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第4期 第12話 積み重ねた日々

挿絵(By みてみん)


夏の終わり。


「NEXT RISE FESTIVAL EXTRA」は二年目最後の開催を目前に控えていた。


全国を巡ってきたイベントも、いよいよ一年の締めくくりを迎えようとしている。


ユウキは会社の会議室で、一年間の資料を見返していた。


開催都市。


出演アーティスト。


来場者数。


そして、出演後に活動の幅を広げたアーティストたちの報告。


一枚一枚の資料には、多くの挑戦の記録が刻まれていた。


「社長。」


スタッフが声をかける。


「最終開催の準備、すべて整いました。」


ユウキはゆっくりと立ち上がる。


「ありがとう。」


「今年最後も、最高の一日にしよう。」



その頃。


Luminous Fiveの五人も最後のリハーサルを行っていた。


「今日で今年最後のEXTRAライブだね。」


ミユキがスティックを握りながら笑う。


「少し寂しい。」


アグリも穏やかに微笑む。


「でも、また来年がある。」


マアヤはギターを鳴らした。


「去年より成長した姿を見せたい。」


イノリは四人を見渡す。


「私たちだけじゃなく、出演する皆さんも。」


アヤネは大きく頷いた。


「みんなで最高の一日にしよう。」



最終開催当日。


ライブハウスには、多くの出演者が集まっていた。


その中には、初年度に出演したバンドや、今年初めて出演するグループもいる。


「久しぶりです!」


「また呼んでもらえて嬉しいです!」


再会を喜ぶ声が会場中に響いていた。


ユウキは一人ひとりと言葉を交わしていく。


「元気そうだね。」


「おかげさまで、ライブ活動を続けています!」


そんな返事を聞くたびに、自然と笑みがこぼれた。



イベントが始まる。


新人アーティスト。


昨年出演したバンド。


そしてゲストのLuminous Five。


それぞれが、今できる最高の演奏を届けていく。


客席は温かな拍手に包まれた。


演奏を終えた高校生バンドのメンバーが涙ぐみながら話す。


「去年、このイベントを見に来て、『来年は自分たちも出たい』と思っていました。」


「その夢が今日叶いました。」


客席から大きな拍手が送られる。


イノリも舞台袖で静かに拍手を送った。



Luminous Fiveのライブ。


「こんばんは!」


アヤネの明るい声が響く。


ライブハウス全体が笑顔に包まれる。


代表曲。


オリジナル曲。


そして最後は、イベントテーマソング。


客席も出演者も一緒になって歌う。


音楽が会場を一つにつないでいた。



ライブ終了後。


出演者全員がステージへ集まる。


ユウキもマイクを受け取った。


「ありがとうございます。」


静かな声で話し始める。


「このイベントは、たくさんの方に支えられてここまで続けることができました。」


客席が静かになる。


「でも、一番伝えたいのは、『挑戦してくれてありがとう』ということです。」


「今日ここへ立った皆さんの一歩は、きっと誰かの希望になります。」


大きな拍手が会場いっぱいに広がった。



終演後。


ライブハウスの外。


夜風が心地よく吹いていた。


イノリは会場を振り返る。


「今年も終わりましたね。」


「そうだね。」


ユウキは静かに頷く。


「でも、この場所は終わらない。」


「はい。」


イノリは微笑む。


「また新しい誰かが夢を持って、このステージへ来る。」


二人は並んで歩き始める。


ライブハウスの灯りが少しずつ遠ざかっていく。


積み重ねた日々は、決して消えない。


その一歩一歩が、新しい未来への道となり、次の夢を追いかける人たちへ受け継がれていく。


そして、ユウキとLuminous Fiveの物語も、いよいよ新たな節目を迎えようとしていた。


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