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第2期 第8話 それぞれの次の一歩

挿絵(By みてみん)


「NEXT RISE FESTIVAL」の翌週。


イベントの余韻は、まだ街のあちこちに残っていた。


出演アーティストのSNSには写真や動画が投稿され、来場した観客からも多くの感想が寄せられている。


ユウキは会社の会議室で、イベント終了後の報告書に目を通していた。


「来場者数は目標を上回りました。」


スタッフが資料を差し出す。


「アンケートの満足度も高いです。」


ユウキは静かにうなずいた。


「みんなのおかげだね。」


「来年も開催を期待する声がかなりあります。」


「それなら、また新しい挑戦を考えよう。」


イベントは終わった。


だが、次の準備はもう始まっている。



その日の夕方。


Luminous Fiveの五人は、所属事務所で今後の活動について話し合っていた。


「フェスのあと、ライブの問い合わせが増えてる。」


アヤネがスケジュール表を見せる。


「地方からも声がかかってるよ。」


マアヤが驚いたように目を丸くした。


「本当に?」


「うん。」


アグリも嬉しそうに笑う。


「少しずつだけど、活動の幅が広がってるね。」


イノリはスケジュールを眺めながら言った。


「忙しくなるけど、一つひとつのライブを大切にしたい。」


「賛成!」


ミユキが元気よく手を挙げた。


「来てくれる人に、『また来たい』って思ってもらえるライブをしよう!」


五人は笑顔でうなずき合った。



数日後。


ユウキはLuminous Fiveのライブを見に訪れていた。


以前よりも会場は賑わい、初めて見る顔の観客も増えている。


ライブ終了後、楽屋で五人と合流した。


「今日もお疲れさま。」


「ありがとうございます!」


アヤネが笑顔で迎える。


「新曲、すごく盛り上がってましたね。」


ユウキが感想を伝えると、マアヤが少し照れながら笑った。


「実は、みんなで何度もアレンジをやり直した曲なんです。」


「その努力が伝わってきたよ。」


イノリも安心したように息をつく。


「そう言ってもらえて嬉しいです。」



帰り道。


駅までの道を、ユウキとイノリはゆっくり歩いていた。


夏の夜風が心地よく吹き抜ける。


「イベントが終わって、少し落ち着きましたね。」


イノリが空を見上げる。


「そうだね。でも、次の企画を考え始めると、また忙しくなりそうだ。」


「ふふ。」


イノリは笑う。


「ユウキさんらしいですね。」


少し歩いたところで、イノリが立ち止まる。


「実は、相談したいことがあるんです。」


「相談?」


「私たち、自分たちで楽曲制作にも挑戦してみたいと思っていて。」


ユウキは興味深そうに耳を傾ける。


「いい挑戦だね。」


「でも、経験が少ないので、不安もあります。」


「焦らなくていい。」


ユウキは穏やかに答えた。


「新しいことは、最初から完璧にはできない。でも、挑戦した経験は必ず力になる。」


イノリはその言葉を聞いて、小さく笑顔になった。


「ありがとうございます。」



別れ際。


イノリは改札へ向かう前に振り返った。


「次に会うときは、新しい曲のデモを聴いてもらえるように頑張ります。」


「楽しみにしてる。」


ユウキは笑顔で手を振った。


夢は、一つ叶えば終わりではない。


新しい夢が生まれ、その夢へ向かってまた歩き始める。


ユウキも、Luminous Fiveも、それぞれの未来へ向かって、少しずつ確かな一歩を積み重ねていくのだった。


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