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第2期 第7話 満員の景色

挿絵(By みてみん)


「NEXT RISE FESTIVAL」当日。


午前九時。


開場一時間前にもかかわらず、会場の入口には長い列ができていた。


「去年よりすごい人ですね……。」


スタッフが驚いたように外を見つめる。


ユウキもモニターに映る入場待機列を見て、小さく息を吐いた。


「ありがたいな。」


同時に、気持ちが引き締まる。


この日を楽しみにしてくれた人が、それだけいるということなのだから。



控室。


Luminous Fiveの五人は本番衣装に身を包み、最終確認をしていた。


「イヤモニ、大丈夫?」


「うん。」


「ギターのチューニングも問題なし。」


マアヤが弦を軽く鳴らす。


ミユキはドラムスティックを握り直し、アグリは深呼吸を繰り返していた。


アヤネが全員を見回す。


「今日も、私たちらしいライブをしよう。」


「うん!」


四人が力強くうなずく。


そのとき、控室のドアがノックされた。


「入るよ。」


ユウキだった。


「みんな、準備はどう?」


「ばっちりです!」


ミユキが笑顔で答える。


ユウキは五人をゆっくり見渡した。


「緊張している人もいると思う。でも、その緊張はここまで頑張ってきた証拠だ。」


静かな声で続ける。


「今日のステージを、一番楽しんできて。」


五人は笑顔で返事をした。


「はい!」



午後二時。


「続いては、Luminous Five!」


スポットライトがステージを照らす。


大きな歓声が響き渡った。


アヤネがマイクを握る。


「皆さん、こんにちは!」


観客席から拍手が返ってくる。


イントロが流れ始める。


ミユキのドラム。


イノリのベース。


マアヤのギター。


アグリのキーボード。


そしてアヤネの歌声。


音が重なった瞬間、会場の空気が一つになった。


以前よりも落ち着いている。


客席を見渡す余裕もある。


演奏の合間には笑顔を交わし、自然とアイコンタクトも増えていた。


最後の曲が終わると、客席いっぱいの拍手が響く。


「ありがとうございました!」


五人は深く一礼した。



ステージ袖。


ユウキは自然と拍手を送っていた。


「成長したな……。」


初めてライブハウスで見た頃とは別人のようだった。


技術だけではない。


観客へ音楽を届けるという意識が、演奏から伝わってくる。


その姿に、主催者としてだけでなく、一人の応援者として胸が熱くなった。



ライブ後の物販スペース。


「今日のライブ、最高でした!」


「また次も絶対来ます!」


ファンが次々と声をかける。


アヤネたちは一人ひとりに笑顔で応え、感謝を伝えていた。


少し離れた場所から見ていたユウキの隣に、イノリがやってくる。


「ユウキさん。」


「お疲れさま。」


「今日は、本当に楽しかったです。」


イノリは穏やかに微笑んだ。


「こんなにたくさんのお客さんの前で演奏できるなんて、少し前までは想像もできませんでした。」


「それだけ努力してきた結果だよ。」


「まだまだです。」


イノリは首を横に振る。


「でも、もっと頑張ろうって思えました。」


その瞳には、新しい目標へ向かう意志が宿っていた。


ユウキは笑顔でうなずく。


「その気持ちがあれば、きっともっと遠くまで行ける。」


イベントは大成功のまま幕を閉じた。


しかし、それは終わりではない。


ユウキにとっても、Luminous Fiveにとっても、夢へ向かう道はまだ始まったばかりだった。


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