表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深淵の符呪師 ヨグソトースの息子  作者: ケロン藤野


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/47

第25話 魔力充填


ジャイアントローチを倒した二郎は、周囲を警戒しながら廃墟街を進んでいく。


『焦るでない。』


『まずは魔力電池シリンダーを満タンにすることじゃ。』


「分かってる。」


「今日は素材集めと魔力回収が目的だからな。」


火かき棒を肩に担ぎ、廃墟を一軒ずつ調べていく。


玄関。


台所。


物置。


薄暗い部屋の隅には、ショゴススライムが潜んでいた。


「いた。」


火かき棒を振るう。


ベチャッ!


二撃。


三撃。


魔核を砕くと、スライムは崩れ落ちる。


万能細胞片をトングで瓶へ回収し、火かき棒へ溜まった魔力をシリンダーへ移す。


腕輪型端末を見る。


魔力充填率 40%


「少しずつ溜まってきた。」


『数を狩れば良い。』


『ショゴススライムは弱いが、魔力回収には向いておる。』


二郎はさらに廃墟を巡る。


住宅。


コンビニ跡。


小さな倉庫。


ショゴススライムを次々と討伐していく。


五匹。


六匹。


七匹。


八匹。


万能細胞片の入った瓶も少しずつ増えていった。


そして。


『ピッ』


魔力電池シリンダーNo.1 充填率100%


「一本目!」


青白く輝くシリンダーを見て、二郎は笑顔になる。


『良い調子じゃ。』


『もう一本満タンにしてしまえ。』


その後も廃墟を歩き回り、ショゴススライムだけを狙って狩り続ける。


昼近くになる頃には、


二本目のシリンダーも青白く輝き始めた。


『ピッ』


魔力電池シリンダーNo.2 充填率100%


「これで二本。」


リュックには万能細胞片が詰まった瓶が何本も入っている。


「ショゴススライムだけでも結構稼げるな。」


『初心者向けと言われる理由じゃ。』


『弱いが数がおる。』


『素材も無駄にならん。』


二郎は水を一口飲み、エネルギーバーをかじった。


「少し休憩したら移動しよう。」


『次はジャイアントローチじゃな。』


「うん。」


「最後のシリンダーを満タンにしよう。」


休憩を終えた二郎は森林地帯へ足を踏み入れる。


すると。


「キイイイッ!」


茂みから一匹目が飛び出した。


右へ回避。


火かき棒を振り下ろす。


ベシャッ!


一撃。


魔核を砕き、魔力を回収する。


その後も草むらや資材置き場周辺で次々とジャイアントローチと遭遇した。


二匹。


三匹。


四匹。


高速で突進してくる個体もいたが、林との訓練のおかげで動きは十分見切れる。


火かき棒が振るわれるたびに、鈍い音が響く。


ベシャッ!


ゴシャッ!


ジャイアントローチは次々と倒れていった。


外殻。


大顎。


脚。


魔石。


売却できそうな素材だけを解体して七十リットルの袋へ詰めていく。


夕方近く。


最後の一匹を倒し、魔核を砕く。


火かき棒からシリンダーへ魔力が流れ込む。


『ピッ』


魔力電池シリンダーNo.3 充填率100%


「よし!」


「三本全部満タンだ!」


ダニッジが満足そうに笑う。


『初探索にしては上出来じゃ。』


『シリンダー三本満タン。』


『万能細胞片も大量。』


『ジャイアントローチの素材も十分じゃ。』


二郎はリュックの重さを確かめる。


「今日はここまでにするか。」


『欲張ると帰り道で足をすくわれる。』


『初心者は生きて帰るまでが探索じゃ。』


「そうだな。」


夕日に照らされるフィールドを後にしながら、二郎は探索者として初めての一日に確かな手応えを感じていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ