3-8 B級
--次の日
B級初日且つミールの受付嬢初日である。
ギルドに着くと早速ミールがカウンターに
立っていた。
シャミィさんもいるようだ。
「おはよう!今日からよろしくね!」
「よろしく!」
簡単に挨拶を済ませ、
B級のクエストを紹介してもらう。
どうやら僕が受けに来るのが
分かっていたので、
あらかじめ僕の希望に合ったクエストを
いくつか用意してくれていたようだ。
上のランクを目指していることは伝えてある。
それもなるべくはやくだ。
パーティーの時は絶界のことは
正確には知らなかったし、
メンバーのこともあるので、
そこまで考えていなかった。
今は全て一人なので、
なるべく難しいクエストを
こなすことにより、ランクを上げやすくする。
その上で、よりはやく終わらせることにより
数もこなせるようにするのが理想である。
「これ今全部受けたいんだけどダメ?」
これが一番手っ取り早い方法だ。
シャミィさんは驚いた表情をしているが、
ミールは想定の範囲内であったのか
即座に答えてくれた。
「うーん、規則としては
同時受注は認められてないんだけど、
冒険者側からすれば
受注していないクエストでも達成すれば
同じだから問題ないとは思う。
ただ、ギルドとしてはそういうことは
想定してなかったから
クエストとして同時に受注できた方が
やりやすいだろうしまた上に聞いておくね」
この人今日初仕事じゃなかったっけ……
もしかしなくてもめちゃくちゃ仕事できるのでは……
そんなことを考えつつ、シャミィさんにも
特に何も言われなかったので早速クエストに向かった。
クエストは3つ
討伐対象の名前さえ分かっていれば
『サーチ』で探せるし、
今回も苦労はしないだろう。
昨日倒したオークの亜種
ケルベロス
ミニドラゴン
これが今回の討伐対象だ。
C級ダンジョンの奥の方にいるようなので、
『瞬足』で奥へと進み、そこから一階層毎に
『サーチ』をかけていく。
オークは見かけるが、中々亜種は現れない
そんなとき別のターゲットが現れた。
ケルベロスだ。
さっそく『ハイパワー』で難なく倒し、
先へと進む。
三体だと、素材を持つのが面倒だなぁ
こっちはソロだし……
心の中で愚痴っていると、
オークの集団がいた。
オークの亜種、ミドルオークが今回の
ターゲットであるが、ここにいる可能性が高い。
しかし大量のオークが邪魔で
『サーチ』しにくかった。
【アイスエクスプロージョン】
氷の上級魔法を使った。
エナ姫の得意技の1つだ。
事前にハントさせてもらっていたのだ。
オーク全体を凍らせ、
ハイパワーで叩き割った。
すると、逃げ延びたミドルオークがいた。
魔法が使えるオークで、耐性もあるらしい。
『瞬足』からの『ハイパワー』で一気に叩いた。
何でもハントできるのに
結局使うのは同じアビリティばかりだ。
それだけ、優秀なアビリティというのは
一握りであるということだろう。
『ハンター』でコピーした能力は
いつでも引き出せる。
しかし、能力は理解度によるため、
使い方を忘れてしまえば、また現物を
見るなり、思い出せない限り、
使えなくなってしまう。
たまには違うのも使わないとな……
そんなことを考えていると、ミニドラゴンが現れた。
ミニと言っても僕より普通にでかい。
ドラゴンっていいよなー
背中に乗るのが夢だったんだよなぁ
こいつは不細工なのですぐに倒すが、
魔物を使役するアビリティも
あるはずなので是非仲間にしたいものだ。
『砂塵』で砂嵐を起こし、
ミニドラゴンを巻き込ませ
『創造』で作った剣を叩き込むと絶命した。
やっぱ『瞬足』から『ハイパワー』のが速いな……
--帰りも『瞬足』ですぐに帰った。
「お帰りなさい!早かったね」
ミールが笑顔で迎えてくれた。
もう受付嬢が板についているようだ。
「ん、これが素材……
じゃあね」
アビリティを使いすぎて結構疲れたので
手短に済ませて帰ろうとしたが、止められた。
「明日の朝マスターから話があるみたいで……
来れる?今日の結果も踏まえて
A級もすぐだし、そういう話じゃないかなぁ」
「行く……」
マスターか……会ったことはないが、
悪い話ではなさそうなので問題ないだろう。
今日は明日に備えてもう寝てしまおう。
A級に上がれるなら即刻A級のクエストを
受けたいし何より今は早く体を休めたかった。




