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第5期 第5話 五年分の拍手

挿絵(By みてみん)


ステージに一歩踏み出した瞬間。


まばゆい照明がLuminous Fiveの五人を照らした。


客席いっぱいに広がる歓声。


色とりどりのペンライトが、まるで星空のように揺れている。


「すごい……。」


ミユキが小さくつぶやく。


イノリは客席を見渡し、静かに息を吸った。


この景色を目にするために、五人は歩き続けてきた。



「こんばんは!」


アヤネの第一声が会場いっぱいに響く。


歓声はさらに大きくなった。


一曲目は、ライブハウス時代から歌い続けてきた代表曲。


イントロが流れた瞬間、昔から応援してきたファンから歓声が上がる。


マアヤのギター。


イノリのベース。


アグリのキーボード。


ミユキのドラム。


五人の音が重なり、一つの世界を作り上げていく。


客席では自然と手拍子が始まっていた。



二曲目。


全国ツアーで育てた楽曲。


スクリーンには当時の映像が映し出される。


地方のライブハウス。


移動中の景色。


笑顔で手を振る観客。


演奏しながら五人の胸にも、あの頃の思い出がよみがえっていた。


「楽しかったね。」


アグリが小さく笑う。


イノリも演奏を続けながら頷いた。



三曲目は、大型音楽フェスで初披露したオリジナル曲。


客席から一斉に歓声が上がる。


サビでは観客も一緒に歌い始めた。


何千人もの歌声がホールに響く。


アヤネは思わず笑顔になる。


「ありがとうございます!」


その言葉に、大きな拍手が返ってきた。



MC。


アヤネがマイクを握る。


「五年前、小さなライブハウスから始まった私たちが、今日この景色を見ることができています。」


会場は静まり返る。


「応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます。」


深く頭を下げる。


続いてイノリが前へ出た。


「今日、この会場には私たちだけではありません。」


スクリーンには、これまでイベントへ出演したアーティストたちの写真が映し出される。


「たくさんの仲間と、たくさんのスタッフ、そして音楽を愛する皆さんがいて、この場所があります。」


静かな拍手が広がる。


「この景色を、一生忘れません。」



客席後方。


ユウキは静かにステージを見つめていた。


初めてライブハウスで五人を見た日。


全国ツアー。


大型フェス。


新人アーティストたちとの出会い。


その一つひとつが、今日という日に続いている。


「本当に、大きくなったな。」


自然と笑みがこぼれた。



ライブ終盤。


最後の曲が始まる。


五年間の集大成として作られた新曲。


歌詞には、「出会い」「挑戦」「未来」という言葉が何度も織り込まれていた。


演奏が終わると、一瞬の静寂。


そして、会場を揺らすような拍手が響き渡る。


その拍手は、なかなか鳴りやまなかった。


五人は何度も頭を下げる。


「ありがとうございました!」


笑顔で手を振る。


その表情には、五年前にはなかった自信と、音楽を続けてきた誇りが宿っていた。



舞台袖へ戻ると、出演者やスタッフが拍手で迎えてくれた。


「最高でした!」


「感動しました!」


さまざまな声が飛び交う。


イノリは照れくさそうに笑う。


「ありがとうございます。」


ユウキも静かに近づいた。


「みんな、お疲れさま。」


五人は振り返る。


「今日の拍手は、五年間頑張ってきたみんなへの拍手だった。」


その言葉に、アヤネは小さく頷く。


「まだ終わりじゃありません。」


「はい。」


イノリも力強く答えた。


「ここから、また新しい未来へ進んでいきます。」


ステージには、まだアンコールを求める拍手が響いている。


その音は、これまでの五年間を讃える拍手であり、これから始まる未来へのエールでもあった。


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