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第2期 第5話 広がる縁

挿絵(By みてみん)


地方フェスから一週間。


Luminous Fiveの公式SNSには、フェスで撮影された写真や感想が次々と投稿されていた。


「このバンド、初めて聴いたけど好きになった」


「次のライブも行きます!」


そんなコメントを見ながら、アヤネは思わず笑みをこぼす。


「少しずつだけど、応援してくれる人が増えてるね。」


「嬉しいね。」


マアヤもスマートフォンをのぞき込みながら頷いた。


イノリは静かに画面を閉じる。


「でも、ここで満足しちゃいけないね。」


その一言に、メンバー全員が力強く頷いた。



同じ頃。


ユウキの会社では、「NEXT RISE FESTIVAL」の準備が本格化していた。


会議室にはスタッフが集まり、タイムスケジュールや出演者リストが並べられている。


「今年は遠方から来るアーティストも多いですね。」


「宿泊や移動の手配も確認しておこう。」


ユウキは資料に目を通しながら答えた。


「出演者が安心して演奏できる環境を整えるのも、主催者の仕事だから。」


スタッフたちは真剣な表情でメモを取っていく。



数日後。


ユウキはLuminous Fiveを事務所へ招き、イベントの最終打ち合わせを行っていた。


「今年は出演者同士の交流スペースも用意します。」


スクリーンには会場の見取り図が映し出される。


「それなら他のバンドとも話しやすそうですね。」


アグリが感心したように言う。


「楽屋も広くなっていますし、導線も改善しました。」


ユウキが説明を続けると、マアヤが手を挙げた。


「演奏後に物販へ移動しやすい動線になってますね。」


「前回の反省を生かしたんだ。」


「出演者目線で考えてくれているのが伝わります。」


イノリの言葉に、ユウキは照れくさそうに笑った。


「みんなの意見を取り入れた結果だよ。」



打ち合わせが終わると、自然と雑談が始まった。


「そういえば。」


ミユキがテーブルの上の資料を見ながら尋ねる。


「ユウキさんって、休日はちゃんと休めてるんですか?」


「最近は少し意識して休むようにしてるよ。」


「前は違ったんですか?」


アヤネが興味津々で聞く。


「会社を立ち上げた頃は、仕事ばかりだった。」


ユウキは苦笑した。


「休むのが怖かったんだ。」


「今は?」


イノリが静かに尋ねる。


「今は、仕事を続けるためにも休息は必要だと思えるようになった。」


「大事なことですね。」


イノリは穏やかに微笑んだ。



帰り道。


イノリはユウキと駅まで並んで歩いていた。


「今日の打ち合わせで、イベントがますます楽しみになりました。」


「今年は去年以上に忙しくなりそうだけどね。」


「忙しくても、きっと楽しい一日になります。」


イノリはそう言って空を見上げた。


夕焼けが街を優しく染めている。


「ユウキさん。」


「うん?」


「このイベントが終わったら、みんなでお疲れさま会をしませんか?」


「いいね。」


ユウキは笑顔で頷いた。


「出演者もスタッフも、みんなで成功を喜べる会にしよう。」


「約束ですよ。」


「約束。」


二人は笑顔を交わし、それぞれの改札へ向かった。


イベント本番まで、あと二週間。


それぞれが自分の役割を胸に、最高の一日を目指して準備を続けるのだった。


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