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第3期 第6話 四つ目の街

挿絵(By みてみん)


全国ツアー四か所目。


歴史ある城下町に到着したLuminous Fiveの五人は、会場へ向かう前に街並みを眺めていた。


「風情がある街だね。」


アヤネが石畳の道を見渡す。


「ライブが終わったら少し歩いてみたいな。」


ミユキが笑うと、マアヤも頷いた。


「写真も撮りたい。」


イノリはスケジュールを確認しながら微笑む。


「まずはライブを成功させてからね。」


「もちろん!」


四人が声をそろえた。



会場は、これまでのライブハウスより少し大きなホールだった。


スタッフとの打ち合わせもスムーズに進む。


「よろしくお願いします。」


イノリが音響スタッフへ挨拶すると、スタッフが笑顔で答えた。


「皆さんの評判は聞いています。今日は楽しみにしていました。」


その一言に、五人は顔を見合わせる。


「評判……。」


アグリが少し驚いたようにつぶやく。


ツアーを続ける中で、少しずつ名前が広がっていることを実感する瞬間だった。



夕方。


ユウキも仕事を終え、会場へ駆けつけた。


「間に合った。」


客席後方からステージを見つめる。


照明が落ち、歓声が上がる。


「皆さん、こんばんは!」


アヤネの声が会場いっぱいに響く。


一曲目から会場の熱気は最高潮だった。


以前よりも観客との距離感が近い。


MCでは地元の話題を交え、笑いが起こる。


「初めてこの街へ来ました!」


「皆さんの温かい拍手が、本当に嬉しいです!」


その言葉に、大きな拍手が返ってきた。



ライブ中盤。


新曲の演奏が始まる。


静かなイントロ。


アグリのキーボードが優しく響き、イノリのベースがゆっくりと重なる。


サビに入ると、客席では自然と手拍子が広がった。


演奏を終えた瞬間、会場は大きな歓声に包まれる。


イノリは客席を見渡し、小さく笑顔を見せた。


「ありがとう。」


その一言には、心からの感謝が込められていた。



終演後。


楽屋には安堵した空気が流れていた。


「今日も楽しかった!」


ミユキが大きく伸びをする。


「新曲、どんどんお客さんに浸透してきてるね。」


マアヤが嬉しそうに笑う。


アヤネはタオルで汗を拭きながら言った。


「ツアーを通して、演奏するたびに曲が成長してる気がする。」


「私もそう思う。」


イノリが静かに頷く。



帰り際。


ユウキは楽屋を訪れた。


「お疲れさま。」


「ユウキさん!」


五人が笑顔で迎える。


「今日のライブ、本当に良かった。」


ユウキは素直な感想を伝えた。


「みんなが楽しんで演奏しているのが客席まで伝わってきたよ。」


「ありがとうございます。」


イノリは少し照れたように笑う。


「ライブって、不思議ですね。」


「どうして?」


「同じ曲でも、その日のお客さんによって空気が変わるんです。」


ユウキは頷いた。


「だから毎回、新しいライブになる。」


「はい。」


イノリは嬉しそうに微笑んだ。



ホテルへ戻る道。


夜風が心地よく吹いていた。


「次はいよいよツアーファイナルですね。」


イノリが静かに言う。


「もう最後か。」


ユウキは少し名残惜しそうに空を見上げる。


「始まる前は長い旅だと思っていたのに。」


「本当にあっという間でした。」


イノリは小さく笑った。


「でも、最後だからこそ、一番いいライブにしたいです。」


「きっとできる。」


ユウキは力強く答えた。


「ここまで積み重ねてきたものを、そのままステージに届ければいい。」


イノリはその言葉に頷き、夜空に輝く星を見上げた。


全国ツアーは、いよいよ最後の街へ。


旅の終わりは、新しい夢の始まりでもあった。


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