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俺の呼び笛と君の呼び笛  作者: アルフレイム
死が漂う城壁都市セラス
59/88

55話、絶対に助けると決めた、絶望の選択肢


キルゾーンの方角を中心に黒い煙が上がってる。悲鳴が重なって一つの音になってる。こちらは西門だが通りを走る兵士が血まみれだ。建物の屋根からも火が上がってる


「レッド全隊、民間人を南に誘導しろ!」

「ブルー全隊、戦線を死守!押し返して退くな!」

怒号と伝令が入り乱れてる


大通り通りをまっすぐ走ると、北方面で戦ってたであろう兵士が目の前で魔物に噛まれていた


外と似た光景。でも昨日より数が多い。通り全体がゾンビと魔物で溢れてる


ゾンビが口から黒い液体を出して、うめき声を出している

動きは遅いみたいだ、ゆっくり歩いている



「ミア!」

「うん、なるべく魔物達を狙うよ!」


ミアが杖を横に構えた。炎を出して通りのゾンビを焼き払う


俺はショートブレイドを構え、走った。闇の剣は使えない、何が起きるかがわからないのを使えない


目の前から母親が子供を抱えて走ってる。その後ろから狼型の魔物が追ってる


反射的に走って、間に合った


親子と魔物の間に入り込み、威力をそのままに切りつけた


魔物は距離を取り、顔を傷つけられて怒ってはいるが


こっちにはミアがいるんだぞ、なんて考える前に炎が飛んできた


ナイス、ミア


「南に逃げて!」

俺は叫びながら、親子に叫ぶ


母親が泣きながら南に走っていく。振り返ってる暇はない。次の悲鳴が聞こえる


「闇魔法、同調」

ミアの声。呼吸が重なる。左のこめかみにデコピン。


極限集中に入った、視界と気配で感じろ


通り全体が見える。ゾンビ5体。魔物8体。逃げ遅れた民間人が10人。

味方の兵士が三人。フレイルさんの光魔法が遠くで光ってる。他は戦場の音でわからない


十人全員を助ける。一人も死なせない


一人目、壁際にゾンビ四体に囲まれて追い詰められている一体目を蹴飛ばし二体目を壁に殴り民間人を引っ張る

左手にナイフを持ち直す


「目の前の二匹のゾンビが倒れたら右手を前に出せ!」


俺は叫びながら走った、民間人の正面のゾンビの腰を走る速度のまま蹴り、二匹を吹き飛ばした

その勢いのまま、俺の左側にいた3体目を殴り、一周回って右手で民間人の女性の右手を掴み引っ張る


近くに兵士がいたから押し付ける。


「早く逃げろ!」


ゾンビは殺さず次に走る、後ろで炎がきたから熱い


魔物に襲われる4人組か、兵士が一人で3人を守っている

駆ける

昆虫タイプ、バッタ5匹か!

後ろ足が強力だが、真横から片足ずつ根元を傷つければ追えないはずだ


真横から付け根前に飛び、根元を傷つける


馬車の車輪の高さくらいしか無いんだ、噛みつきじゃなければ問題はない


一体め、切りつけて飛ぶ


一体目と二体目の間に着地、何もせずに飛ぶ

一体目が俺に気づいたようだが遅い


二体目と三体目の間に飛ぶ際に飛ぶ瞬間にわざと飛距離を短くして二体目の左根元を傷つける


そのまま三体目の右根本を傷つけ


同様の事をして五体目の右足を傷つけた後、飛び越して頭の根本に剣を突き刺した、中心から上に切り下げたため、見た目はわからないが五体目が倒れた


「こっちに走れ!」


兵士が殿になる形で包囲を突破する、片足が傷ついたせいであいつらはうまく飛べなくなっている


急げ、次は子連れの母親と子供2人か!


父親は居ないか、あれは黒い四つ足...


闘牛型の魔物か!


親子に突進しようとしてる、くそ!

一か八か、やるか!


「そこを動くな!」


親子に叫びながら、俺は闘牛に飛び乗り


剣を首付近に突き立てた

皮が厚く通らない!くそっ!


闘牛が後ろ足を上に上げ、俺を飛ばそうとする


刺さったナイフを抜いて投げた後に飛ばされそうになるのを両角を持って押さえ込もうとしたらなりふり構わず突進し出した


先程の残ったバッタの半数を吹き飛ばし、急ブレーキをかけてくる


まだだ、まだ飛ばされない!


次に走ったのは残りの民間人と一人でカマキリ型と対峙する兵士の方だった

無理矢理頭を曲げてカマキリの方に向かせる、曲がれよちくしょう!


カマキリの腹に闘牛があたり、踏みつけた際に、カマキリの鎌が俺のいる方向に回ってきた、やばい!


飛び降りたら、闘牛の首にカマが刺さり

持ち上げれず、カマキリは絶命した


走って剣を取りに行き、


右のこめかみにデコピン。解除。息が戻る


「全員、南門に向かって!」

ミアの声で兵士に護衛されながら南に走るのと逆に俺とミアは次の通りに向かう。まだ悲鳴が聞こえる。まだ助けられる命がある


屋根に昆虫型の魔物が何匹か救った方に飛んで向かっていってる


「アキ、屋根に敵が居る!羽を焼いたらすぐに後を追うから!」


「わかった!」


ミアを置いて走る。止まるな。今日は、一人も死なせない


走ると丁字路に当たった。どちらに行く?

足を止めて左右を見た瞬間、絶望した


「助けて」


「助けて!」


左から魔物から逃げる妊婦


右からゾンビに追われてる子供


二人とも距離があるし俺が全力で走らないといけない距離だ


俺は選ばないといけない


つまり、どちらか見捨てるか。


どちらも見捨てるか


考える時間は、ない

どちらを選んでも地獄

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