3-7 宴
--ギルドに到着した。
「あれ、問題発生ですか?」
「?いやもう、倒したんだけど」
「えぇー!!!どういうことですか!?」
ギルドに戻り、オークの素材を持ちかえり
クエストの達成を報告すると、
何故か、驚かれた。
話が読めなかったので、聞いてみると、
通常、クエストというのは少なくとも半日
ほどかけてじっくりこなすものであるが、
一時間もたっていなかったので、出発前に
何らかの異常が発生し、戻ってきたと思われたらしい。
たしかにパーティーの時はクエストを受注し、
何が起きても大丈夫なように
パーティーで話し合ってから向かうことが
多かったし、それが一般的なようだ。
この会議の必要がなかったので、
はやく帰ってこれたらしい。
さらに移動とターゲットの発見、さらに戦闘と
クエストには必要な行程は多いが、
僕の場合その全てを自分のアビリティだけで
効率的にこなせた、ということもあるだろう。
「今までで断トツで早いですよ!
きっとギルド始まって以来最短記録です!
すぐにでもマスターに報告しますね
これならソロであっても明日にはB級で
認められるはずです!
S級も夢じゃないですよー」
「あ、ありがとうございます」
とっとと、終わらせたかっただけなのだが、
この感じならいいペースで
ランクアップしていけそうだ。
そろそろ帰ろうと思っていると、
ギルドの2階からミールが下りてきた。
「あ、レイ君!
わたし丁度今受付嬢になれたんですよー
明日からさっそく働きます!
シャミィさんも色々ありがとうございました!
これからもよろしくですー」
「おお、おめでとう」
ミールは念願の受付嬢に就任できたようだ。
シャミィさんは今日酒場で
ミールの就任祝いをしようと言い出した。
そして、僕の昇級祝いも兼ねて、
やろうと言われた。
それは別にいいのだが、
ミールには感謝の念もあるし
彼女の気持ちも聞いているので
新しい門出を祝いたかった。
ということで、僕も参加することにした。
--宴が始まった。
その場に居合わせたギルド職員や冒険者が
大勢参加している。
ギルドは宴が好きなようで、
ことあるごとにこういった会を開いている。
今回の名目はミールの受付嬢就任祝いだ。
自由参加で主にクエストを終えた
冒険者が参加する。
参加者は普通に自分で
注文して酒を飲むだけだが、
はじめてあったのに主役である
ミールにお酒を奢ってあげてる人もいた。
なんかこういうのいいな……
僕が冒険者になった目的を含め、
エナ姫関連のことはまだ、誰にも言っていない。
ギルドマスターレベルであれば国の現状は
把握しているとは思うが、
魔族に国が狙われていることを簡単に
言ってしまうと、
皆をいたずらに混乱させてしまう。
ミールは僕のことも気にかけてくれたし、
信頼しているのでいつか言おうとは思っている。
ランクを上げていくためには、
クエストをこなしていく必要があるが、
ギルドは別にどこでもいい。
ただ、せっかくの縁なので、
ミールのためにもこのギルドで頑張ろうと思った。




