3-3 パーティー
エナ姫と離れ、冒険者ギルドに登録しにいく。
ハムライトには多数のギルドが存在する
強くなるのが目的であり、ギルド事情には
あまり詳しくないので一番近い
ギルドに向かった。
早速受付に行き、登録する。
サーマント学園の出身者なので、
試験などは行われなかった。
アビリティなどの情報もサーマント学園に
登録されたものが参照される
ギルドには基本的に
FからAランクまでのクエストがあり、
Fランクのクエストは
誰でも受けられるが、
Aランクのクエストは
Aランクのパーティーでなければ、
受けることはできない。
冒険者はパーティーのランク以下の
クエストを受注できるのだ。
Aランクの上にSランクがあり、
そのさらに上のランクも存在するようだが、
その任務自体が特殊であり、
上のランクにならないと
そのクエストの存在を知ることすら
難しいようだ。
基本的にCランクパーティーとは
全員がCランクのパーティーのことだ。
ランクにあったものでパーティーは組まれる
「ふむ、サーマント学園学長さんからの
お達しであなたはDランクからでも通用すると
ありますので、そのようにさせて頂きますね」
「え、いきなりですか……
最初は慣らしていきたい気持ちも……」
「何か言ってきても
Dランクから臨むように、
ともことづかってますね
なぁに彼なら大丈夫ガハハ、と」
学長……
そんなこんなでいきなりDランクとして
デビューすることとなり、
Dランクパーティーを紹介してくれた。
翌日顔合わせがあるらしい。
全員が合意すればそのまま
任務に向かう手はずだ
今日は装備やアイテムを購入し、
明日に備える……
エナ姫がいないのは寂しいが
明日のことを考えるとわくわくしてきた。
どんな人たちなんだろう
どんな魔物がいるんだろう
そんなことを考えつつ、
道具を揃えるのが楽しかった。
冒険者になりたいわけではなかったが、
案外こういうのも好きかもしれない……
そう思いつつ、国王様が用意してくれた
拠点に到着し、就寝した。
‐‐次の日、ギルドに向かい
案内された席にすわると、
三人の男女がいた。
三人のパーティーが丁度希望を出していたので
ソロである僕と
合流させてもらう形になる。
リーダーと思わしき、背の高い男性が
切り出した。
「はじめまして、Dランクパーティー
“ソソイゾル“のバルタンだ。
前線で近接戦闘を担当している。
こっちが補助魔法を主とするミールだ」
背はエナ姫と同じくらいだろうか
ピンク色でふわふわの髪の少女だ。
「よろしくお願いします」
「そして、攻撃魔法が得意なマーチだ」
次に紹介されたマーチは
赤髪で目元から少しきつそうな印象を
醸し出している
「よろしく」
この3人は全員同い年で
別の学園でアビリティを磨いたようだ。
どこも仕組みは同じなので、
サーマント学園のように飛び級も
あるようだが、
普通に卒業したらしい。
学園の話などで話が弾み、
改めて誘いの声をかけてもらった。
僕としても断る理由はないので
“ソソイゾル“のメンバーとして加わることになった。
さっそく
Dランク向けのダンジョンに向かう。
‐‐ゴブリンの討伐が今回の依頼だ。
ダンジョン上層部に群れが
発生しているらしい。
なんだか分からないけど最初が
ゴブリンって謎の安心感があるな……
そんなことを考えつつ歩いていると、
ダンジョンに到着した。
探索していると、すぐにゴブリンが現れ、
戦闘になる。
するとすぐに前線のバルタンが
剣でゴブリンに切りかかった。
アビリティは『特攻』
攻撃重視のアビリティらしく、
攻撃はあがるが
防御をしようとすると効果が下がる。
前線なので当然攻撃も受けやすいのだが、
そこをミールが補助魔法でカバーしていた。
アビリティは補助魔法の効果を上げる
類いのものらしいが、詳しくはきいていない。
そして、マーチは別のゴブリンに
炎魔法を放っていた。
アビリティは炎魔法の消費魔力が減る能力らしい
そして僕は残りのゴブリンを『ハイパワー』
でねじ伏せた
グスタフで切り込み、他のゴブリンにぶつけ、
一気に仕留めたのだ。
「うそ……」
「あの数を一撃で……すごいです!」
「すげー!
コピー能力だよな!
こんなアビリティがいくつもあるのかよ……」
バランスのとれたパーティーであったが、
前線に僕が増えたことで
攻撃力が上がり、パーティーとして
強化されたと喜んでくれた。
この調子でどんどん
クエストをこなしていき、階級をあげ、
Sランクになる日も近いと言われていた。
冒険者ってこんなに楽しいんだなぁ
そう思い充実した日々を過ごしていた。
しかしそんな日々は長くは続かなかった……




