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転生したら屋敷が燃えていました。わたしのせいらしいです  作者: 虹色日和


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研究成果

クラリスは、真っ赤な唇の端を上げると

懐から何かを取り出した。


「それ……それは、なんですか?」

オリヴィアの声が震え、ザックがオリヴィアをかばうように前に出る。


細いガラス管の中には、透明な液体が入っている。


「これが、私の研究成果ですわ」

「研究成果……?」

「えぇ」


クラリスは注射器をじっと眺め、どこか誇らしげな表情で話し始めた

「殿下に言われた言葉、私はずっと考えておりましたの」

「これを作るために、私は寝る間を惜しんで研究をしたのです」


「おい!お前、何をする気だ?」

クラリスはザックを流し見ると、なぜか微笑んだ。


「ご安心ください。少し、オリヴィア様に”ご報告”するだけですわ」

「なんの報告だよ!安心できるわけないだろ!」


その隣で、ルシウスの額に冷たい汗が流れる。

「まさか。毒で……直接、攻撃するつもりなのか?」


(いや……恨みを持っているものを探したのは私だが、まさかここまでとは。さすがにこれはまずい!)


「クラリス嬢、落ち着いてください......まずはそれを下ろして......」



クラリスはルシウスの静止を振り切り、注射器を高く振りかぶる。


そして


「ご覧ください!これが、私の研究成果です!!」


「おい!待てっ!!」

「きゃあああーー!!」


ぶすっ。

注射器の針が、クラリスの腕に突き刺さる


「…………え?」

「は?自分に!?」

「クラリスさん!?なにを?」



すると次の瞬間クラリスの腕が、勢いよく膨れ上がっていく。


「な、なに?」


そして肩も大きく盛り上がり、


バキィッ!!


服の袖が弾け飛んだ。


「な、なにが起こっているの!?」

「うわあああああ!!」

「きゃああああ!!」


お茶会は一瞬で、阿鼻叫喚となった。


足の筋肉がスリットから大きくはみ出している。

「ふふっ、体形が変わっても、このスリットがあれば安心ですわ」


クラリスが嬉しそうに足のスリットを見てうなずくが、その間も体中の筋肉がますます膨らみを増していく。


「どうです、オリヴィア様!」

「この筋肉、美しいでしょう!?」


パンッ!!

スリットも耐え切れずに吹き飛んだ


「スリットの意味っ!!」

オリヴィアがつい突っ込みを入れる


「あらまぁ。でも、ご覧ください!この胸筋も......」

クラリスの胸、いや胸板ははちきれんばかりに服を押し上げ、布が悲鳴を上げている。


「胸筋、む......胸?」

「おいバカ。やめろーーー!!見せるなーー!!」


「え?でも、とっても素晴らしいんですよ!?」


「素晴らしいとかそういう問題じゃねぇだろう!!」

「見てもらえれば分かります!将軍様も、筋肉はお好きでしょう??」

「そういう筋肉じゃねーよ!」


クラリスは不思議そうに首を傾げ、ポージングを取ろうと腕を構える。


「こらーー!そんなものを閣下に見せるな貴様っっ!お前は毒より倫理を勉強しろ!」


「ザック!とにかく何か隠すものを!」

「布を!!なにか大きな布を!テーブルクロスをかけて!」


「おう!まかせろ!」

「早く!!」

ザックが慌ててテーブルクロスを引っ張ったせいで、テーブルは傾き、椅子が倒れ、食器が次々と地面へ落ちていく。


「よし、なんとか間に合った!」


クラリスにテーブルクロスを巻き付け皆が安堵した、その直後。


バンッ!!


クラリスの筋肉によって、テーブルクロスが吹き飛んだ。


「なんでテーブルクロスまで飛ぶんだよ!!?」

「ちょっと!誰か押さえて!」

「無理です!筋肉が強すぎます!」


さっきまで穏やかだった小さな交流会は、ものの数分で見る影もなくなっていた。


「あ、あの......私、今日はもう帰ろうかしら......」

近所の夫人が、恐怖に引きつった顔で荷物をまとめると、他の参加者も次々にその場を逃げるように去っていった。


こうして、お茶会は予定を大幅に繰り上げて解散となり


ザック

オリヴィア

ルシウス

そして、満足そうに筋肉を眺めているクラリスが残された。


「ねえ!オリヴィア様!」

「弱ければ、筋肉をつければいいんです!どうです?この筋肉、すごいでしょう!?」


「え。えぇ......そうね」


オリヴィアはすっかり疲れ果て、ルシウスは頭を抱えていた


「くそ……なぜこうなった」


被害者が筋肉になり

王女を怒らせるために準備したテーブルクロスは、その粗悪さゆえにあっけなく吹き飛んだ


「昔の、あの地味な女が……こんなことになるなんて、誰が想定できるというのだ」



しばらくして、筋肉増強剤の効果時間が切れた。


5分間、異常なまでに膨れ上がっていた筋肉が、嘘のように元へ戻っていく。

もりもりに膨らんでいた布の山が、徐々にしぼんだ。


そして、その中から

美しい女性が、ちょこんと顔を出す。


「……お腹が空いて……動けません……」

「何でだよ」

この話、R18にならないか心配です。

美しい令嬢の服が次々と……。


通報しないでください


( ┓ ›゜д゜‹)┓{筋肉のせいですごめんなさぁぁぁぁいいいいぃぃぃ!!)

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