アンドリュー
「いつ攻めるきだいハリー?今からでもいいんじゃないか?奴らは大したことない。今襲っても勝てる」
「いや。そうでもない。そういうわけにもいかんのだ。そう物事がうまく進むものではない」
アンドリューは少しいらつきながらハリーに問いかけるが、ハリーはそれを即座に否定する。すでにこのやりとりは数度目だ。
それも相待ってより一層アンドリューの機嫌が悪くなる。それを見てハリーは少しばかりため息をつく。
「あわてるな。奴らは動き出す。そう卵を持ち運ぶために」
「持ち運ぶためにだと?どうしてそれがわかる。どうしてそうだと言い切れる?破壊されるかもしれないんだぞ!」
「破壊。それは無理さ。壊したくともそれをさせない。アルボス。この街にとってあれは必要なのさ。それを破壊したくない。この国にとってもな。ならばこそ奴らは壊さない。だが、壊さなくともここに置いておくわけにもいかない。ならばどうする?どこかに隠すしかない。我々はそれを狙う」
「面倒だね。人間というのは。さっさと壊して仕舞えば良いものを。壊さないでおくとは……。本当に面倒だ。人間をやめてよかったよ。デスアモルでよかったよ。そんな面倒なことに巻き込まれることもないんだからね」
「だが、それゆえ侮れんわけでもあるがな……」
「それで?具体的にどう動く?どうやつらを仕留める?」
アンドリューはワクワクしながらハリーに訪ねる。
「何大した作戦ではない。我々は現在俺と君を合わせて30の軍勢。数は少ないように思えるが、じつはそうではない」
「ほう?」
「奴らは数を回せない。あれほどの被害。普及に人手が必要。それだけではない。市民を震えている。また襲われるのではないか?とな。そんな時にこの街を守る人が大勢出て行くわけにはいかない。それは許されない。市民が許さない。だからこそ人数でもこちらが勝る。おそらく戦うのは。アンドリュー。君が戦ったあの二人。それともう二名。その程度だろう」
「ひっ!それて。最高じゃないか!いいねぇ。私とハリーあんただけでも事を成せそうな数だ。だが、それだと少し戦いがつまらなくならないか?」
アンドリューはそれに対する懸念を示す。デスアモルとしての懸念。戦いたいという欲求を解消できるかという懸念であった。
「そうでもない。戦はいつだってうまくいかないものさ。敵だってやる。そう簡単にやられはせん。ルーキー。やつをみたろ?奴は絶命するのが普通の傷を受けた後もまだ反撃可能であった。おそらく何度も死ぬ目に合わせてようやっと倒せるか否か。骨が折れる」
「ハリー。あんたも楽しそうだ。そりゃそうか。デスアモルにとってこれほど美味しいのは久しぶりだ。そりゃあ楽しみか」
アンドリューはそう言って、肉を取り出す。彼女らは街を見張るために野宿をしていたのだ。
アンドリューは取り出した肉を豪快に焚き火で炙って行く。
「さぁ!ハリー!戦前の腹ごしらえだ。さぁ食べようぜほらよ」
「……そう言って黒焦げの肉を渡す奴がいるのか。苦くて不味そうだ」
「何を言っている肉は火をよ〜く通さないとダメなんだぜ?」
「そうか。ならばお前が食え」
ハリーはそう言ってアンドリューの口に黒焦げの肉をねじ込む。
「ふがふが。おえ!まっず!ニッッッガ!なんてものを食わせる。鬼かあんたは!こんなに苦い肉を食わせるなんてどうかしている」
「貴様は自分を棚に上げることが非常に得意であることは理解した」
ハリーはそう言いながら実は、自分用に焼いていた肉をうまそうに頬張る。もちろんアンドリューのように丸焦げにする間抜けなことはない。
「あっ!アンドリュー。てめぇ!何自分だけうまそうな肉を食っている!」
「知らん」
「ちくしょう!私だって美味しい肉を食いたいんだ!」
「自分で作れ。そしたらいくらでも食える。そこに肉はまだまだあるんだから」
「作れないから言ってんだろ!」
アンドリューの心の叫び声が響き渡る。




