干渉
薄暗く不気味な森の中、私は一人歩いていた。
名は特にないため偽名ばかり使っているのだが、今はキユリと名乗っている。
私は今、自分がやってしまったことを少し反省している。
というのも、私は傍観者という立ち位置にいるため、本来ならば物語に深く関わることはないのだ。
しかし、先日保険のために取った行動は少し贔屓しすぎていたのではないかと考えていた。
結果的にヴァンパイアの眷属を助ける形となったのでよかったのだが、今後は出来るだけ大人しくしておいた方が良さそうだ。
ティアラとの戦闘の際、フードが脱げそうになって顔を見られそうになった時はヒヤヒヤした。今、正体がバレる訳にはいかないのだ。
それよりも、想定よりも早く指輪の力を引き出していたな。ある程度適性のある人間を選んだとはいえ、まさかここまでとは。私は本当に運がいい。
サキュバスの町にセリナという眷属がいると知った時は少し焦ったが、彼女がいなければ指輪の力は引き出せなかった。ふふっ、今回の件に関してはどれも結果論だな。
それにしてもあの人間、本当におかしな奴だな。力もないのによくもまぁあれだけ問題に首を突っ込める。逆に危なっかしくて心配になるな……。
だが、主人公としては完璧な性格をしているし、こちらとしては有難い限りだ。皆、幼児化した姿だからか、性的欲求は湧きにくいはず。彼がロリコンじゃなくて助かったな。まぁ、そもそもそんな人間を選んだりはしないんだが。
おや、どうやらティアラが転移魔法を使って彼等を何処かへ飛ばしたようだ。まぁ、約束は守っているようだし問題ないか。
さて、今度からは傍観者として彼等の行く末を見守るとしよう。これから仲間も増えていくことだろう。楽しみだな。




