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第5期 第1話 新しい扉

挿絵(By みてみん)


春。


柔らかな日差しが街を包み、新しい季節が始まっていた。


ユウキは会社の窓から街を眺めながら、一冊の企画書を閉じた。


「社長、いよいよですね。」


スタッフが会議室へ入ってくる。


「はい。」


ユウキは穏やかに微笑んだ。


机の上には、一枚の資料が置かれている。


**NEXT RISE PROJECT 5th ANNIVERSARY**


イベント開始から五年。


その節目を迎える記念プロジェクトだった。


「今回は今までで一番大きな挑戦になります。」


スタッフがスクリーンを映し出す。


全国各地で活躍するアーティストを集めた記念ライブ。


さらに、これまで「NEXT RISE FESTIVAL EXTRA」から羽ばたいたバンドも出演する予定だった。


「五年間の集大成にしよう。」


ユウキの言葉に、スタッフ全員が力強く頷いた。



その日の午後。


Luminous Fiveの五人が事務所を訪れる。


「こんにちは!」


以前よりも落ち着いた雰囲気になった五人。


それでも笑顔は、初めて会った頃と変わらなかった。


「みんな、久しぶり。」


ユウキが迎える。


「今日は記念プロジェクトの打ち合わせなんですよね?」


アヤネが椅子に座る。


「そう。」


ユウキは企画書を開いた。


「今年でイベントは五周年になる。」


「だから、今まで出演してくれた皆さんにも集まってもらいたい。」


「すごい……。」


ミユキが目を輝かせる。


「今まで一緒だった人たちにまた会えるんだ。」


アグリも嬉しそうに頷く。


「まるで同窓会みたいですね。」



企画書を見ながら、イノリが静かに口を開く。


「私たちも出演するんですよね?」


「もちろん。」


ユウキは笑顔で答えた。


「今ではLuminous Fiveも、このイベントを代表する存在だから。」


その言葉に五人は少し照れたように笑う。


「責任重大ですね。」


マアヤが苦笑する。


「でも。」


アヤネが拳を握る。


「今までで一番いいライブにしたい。」


「賛成!」


四人が力強く頷いた。



打ち合わせを終えたあと。


ユウキとイノリは、近くの公園を歩いていた。


桜が満開を迎え、風が吹くたびに花びらが舞い上がる。


「もう五年なんですね。」


イノリが空を見上げる。


「本当にあっという間だった。」


ユウキも桜を見つめる。


「ライブハウスで初めて演奏していた頃が、昨日のことみたいだ。」


「でも、あの頃の私たちには想像できませんでした。」


イノリは穏やかに微笑む。


「こんなにたくさんの人と出会えるなんて。」


「夢って不思議だね。」


ユウキが静かに言う。


「追いかけているうちに、自分一人の夢じゃなくなっていく。」


イノリはゆっくり頷いた。


「私たちも、たくさんの人と一緒にここまで来ました。」


しばらく二人は満開の桜並木を歩く。


花びらが肩に舞い落ちる。


「ユウキさん。」


「ん?」


「第5期は、どんな景色が待っていると思いますか?」


ユウキは少し考え、穏やかに笑った。


「きっと、今までで一番たくさんの笑顔が見られる景色だよ。」


イノリも笑顔で頷く。


「その景色を、みんなで見に行きましょう。」


夕暮れの桜並木を歩く二人の背中を、春風がそっと押していた。


五年間で積み重ねた想い。


出会い。


挑戦。


そして夢。


そのすべてを胸に、ユウキとLuminous Fiveは、新たな未来へ向かって再び歩き始めるのだった。


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