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第5期 第7話 それぞれの未来

挿絵(By みてみん)


記念ライブから二週間。


熱気が残る中、Luminous Fiveの五人は久しぶりに都内のスタジオへ集まっていた。


大きなイベントが終わり、少しだけ静かな時間が流れている。


「なんだか久しぶりだね。」


ミユキがドラムセットへ座る。


「毎日リハーサルだったから。」


マアヤが笑う。


「少し休めたおかげで、気分もリフレッシュできた。」


アグリはキーボードの電源を入れる。


「でも、もう演奏したくなってる。」


イノリはベースを肩へ掛け、小さく微笑んだ。


「私も。」


アヤネがマイクを持つ。


「じゃあ、今日もいつもどおり始めよう。」



演奏が始まる。


記念ライブを終えたことで、どこか肩の力が抜けていた。


自然体の音。


五人がお互いを信頼していることが伝わる演奏だった。


一曲が終わると、全員が笑顔になる。


「やっぱり、この時間が好き。」


ミユキが嬉しそうに言う。


「ライブも楽しいけど、みんなで音を合わせる時間も大好き。」


イノリは静かに頷いた。


「ここが私たちの原点だね。」



その頃。


ユウキの会社には一本の電話が入っていた。


「海外音楽フェス実行委員会です。」


スタッフが驚いた表情で会議室へ入ってくる。


「社長。」


「海外?」


ユウキは受話器を受け取る。


電話の内容は、アジア圏で開催される音楽イベントへの協力依頼だった。


「日本で行っている若手支援プロジェクトに興味があります。」


担当者が話す。


「ぜひ一度、お話をさせていただけませんか。」


電話を終えたユウキは、静かに窓の外を見つめた。


「世界か……。」


新しい可能性が、また目の前に現れようとしていた。



夕方。


ユウキはスタジオを訪れた。


「みんな、お疲れさま。」


「ユウキさん!」


五人が笑顔で迎える。


「ちょうど休憩してたところです。」


ユウキはソファへ座る。


「実は、みんなに話がある。」


五人の表情が少し引き締まる。


「海外の音楽イベントから相談をいただいた。」


「海外?」


アヤネが目を丸くする。


「まだ決まった話じゃない。」


ユウキは笑う。


「でも、日本でやってきたことを海外でも紹介できないか、という相談なんだ。」


「すごい……。」


マアヤが小さくつぶやく。


「そんな日が来るなんて。」


イノリは静かにユウキを見つめた。


「夢って、本当に広がっていくんですね。」


「そうだね。」


ユウキも笑顔で頷いた。


「一つの挑戦が、また次の挑戦につながる。」



帰り道。


夕焼けに染まる川沿いを、ユウキとイノリは歩いていた。


「もし海外でもイベントができたら。」


イノリが静かに話す。


「また新しい出会いがありますね。」


「きっとある。」


ユウキは川面を見つめる。


「でも、場所が変わっても大切なことは同じ。」


「挑戦する人を応援すること。」


「はい。」


イノリは穏やかに微笑んだ。


「その気持ちは、ずっと変わりません。」


春の風がゆっくりと吹き抜ける。


ライブハウスから始まった小さな物語。


その物語は、日本中へ広がり、そして今、世界へ向かおうとしていた。


新しい未来は、もうすぐそこまで来ている。


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