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第2期 第4話 地方フェスへの挑戦

挿絵(By みてみん)



六月の青空が広がる朝。


Luminous Fiveは、地方都市で開催される音楽フェスの会場に到着していた。


野外ステージ。


色とりどりのテント。


飲食ブースから漂う香り。


これまで出演してきたライブハウスとはまったく違う空気に、五人の表情には期待と緊張が入り混じっていた。


「すごい……。」


アグリが会場を見回しながら小さくつぶやく。


「こんな大きなイベントに出られるなんて。」


ミユキは両手を握りしめた。


「今日は絶対に成功させよう!」


アヤネが振り返る。


「みんな、楽しもう!」


「うん!」


四人が力強く頷いた。



一方その頃。


ユウキも会場を訪れていた。


今回は主催者ではなく、一人の観客として五人のステージを見届けるためだ。


「ユウキさん!」


イノリが控室の前で気付き、軽く手を振る。


「来てくださったんですね。」


「約束したからね。」


ユウキは笑顔で答える。


「今日は思い切り楽しんでおいで。」


「はい。」


イノリは少し緊張した表情を浮かべながらも、大きく頷いた。



午後一時。


Luminous Fiveの出番が始まる。


客席には、偶然立ち寄った人もいれば、彼女たちを目当てに集まったファンの姿もあった。


「こんにちは! Luminous Fiveです!」


アヤネの元気な声が会場に響く。


一曲目から会場は手拍子に包まれる。


マアヤのギターが軽快に響き、


イノリのベースが力強く支え、


アグリのキーボードが優しい旋律を重ね、


ミユキのドラムが会場全体を盛り上げる。


演奏を重ねるごとに、足を止めて聴く人が増えていった。


最後の曲が終わると、大きな拍手が湧き起こる。


「ありがとうございました!」


五人は笑顔で深く頭を下げた。



ライブ終了後。


物販スペースには思っていた以上の人が集まっていた。


「ライブ、初めて見ました!」


「また次も行きます!」


そんな言葉を受け取りながら、五人は一人ひとりに丁寧に感謝を伝えていく。


少し離れた場所からその様子を見ていたユウキは、自然と笑みを浮かべた。


「ファンとの時間も大切にしているんだな。」


誠実な姿勢が、少しずつ応援の輪を広げているのだと感じた。



夕方。


イベントが終わり、会場近くの公園で少し休憩を取る。


「今日は楽しかったですね。」


イノリがベンチに腰掛けながら言う。


「途中から、お客さんがどんどん増えていった。」


「演奏に引き込まれたんだろうね。」


ユウキが答えると、イノリは少し照れたように笑う。


「そうだったら嬉しいです。」


しばらく沈黙が流れる。


風に揺れる木々の音だけが耳に届く。


「ユウキさん。」


「ん?」


「私たち、もっと頑張ります。」


イノリはまっすぐ前を見つめる。


「次にお会いするときは、『また成長したね』って言ってもらえるように。」


ユウキは静かに頷いた。


「楽しみにしてる。」


その一言だけで十分だった。


努力は、すぐに結果が出るとは限らない。


それでも、一歩ずつ積み重ねていけば、昨日より少しだけ遠くへ進める。


夕焼けに染まる空の下、ユウキとLuminous Fiveは、それぞれの夢へ向かう足取りを、確かめるように歩き続けるのだった。


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