表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
48/65

第4期 第9話 新しい春、新しい仲間

挿絵(By みてみん)


年が明け、春。


「NEXT RISE FESTIVAL EXTRA」は二年目の開催へ向けて動き始めていた。


ユウキの会社では、新シーズンの企画会議が行われている。


「今年は応募数が昨年の一・五倍です。」


スタッフが資料をスクリーンへ映し出す。


「地方開催を見て応募してくださった方が多いようです。」


ユウキは静かに資料へ目を通した。


「少しずつ、このイベントが知られるようになったんだね。」


「はい。」


「今年も、一人でも多くの人にステージへ立つ機会を届けよう。」


会議室には力強い返事が響いた。



その日の午後。


Luminous Fiveの五人も新しいライブに向けたリハーサルを始めていた。


「今年最初のライブだね。」


アヤネがマイクを握る。


「いいスタートにしたい!」


ミユキがスティックを回しながら笑う。


「冬休みで少し鈍ってない?」


「それなら練習あるのみ。」


マアヤがギターを構える。


アグリが静かに鍵盤へ手を置いた。


「去年より、もっといい音を届けよう。」


イノリは四人を見渡し、小さく頷く。


「始めよう。」



数日後。


今年最初の「NEXT RISE FESTIVAL EXTRA」が開催された。


ライブハウスには、新しい出演者たちが集まっている。


その中には、高校を卒業したばかりの三人組バンドの姿もあった。


「すごく緊張します。」


ボーカルの青年が苦笑する。


アヤネは優しく笑った。


「私たちも毎回緊張するよ。」


「えっ?」


「緊張しなくなる日は、たぶん来ないと思う。」


その言葉に、その場の空気が和らいだ。



リハーサル中。


イノリはベースの調整に苦戦している少女へ声をかけた。


「困ってる?」


「少しだけ……。」


少女は申し訳なさそうに笑う。


「音作りがうまくいかなくて。」


イノリはアンプのつまみを確認しながら言う。


「少しずつ変えてみよう。」


二人で何度か音を出す。


「どう?」


少女はベースを弾き、嬉しそうに目を輝かせた。


「さっきより弾きやすいです!」


「良かった。」


イノリも自然と笑顔になった。



イベントが始まる。


新人アーティストたちは、それぞれの音楽を精いっぱい届ける。


客席では手拍子が起こり、演奏が終わるたびに大きな拍手が響いた。


舞台袖から見守るユウキは、小さく微笑む。


「今年も、いいスタートになりそうだ。」



Luminous Fiveのステージ。


「こんばんは!」


アヤネの声とともに会場が盛り上がる。


オリジナル曲。


代表曲。


そして、新しく完成した楽曲も初披露された。


演奏が終わると、客席から温かな歓声が送られる。


MCでイノリがマイクを握った。


「新しい一年が始まりました。」


静かに客席を見渡す。


「今年も、この場所からたくさんの夢が生まれることを願っています。」


会場は大きな拍手に包まれた。



終演後。


出演者全員で記念写真を撮影する。


今年最初の集合写真。


そこには、期待に満ちた笑顔が並んでいた。


帰り道。


ユウキとイノリはライブハウスを振り返る。


「また新しい仲間が増えましたね。」


イノリが穏やかに言う。


「そうだね。」


ユウキも笑顔で頷く。


「夢を追いかける人がいる限り、この場所は続いていく。」


春の夜風が静かに吹き抜ける。


新しい季節。


新しい出会い。


そして、新しい物語。


ユウキとLuminous Fiveは、今年もまた、誰かの夢の始まりを見届けながら、自分たちの未来へ向かって歩き続けるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ