第5期 第8話 世界への招待状
海外イベントの打診を受けてから一週間。
ユウキの会社では、国際オンライン会議が開かれていた。
大型モニターには、海外フェスティバルの運営チームが映し出される。
「本日はお時間をいただきありがとうございます。」
通訳を交えながら、打ち合わせが始まった。
「私たちは、日本で行われている若手アーティスト支援プロジェクトに深く感銘を受けました。」
担当者が笑顔で話す。
「ぜひ、次回のフェスティバルで、その取り組みをご紹介いただければと思います。」
ユウキは静かに頷いた。
「ありがとうございます。」
「私たちも、音楽を通じて新しい出会いが生まれることを願っています。」
◇
会議を終えると、スタッフたちから自然と拍手が起こった。
「社長、おめでとうございます!」
「まだ正式決定ではないよ。」
ユウキは笑いながら答える。
「でも、大きな一歩になる。」
机の上には、海外開催の企画資料が並んでいた。
日本で積み重ねてきた経験が、新しい舞台へ届こうとしている。
◇
その日の夕方。
Luminous Fiveはスタジオで新曲の打ち合わせをしていた。
「もし海外で演奏するなら。」
アヤネがノートを開く。
「初めて聴く人にも伝わる曲がいいよね。」
「メロディーを大切にしたい。」
マアヤがギターを鳴らす。
アグリは鍵盤を弾きながら頷いた。
「言葉が違っても、音楽は伝わるから。」
ミユキは楽しそうにリズムを刻む。
「会場のみんなで手拍子できる曲もいいな。」
イノリはメモを書きながら微笑んだ。
「私たちらしい一曲にしよう。」
◇
数日後。
ユウキはスタジオを訪れ、五人へ正式な報告を行った。
「みんなに伝えたいことがある。」
五人がテーブルを囲む。
「海外フェスティバルへの参加が正式に決まった。」
一瞬、部屋が静まり返る。
「本当に?」
ミユキが目を丸くする。
「おめでとうございます!」
アヤネが思わず立ち上がる。
マアヤも笑顔で拳を握った。
「夢みたい。」
アグリは嬉しそうに資料を見つめる。
イノリはゆっくり息を吸い、静かに言った。
「ライブハウスから始まった私たちが、海外のステージへ……。」
その言葉には、これまで歩んできた時間への想いが込められていた。
◇
その夜。
六人は近くのレストランでささやかなお祝いを開いた。
「乾杯!」
グラスが軽く触れ合う。
「海外でも、私たちらしく演奏したいね。」
アヤネが笑う。
「うん。」
マアヤが続ける。
「技術だけじゃなくて、楽しんでいる気持ちも届けたい。」
イノリは静かにユウキを見る。
「ここまで連れてきてくださって、本当にありがとうございます。」
ユウキは首を横に振った。
「僕一人じゃここまで来られなかった。」
「みんなが努力を積み重ねてきたからこそだよ。」
五人は照れくさそうに笑った。
◇
帰り道。
夜風が心地よく吹いていた。
イノリは空を見上げる。
「世界って広いですね。」
「うん。」
ユウキも星空を見上げる。
「でも、夢はどこへ行っても同じだ。」
「音楽を届けたいという気持ち。」
「挑戦する人を応援したいという気持ち。」
イノリは穏やかに頷いた。
「その気持ちを持って、次のステージへ行きます。」
夜空に輝く星は、まるで新しい未来への道しるべのようだった。
Luminous Fiveとユウキは、日本を飛び出し、新たな景色へ向かって歩き始める。
物語は、いよいよ最後の大きな舞台へと進んでいくのだった。




