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第4期 第5話 夢を語る夜

挿絵(By みてみん)


「NEXT RISE FESTIVAL EXTRA」が始まって三か月。


全国各地のライブハウスを巡る日々は続いていた。


この日の開催地は福岡。


会場には開場前から多くの観客が集まり、新人アーティストたちも緊張した面持ちで準備を進めていた。


「今日は五組出演なんですね。」


アヤネがタイムテーブルを見ながら言う。


「今までで一番多いかも。」


ミユキが目を輝かせる。


「いろんな音楽が聴けるの、楽しみ。」


イノリも静かに頷いた。


「それぞれの個性を感じられそうだね。」



リハーサルが終わると、ユウキは出演者全員を集めて簡単なミーティングを開いた。


「今日はありがとうございます。」


静かな声で話し始める。


「上手く演奏することも大切ですが、それ以上に、自分たちらしい音楽を届けてください。」


出演者たちは真剣な表情で耳を傾けていた。


「今日ここでの経験が、皆さんの次の一歩につながることを願っています。」


自然と拍手が起こる。


張り詰めていた空気が、少しだけ柔らかくなった。



イベントは予定どおり進み、新人アーティストたちが次々とステージへ立っていく。


演奏が終わるたびに、客席から温かな拍手が送られた。


舞台袖で見守るLuminous Fiveの五人も、一組ごとに拍手を送る。


「みんな一生懸命だね。」


アグリが穏やかに微笑む。


「技術だけじゃなくて、気持ちが伝わってくる。」


マアヤも頷いた。


「私たちも最初はこうだったな。」



イベント終了後。


出演者同士の交流会が開かれた。


円卓を囲み、それぞれが活動について語り合う。


「将来は全国ツアーをしたいです。」


高校生バンドのボーカルが言う。


「私はオリジナルアルバムを作るのが夢です。」


シンガーソングライターの女性が続ける。


やがて話題はLuminous Fiveへ向けられた。


「皆さんの今の目標は何ですか?」


質問を受け、アヤネは少し考えてから答えた。


「もっと多くの人に私たちの音楽を届けることです。」


マアヤが続ける。


「曲作りももっと挑戦したい。」


アグリは静かに微笑む。


「長く愛されるバンドになれたら嬉しいです。」


ミユキは笑顔で言った。


「十年後も五人で笑ってステージに立っていたい!」


最後にイノリが口を開く。


「私たちも、たくさんの人に支えられてここまで来ました。」


会場が静かになる。


「だから今度は、誰かが夢を諦めそうになったとき、『続けてみよう』と思えるような存在になりたいです。」


その言葉に、大きな拍手が送られた。



交流会が終わり、ホテルへ戻る途中。


ユウキとイノリは川沿いの遊歩道を歩いていた。


街の灯りが水面に映り、穏やかな風が吹いている。


「今日はいろいろ考えさせられました。」


イノリが静かに話し始める。


「夢って、叶えることだけじゃないんですね。」


「どういうこと?」


「夢を持ち続けることも、大切なんだと思いました。」


ユウキは穏やかに笑う。


「目標は変わっても、前へ進もうとする気持ちは変わらない。」


「はい。」


イノリはゆっくり頷いた。


「私も、これから先もずっと音楽を続けたいです。」


二人は足を止め、夜空を見上げる。


無数の星が静かに輝いていた。


夢を語る人がいる。


その夢を応援する人がいる。


そして、その想いはまた次の誰かへ受け継がれていく。


ユウキとLuminous Fiveは、その輪を少しずつ広げながら、新しい未来へ向かって歩み続けるのだった。


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