2-2 拠点
エナ姫に案内されて森の奥を進んでいくと、
ごつい男が自身のアビリティで
拠点を作っていた。
“創造主"イワノフだ。
家のような大きなものの創造には
時間がかかるのだろう。
さっそく辺りを警戒した上で、
分析をかけてもらう。
索敵能力があれば、見つかる可能性はある。
さらにアビリティを使うとどうしても
気配が出てしまうため、
経験が豊富なものや、感覚の鋭いものには
アビリティを使わずともバレてしまうことがある。
そのため、戦闘中や拠点作成中など
他に注意を分散させている瞬間を
狙うことにしているのだ。
相方がいないことが気になるが、
分析を終え、
リンクで教えて貰った通りに『創造』を発動させ、
ハンカチを作ってみた。
無事作ることが出来たので、
一旦帰ることにした。
ここで奇襲できるので、
戦ってもいいのだが、無駄なリスクは避けたい。
それに拠点を一方的に知れていることは
大きなアドバンテージだ。
引き返そうとすると、
青髪の少女が現れた。
相方のアリアだ。
どうやら周囲を見張っていたようだ。
「何か視られてる感じがする
どうする?」
……バレていた
「放っとけ、闘う準備はできている
襲ってきたらやり返せばいい
今深追いする必要はない」
「分かった」
だが、イワノフも慎重なタイプなようだ
攻撃してくることはなかった。
コピーされていると分かれば
攻撃してくるだろうが、
コピーできる能力自体あまり、
知られていないので
その点での警戒も薄い。
帰り道で山菜や果実を取りつつ拠点に戻り、
エナ姫とは一旦別れ近くの水辺に
一人で魚を取りに行った。
魚はアビリティ『吸引』を使って
水ごと一気に引き上げた
『吸引』はその名の通り、引き寄せる能力だ。
魚を陸にあげ、
水だけ捨てると拠点に戻った。
‐‐拠点にて、
料理は魔法で作ってもらう
炎魔法で魚を燃やし、
"創造"で僕が鍋を作って、
山菜のスープを作って貰った。
果実のデザートもあり、
水は汲んできたものは安全じゃない
可能性があるので、魔法で出してもらう
その間に、
机、椅子、寝具などの
創造に勤しんだ。
イワノフのオリジナルが『創造』レベル10で
ハント出来たのは『創造』レベル6だ。
学生レベルであれば10はトップクラスだが
理解度によるので、
そのままハントすることは難しい。
エナ姫の分析により、
相手のlevel-1でハントできることが多いが
複雑なものはこのようにレベルが下がってしまう
ちなみに『分析』は現在レベル5
『ステルス』がオリジナルがレベル15
ハントできたものはレベル9だ。
『ハント』は現在レベル9だ
サーマント祭の直前に視てもらった。
『分析』が低く、
オリジナルのレベルが分からないのは、
自分のアビリティを『分析』できないからだ。
そのため、『分析』は、
エナ姫の『分析』の効果なしで
ハントしている。
これでもレベルは徐々に上がっている。
見たり使ったり理解度があがると、
レベルもあがるようだ。
どうやらハントできたアビリティの
レベルが高ければ高いほど、
『ハンター』の経験値が貯まりやすいらしい。
なので、『分析』により
高レベルでハントできている上に
経験値もたまってきているのだ。
『創造』を終えると、
丁度ご飯ができたらしい。
ここで、レイラを召喚した。
使い魔は好きなタイミングで召喚できる。
レイラは戦闘タイプではないので
最近あまり呼んでいなかったが、
今回はレイラの助けも必要なのだ。
ちなみに魔道具も使い魔も
サーマント祭では認められている。
といっても学生が召喚できる
使い魔など戦闘の相棒というより
ペットにちかいものがほとんどだろう。
食器も『創造』で出せたため、
見映えもそれなりのディナーができた
「「いただきまーす」」
「うん、美味しい
さすがエナちゃん!」
笑顔で言うとエナ姫は恥ずかしそうに
「ありがと……」
と言った。
心の中では以前と同じようにエナ姫と呼んでいるが、
基本的にエナちゃんと呼んでいる。
姫は恥ずかしいらしい。
「ニャー」
レイラもご満悦のようだ
おいしそうに平らげていた。
食事を終え、
周囲に『分析』をかけてもらい、
異常がないことを確認すると
眠りにつくことにした。
インビジブルをかけているとはいえ、
いつ敵が襲ってくるかわからないので、
僕とレイラで交代して見張りをすることにした。
姫を見張りにさせる訳にはいかないので、
なんとか説得して、認めてもらった。
自分の見張りが問題なく終わり、
レイラと交代する。
エナ姫は既に寝ていた
え?寝顔可愛い……ヤバ…
最近は本体に楽しい
サーマント祭も前まで全く興味が
なかったが、今では楽しめている。
エナ姫のおかげだ。
頭を撫でながら、
「姫、ありがとね」
とささやくと
「ん
姫っていった……
後それはこっちのセリフ……
ごめんね
目立ちたくなかったのに」
「わ!
起きてたの!?」
「うん…
頭撫でられた……」
「こ、これは!?あの!」
「ん……別にいい
いつでも撫でて
明日も頑張ろうね?」
はいもちろん抱き締めました。
その後はなんとか理性を押し殺して
普通に寝た。
まだ付き合ってもないのだ。
僕も男である。
可愛すぎてやばかったが、なんとか堪えた。




