表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/48

3-15 合流

--次の日

 今日はエナ姫と合流し、

3人でパーティーとして活動する最初の日だ。


 ちなみにパーティー名はもう決めてある。

“エルガンス“だ。

3人で意見を出し合い決めた。


 今まで冒険者として、色々なことがあったが

エナ姫と冒険するこの日のために頑張ってきたのだ。


 期待に胸を高鳴らせながら

集合場所であるギルドへ向かう。

わくわくしすぎて誰よりも早く来てしまったようだ。


 受付にはいつものようにミールがいた。

他に冒険者もいないので、

待っている間、話すことにした。



 すると、ミールは


「パーティー……できたみたいだね」


 自分のことのように嬉しそうに言ってくれた。


 僕たちはただの受付嬢と冒険者という関係ではない。

 ミールのその言葉と表情を見て

少し泣きそうになってしまった。


「ありがとう……」

 バレないように、短く返すと、

エナ姫とパティがやって来た。


 エナ姫は魔族に悟られないように

変装して一人で来ているが、

丁度入り口のところでパティと落ち合ったようだ。


 二人が僕の隣に加わる。

「エナリオン=エーゲルトさんにパティスラズリさんね

マスターからパーティーの話は聞いてるわ」


 エナ姫は学園時代の偽名で登録する。

冒険者としてこのまま登録できるように、

ゲイブルさんが動いてくれたようだ。


 他のギルドの人達は、

パティやエーゲルトさんの正体を知らないようだ。



「マスターからはAランクでもなんでも良いから

好きなの受けてってくれと言われているので

暫定Aクラスパーティーとして

お好きなクエストを受けてもらえれば」


 ミールは言った。

マスター……

なんというか……投げやりだな


 兎に角A級までで好きなクエストを

受けて良いと言われたので

何を倒しにいくか含めて会議することにした。


「どうしよっか?」

 エナ姫が初めての探索になるので、

エナ姫に聞いてみる。

「ん、なんでもいい……」


 そう来たか……


 まぁ本人が良いなら

問題ないだろう。


 3人で適当なクエストを選び

討伐しに行った。


--難なくA級の魔物を倒し、帰還した。

A級は一人でも倒せるので問題なく倒せた。


 そこで気付いたのだが、

S級以上の冒険者が街にあまりいないのは

ダンジョンでのクエストはA級以下が多く、

それ以上になると別の国に救援に行ったり、

絶界に行くケースが多いためであろう。


 なのである程度上のランクになってしまうと

少なくともこの街ではこれ以上、

上に行くことは難しくなるようだ。


 だが、僕たちとしては

サナ王女の『予言』の利を活かして、

万一魔族に逃げ込まれても、追いかけることを考えて

絶界に行けるようにしておけば、準備は万端である。


 後は日々の鍛練あるのみなので、

淡々と、クエストをこなして行った。


 もはや僕たちにとって、この国のダンジョンの魔物は

苦戦する相手ではない。


 しかし、ダンジョンは入る度に景色が変わり、

出てきやすい魔物も毎回違ってくるので新鮮さもあった。


 何よりただただ3人でダンジョンに潜り、

探索する過程が楽しかった。


 ただ、僕たちは遊んでいるわけではない。

魔族を倒す使命があるのだ。


 そんな毎日を過ごし、

僕たち“エルガンス“はS級パーティーとして認められた。


 そして、とうとう予言された日がやって来た。


----作戦当日

今日の深夜魔族が攻めてくると言われている。


 僕たちは王宮、王の間に集められた。

今回も念のため、面会の手続きはしていない。

いわゆる密会の形だ。


 そこにはそうそうたるメンバーが集まっていた。

見知った顔もいる。


リーベル王国現国王 エルバン=リーベル

王妃 ダイヤナ

第一王女 サナ

第一王子 サリバン

第二王女 モナ

第二王子 ギャラハン

第三王女 エナ

 これがリーベル王家の面々だ。


 リーベル王家の兄弟逹は散り散りになり、

それぞれ学園を卒業した後

サナ王女はリーベル王国に帰還し、

国内のギルドで勤務している。


 サリバン王子、モナ王女、ギャラハン王子の3名は

卒業時期が近かったため、パーティーを組み、

今やS級パーティー“スティンベル“として、

一緒に各地を転々として活動しているようだ。




 そして、僕とパティの他にも

ここに招かれた……

いや正確には自ら志願してやって来た者たちがいた。


 リーブ=エスガルドと

わが妹アオイ=セプテンヴァーである。


 リーブ=エスガルドは宣言通り、

早々に卒業を目指していたが、

同じくリーベル王国への救援のため、

早期での卒業を目指していたアオイに

リーベル王国との関係について気付かれてしまい、

自分も連れて行くように猛アタックされたらしい。


 そして、この人も押しに弱いのか熱意に負けたようで、

アオイの修行を手伝いながら、

自らの鍛練も行っていたらしい。


 そして、アオイはサーマント祭を見事優勝し、

冒険者として、エスガルドと共に王宮にやって来たのだ。



 僕もエナ姫も兄妹との再会に喜び、

しばし近況報告の時間も与えられたが、

あまりゆっくりしていられないようで、

すぐに作戦の話に移った。


 アオイとは作戦が終わったらゆっくり話そう……



 作戦の内容は全て王が決める。


 王のアビリティは『軍師』

戦において、最適な配置を決められる能力であり、

一部身体能力が上がるなど、補助効果もあるらしい。


 そして僕たち“エルガンス“は

“スティンベル“の3名、さらに

エスガルドさんとアオイと共に

敵の中心部を叩きにいく役割を任された。


 “スティンベル“がこの戦いの

中心となる魔族の討伐を目指し、僕たちはその補助をする。


 そして、王国の防衛は王様と王妃様、

さらに王国軍が務める。


 ギルドの上層部にも伝えているので、

ギルドの勅命を受けた冒険者達もいつでも

救援できるよう準備してもらうらしい。


 決戦の時刻はついそこまで迫っていた。

いつも評価、ブックマークありがとうございます!

みなさんの応援が力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ