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第2期 第12話 次の扉

挿絵(By みてみん)


ミュージックビデオ公開から二週間。


Luminous Fiveの公式チャンネルには、少しずつ再生回数が積み重なっていた。


「一万回、超えた!」


アヤネがスマートフォンを掲げる。


「本当だ!」


ミユキも画面をのぞき込み、満面の笑みを浮かべた。


「コメントも増えてるよ。」


アグリが静かに読み上げる。


「『ライブで聴いてみたい』『この曲を生で聴いて好きになった』……。」


マアヤは照れくさそうに笑った。


「自分たちで作った曲に、こんな感想をもらえるなんてね。」


イノリは一つひとつのコメントを丁寧に読みながら、小さく頷いた。


「ちゃんと届いてる。」


その一言に、メンバー全員の表情がほころんだ。



一方その頃。


ユウキの会社では、次回の「NEXT RISE FESTIVAL」に向けた企画会議が開かれていた。


「今年は地方からの問い合わせも増えています。」


スタッフが資料を映し出す。


「イベントをきっかけに活動の幅が広がったという出演者も多いです。」


ユウキは静かに資料を見つめた。


「音楽を続ける力になれているなら嬉しい。」


少し考えてから、スタッフへ視線を向ける。


「来年は、育成プログラムも考えてみよう。」


「育成プログラムですか?」


「ライブだけじゃなく、演奏や発信について学べる機会も作れたらと思って。」


スタッフたちは興味深そうにメモを取り始めた。



数日後。


Luminous Fiveは、ユウキの会社へ招かれていた。


「今日は相談があります。」


ユウキが会議室で切り出す。


「次回のイベントでは、出演だけじゃなく、トークセッションにも参加してもらえないかな。」


「私たちがですか?」


アヤネが驚く。


「活動を始めた頃のことや、オリジナル曲を作った経験を話してもらえたら、これから活動を始める人の参考になると思う。」


五人は顔を見合わせた。


「私たちで役に立てるなら。」


イノリが最初に頷く。


「ぜひ協力したいです。」


「ありがとうございます!」


ミユキも嬉しそうに笑う。


「なんだか先生みたいですね。」


その言葉に会議室は笑いに包まれた。



打ち合わせが終わると、ユウキとイノリは会社近くの公園を歩いていた。


紅葉が少しずつ色づき始めている。


「最近、思うんです。」


イノリが落ち葉を見つめながら話し始めた。


「前は、夢は自分たちだけのものだと思っていました。」


「今は違う?」


「はい。」


イノリは穏やかに微笑む。


「応援してくださる人や、一緒に活動する仲間がいて、その人たちと一緒に夢を育てている気がするんです。」


ユウキは静かに頷いた。


「夢は、一人で叶えるものじゃないのかもしれないね。」


「そう思います。」


二人は並んで歩き続ける。


冷たい風が吹いても、不思議と寒さは感じなかった。



帰宅したユウキは、自宅のデスクでイベントの企画書を開く。


その横には、Luminous Fiveのワンマンライブのチケット、イベントの写真、そして最新のMV資料が並んでいた。


「少しずつ前へ進んでいる。」


誰かの夢を支えること。


それが巡り巡って、自分自身の新しい夢にもなっていた。


窓の外には、澄んだ秋の夜空が広がっている。


次はいよいよ、第2期最後の物語。


それぞれが積み重ねてきた努力の先に、新たな未来への扉が静かに開こうとしていた。


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