ前に体は癒える
だから、大怪我になるであろう攻撃を受けながらも、さらに一体倒す。
この戦いの中で魔力配分というのがなんとなしにわかってきた。
防御と攻撃に回す魔力をどの程度にするか。という技量と経験。
エレノアならおそらくバランスの良い戦いをするのであろう。クレアならおそらく防御に回す。自分の戦い方によってその配分は異なる。コーラは、この戦いの中で自分自身にある戦いをみつけさせようとしているのであると理解した。
そして、リクが選んだ答えは、『攻撃集中型』。防御をほぼ考えない戦い方だ。自分の自己再生魔法により自分はそう簡単には死なないという自信からくる戦闘スタイル。
それだけではない。
死なないならば、手足が千切れても問題ない。恐ろしい痛みにも耐えれるという、言うなれば異常ともとらわれかねない戦い方だ。
(あやつにとってはいきなりの出来事に巻き込まれたという状況。しかもまだ大して日も経っていないと聞く。にもかかわらず、なんら躊躇うことなくあやつは自分が傷つく選択肢をとった。これだけ聞けば自己犠牲精神溢れ、みんなのためならば自分は傷ついても構わないという救世主らしいと言えば救世主らしい精神性の持ち主とも一見思える。だが、それは違う。決してそんな精神性をあやつは持ち合わせていない。ただ。この場においてそれが最適だから、そして自分は死なないから。それを選択した。これが正解だ。あやつの精神性は光より闇にちかい。やると決めたならば必ずやるといった。漆黒しかし、誇りは決して捨てない。確固たる意志を感じる。……これは賞賛すべきなのだろうか?少なくとも皆が想像している人物像とかけ離れているのは間違いない。この先力をつければ、間違いなく頼りになる存在だ。だが、それが敵に回れば。おそらく大変なことにもなる。難しいね。育てて問題ないのだろうか?それが少し気掛かりだね)
もう一つもそろそろ更新しないといけませんね。




