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第2期 第6話 本番前夜

挿絵(By みてみん)


「NEXT RISE FESTIVAL」開催前日。


朝から会場では設営が始まり、スタッフたちが慌ただしく動き回っていた。


「照明機材、搬入完了です!」


「音響チェックを始めます!」


無線から次々と報告が入る。


ユウキは会場全体を歩きながら、一つひとつ確認していく。


昨年より大きな会場。


出演者も来場者も増え、責任はさらに重くなっていた。


「社長。」


運営スタッフの一人が声をかける。


「出演者のリハーサルが始まります。」


「分かった。すぐ行く。」


ユウキは資料を閉じ、ステージへ向かった。



ステージでは、Luminous Fiveの五人が音合わせをしていた。


「ワン、ツー、スリー!」


ミユキのカウントで演奏が始まる。


アヤネの歌声が響き、マアヤのギターが軽やかに重なる。


イノリのベースが全体を支え、アグリのキーボードが優しく彩りを添える。


一曲を終えると、音響スタッフが親指を立てた。


「バランス、いいですね。」


「ありがとうございます!」


アヤネが笑顔で応える。


ユウキもステージ袖から拍手を送った。


「前回より安定してる。」


「最近はライブの本数も増えましたから。」


イノリが少し照れながら答える。


「経験が自信につながってきた気がします。」



リハーサルを終えると、出演者全員が簡単なミーティングに集まった。


「明日は長い一日になります。」


ユウキは全員を見渡しながら話し始める。


「でも、一番大切なのは楽しむことです。」


出演者たちは真剣な表情で耳を傾ける。


「お客さんは、皆さんの音楽を楽しみに来ています。だからこそ、自分たちらしいステージを届けてください。」


その言葉に、大きな拍手が起こった。



夕方。


設営が一段落すると、Luminous Fiveの五人は会場の客席に座っていた。


誰もいないステージを静かに見つめる。


「明日には、ここがお客さんでいっぱいになるんだね。」


ミユキがぽつりと言う。


「最初は想像もできなかったな。」


マアヤが笑う。


アグリはゆっくりと客席を見回した。


「緊張もするけど、それ以上に楽しみ。」


イノリは静かにうなずく。


「私たちを初めて見る人にも、『また聴きたい』と思ってもらえる演奏をしたい。」


「そうだね。」


アヤネが立ち上がる。


「明日は最高の一日にしよう。」


「うん!」


四人の声が重なった。



帰り際。


ユウキは会場の外でイノリと顔を合わせた。


「今日はお疲れさま。」


「ユウキさんも。」


イノリは少し微笑む。


「明日はいよいよ本番ですね。」


「ああ。」


「私、少し緊張しています。」


「それだけ真剣ってことだよ。」


ユウキは穏やかに答えた。


「でも、今のみんななら大丈夫。ここまで積み重ねてきたものを、そのまま届ければいい。」


イノリはその言葉を胸に刻むようにゆっくりとうなずいた。


「ありがとうございます。」


夜空には、一番星が輝き始めていた。


明日は、また新しい景色を見ることができる。


その期待を胸に、それぞれが静かな夜を迎えるのだった。


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